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「それはエースの父親だ」
『父親…?』
「「「……」」」
「20年前の当時、我々はCPの微かな情報を頼りに目を皿にして必死に探した。ある男の子供がいるという情報を得てな」
「焦らさんでくれますかい、センゴクさん」
「ああ、そうだな」
赤犬の言葉を受け、センゴクは4人に顔を向ける。そして、力強く言った。
「ポートガス・D・エースの父親はあの“海賊王”ゴール・D・ロジャーだ…!!」
「「『!!!!』」」
「ロジャーの息子…!!!!」
皆が驚く。中でも赤犬の顔は一層険しくなり、怒りで噴火しそうだ。
「……。なぜ、20年前見つからなかったんですか?」
青キジが尋ねる。センゴクは忌々しそうに言った。
「それはエースの母親である女の意地とも言えるトリックのせいだ」
「……」
「サウスブルーに“バテリア”と言う島がある。エースの母親の名はポートガス・D・ルージュ。その女は我々の目を欺き1年と3ヵ月腹に子を宿し続けた」
「……1年と3ヵ月か。なら見つからないのも無理はないな」
『なんでだい?』
そう言った青キジにアルトは尋ねた。
「政府はCPからの情報で“海賊王”の投獄した日から10ヵ月前までの足跡を調べてたんだ」
「つまり、調査対象外だったんだねェ~」
「………」
「腑抜けた話だが、我々は女の命を張った策にまんまとはまり息子の存在を掴めなかった」
『……』
「だが、ポートガス・D・エースが母の名で海賊となった時からの急成長ぶりに、次世代の海賊王としての資質が見えた。
それはあいつがたった2年で七武海の勧誘を受けるまでになったことでわかるだろう」
「“白ひげ”もそれに気付いて側に置いたんですかねェ」
「………」
「そうだ。今の今まで“白ひげ”に先を越された形になっていた。
だが、今回ティーチの働きにより、“次世代の海賊王の資質を潰す”ことが出来る。
今回の処刑は今後の世界のために大きな意味があることだ…!!」
『……』
アルトは自然に手に力が入った。
『センゴクサン……』
「なんだ?」
『それって…つまり、“海賊王の子”として“生まれただけで罪”になるってこと…?』
アルトの問いに黙っていた赤犬がアルトに怒鳴る。
「何を言うちょるんじゃ、お前は!当たり前じゃろうが!!
あの海賊王の息子!悪魔の血を引いた“世界の敵”以外の何者でもないわ!!」
『!』
「サカズキィ~アルトくんに怒るのは間違いだよォ」
「「……」」
『ごめん、なさい』
黄猿が赤犬を諭す。そして隣で俯くアルトの頭に手を置いた。
「大丈夫だよォ~アルトくん。世の中には“そういう悪”もいるってだけだからねェ~」
『……うん』
「……」
「―――ともかく、これが“白ひげ”と戦争をしてでもポートガスを処刑する確固たる意味だ。しっかり理解して戦争に臨め」
センゴクはそう言うと椅子に座りなおす。
「話は以上だ。下がっていい」
「センゴクさん、少しお話が」
青キジが言う。センゴクは頷き、他の者には出て行くように告げる。3人は部屋を後にした。
3人が部屋から居なくなったのを確認してから、センゴクは尋ねる。
「話はなんだ?」
「今回アルトを謹慎にした理由を。あれが最善の策とは思えなかったんで」
「……。あいつの頭を冷やすためだ」
「それだけですか?」
「前線に戻し任務も与えた。何か文句はあるのか??」
「いえ……。用はそれだけです」
青キジがセンゴクに背を向ける。その背中にセンゴクは声を掛けた。
「あいつは何か思い出したのか?」
「……。おれは何も聞いてませんが」
「そうか……。気をつけておけ」
「ええ。…でもセンゴクさん」
青キジが振り返る。
「なんで、アルトに言ったんですか?」
「なんのことだ?」
「“ポートガス・D・エース”のことですよ」
「……。どうせ皆にも言う。それに今知っていれば当日変な動揺を起こさずに済むだろう。
“万が一”に備えて言ったまでだ」
「……」
「だが、その心配は解消された。問題はない」
「……失礼します」
青キジは怪訝な顔をセンゴクに見せない様に、部屋から出て行った。
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『父親…?』
「「「……」」」
「20年前の当時、我々はCPの微かな情報を頼りに目を皿にして必死に探した。ある男の子供がいるという情報を得てな」
「焦らさんでくれますかい、センゴクさん」
「ああ、そうだな」
赤犬の言葉を受け、センゴクは4人に顔を向ける。そして、力強く言った。
「ポートガス・D・エースの父親はあの“海賊王”ゴール・D・ロジャーだ…!!」
「「『!!!!』」」
「ロジャーの息子…!!!!」
皆が驚く。中でも赤犬の顔は一層険しくなり、怒りで噴火しそうだ。
「……。なぜ、20年前見つからなかったんですか?」
青キジが尋ねる。センゴクは忌々しそうに言った。
「それはエースの母親である女の意地とも言えるトリックのせいだ」
「……」
「サウスブルーに“バテリア”と言う島がある。エースの母親の名はポートガス・D・ルージュ。その女は我々の目を欺き1年と3ヵ月腹に子を宿し続けた」
「……1年と3ヵ月か。なら見つからないのも無理はないな」
『なんでだい?』
そう言った青キジにアルトは尋ねた。
「政府はCPからの情報で“海賊王”の投獄した日から10ヵ月前までの足跡を調べてたんだ」
「つまり、調査対象外だったんだねェ~」
「………」
「腑抜けた話だが、我々は女の命を張った策にまんまとはまり息子の存在を掴めなかった」
『……』
「だが、ポートガス・D・エースが母の名で海賊となった時からの急成長ぶりに、次世代の海賊王としての資質が見えた。
それはあいつがたった2年で七武海の勧誘を受けるまでになったことでわかるだろう」
「“白ひげ”もそれに気付いて側に置いたんですかねェ」
「………」
「そうだ。今の今まで“白ひげ”に先を越された形になっていた。
だが、今回ティーチの働きにより、“次世代の海賊王の資質を潰す”ことが出来る。
今回の処刑は今後の世界のために大きな意味があることだ…!!」
『……』
アルトは自然に手に力が入った。
『センゴクサン……』
「なんだ?」
『それって…つまり、“海賊王の子”として“生まれただけで罪”になるってこと…?』
アルトの問いに黙っていた赤犬がアルトに怒鳴る。
「何を言うちょるんじゃ、お前は!当たり前じゃろうが!!
あの海賊王の息子!悪魔の血を引いた“世界の敵”以外の何者でもないわ!!」
『!』
「サカズキィ~アルトくんに怒るのは間違いだよォ」
「「……」」
『ごめん、なさい』
黄猿が赤犬を諭す。そして隣で俯くアルトの頭に手を置いた。
「大丈夫だよォ~アルトくん。世の中には“そういう悪”もいるってだけだからねェ~」
『……うん』
「……」
「―――ともかく、これが“白ひげ”と戦争をしてでもポートガスを処刑する確固たる意味だ。しっかり理解して戦争に臨め」
センゴクはそう言うと椅子に座りなおす。
「話は以上だ。下がっていい」
「センゴクさん、少しお話が」
青キジが言う。センゴクは頷き、他の者には出て行くように告げる。3人は部屋を後にした。
3人が部屋から居なくなったのを確認してから、センゴクは尋ねる。
「話はなんだ?」
「今回アルトを謹慎にした理由を。あれが最善の策とは思えなかったんで」
「……。あいつの頭を冷やすためだ」
「それだけですか?」
「前線に戻し任務も与えた。何か文句はあるのか??」
「いえ……。用はそれだけです」
青キジがセンゴクに背を向ける。その背中にセンゴクは声を掛けた。
「あいつは何か思い出したのか?」
「……。おれは何も聞いてませんが」
「そうか……。気をつけておけ」
「ええ。…でもセンゴクさん」
青キジが振り返る。
「なんで、アルトに言ったんですか?」
「なんのことだ?」
「“ポートガス・D・エース”のことですよ」
「……。どうせ皆にも言う。それに今知っていれば当日変な動揺を起こさずに済むだろう。
“万が一”に備えて言ったまでだ」
「……」
「だが、その心配は解消された。問題はない」
「……失礼します」
青キジは怪訝な顔をセンゴクに見せない様に、部屋から出て行った。
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