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「言ってみな」
『うん。じゃあ、聞くけど』
アルトはそう言うと、ホットチョコのカップを机に置く。そしてまっすぐ青キジを見た。
『……キミは“アリア”って女性(ヒト)を知ってるかい?』
「!……」
『……』
互いに沈黙する。青キジはカップを机に置いてから、ゆっくりと頷いた。
「“知ってるよ”」
『!!やっぱり……!じゃあ、あれは僕の記憶の一部なんだ』
「何を“視た”んだ?」
『!……えっと』
青キジの思ったよりも静かな問いかけにアルトは少し驚きながらも答える。
『彼女と話していた。細かい内容はよくわからなかったけど』
「……アリアは自分のことをお前に話したのか?」
『うん』
―――私は、CP(サイファーポ-ル)の人間だったの
「確かに、そう言ったのか?」
アルトは頷いた。
「……そうか。他に何か言ってたか?」
『そうだな……』
アルトは視た記憶を掘り出す。
―――助けに行こう
『……そう言えば兄がいるみたいだった。名前は確か……』
―――ソプラを
『“ソプラ”』
「……」
青キジの眉間にしわが寄る。
『ねェクザンクン、少ないかもしれないけど、これで何かわからないかな?
僕が過去に何をしたのかがわかるのが一番いいのだけど…。
アリアがCPだったのなら情報は管理してるだろ?』
「なんでおれに聞くの?CPならお前も顔が効くだろ?」
『効く効かないを言ってるんじゃない』
「じゃあ、なんだ?」
アルトは青キジの目を真剣に見る。
『……この前キミは僕に“報告出来る様なことはない”って言ってたよね』
「……」
『それって別に意味を取れば“情報は無いことない”ってことだろ?キミは僕に“何かを隠してる”。
――だからキミから聞きたいんだ』
青キジはアルトの言葉に一拍置いてから逆に尋ねた。
「そんな心理状態で、お前はおれが言うことを信じれるのか?」
青キジの言葉にアルトはすぐに頷く。
『うん。信じるよ』
「!」
青キジは目を見開く。即答されたことに素直に驚いた。
「えらく即答だな。実際おれはお前が言ったように知ってることを“黙ってた”んだぞ」
『それは……僕も同じだ』
「!どういうことだ…?」
『リコルでもらったって言った“白い箱”覚えてる?』
「…ああ」
『あれは元々アリアが僕にくれたものだ。僕はあれを見た時、彼女の声を聞いていた。
でもその人がアリアだと知らなかったからキミには言わなかった』
「……」
『これでおあいこだろ?僕はキミの判断は間違っていたとは思わない。でも……』
「でも……?」
『隠され続けるのはキライだ。僕も隠したけど、ずっとイヤな気分だった。だから…』
「……」
『隠さないでくれ。僕は過去を受け止めれない程、子供じゃない……!!』
「!!………はぁ」
青キジは肩の力がドッと抜けた気がした。
『クザンクン!?』
気の抜けた声と共に机にへたり込んだ青キジにアルトは驚きの声を上げる。
『ど、どうしたの……?』
「まったくお前って奴は…」
『何…??僕何か間違った?』
青キジは体を起こす。そして首を横に振った。
「いや、違わないよ。そうだったな。おれは“カッコイイお兄さん”だもんな」
『……。えらくなつかしい話だね。でもカッコイイは自称だ』
アルトは微かに呆れつつ、笑う。
「あらあら可愛げのない“弟”だね、ほんと」
青キジはそんな冗談をいいながら引き出しにしまっていた大量の紙を机に出した。
・
『うん。じゃあ、聞くけど』
アルトはそう言うと、ホットチョコのカップを机に置く。そしてまっすぐ青キジを見た。
『……キミは“アリア”って女性(ヒト)を知ってるかい?』
「!……」
『……』
互いに沈黙する。青キジはカップを机に置いてから、ゆっくりと頷いた。
「“知ってるよ”」
『!!やっぱり……!じゃあ、あれは僕の記憶の一部なんだ』
「何を“視た”んだ?」
『!……えっと』
青キジの思ったよりも静かな問いかけにアルトは少し驚きながらも答える。
『彼女と話していた。細かい内容はよくわからなかったけど』
「……アリアは自分のことをお前に話したのか?」
『うん』
―――私は、CP(サイファーポ-ル)の人間だったの
「確かに、そう言ったのか?」
アルトは頷いた。
「……そうか。他に何か言ってたか?」
『そうだな……』
アルトは視た記憶を掘り出す。
―――助けに行こう
『……そう言えば兄がいるみたいだった。名前は確か……』
―――ソプラを
『“ソプラ”』
「……」
青キジの眉間にしわが寄る。
『ねェクザンクン、少ないかもしれないけど、これで何かわからないかな?
僕が過去に何をしたのかがわかるのが一番いいのだけど…。
アリアがCPだったのなら情報は管理してるだろ?』
「なんでおれに聞くの?CPならお前も顔が効くだろ?」
『効く効かないを言ってるんじゃない』
「じゃあ、なんだ?」
アルトは青キジの目を真剣に見る。
『……この前キミは僕に“報告出来る様なことはない”って言ってたよね』
「……」
『それって別に意味を取れば“情報は無いことない”ってことだろ?キミは僕に“何かを隠してる”。
――だからキミから聞きたいんだ』
青キジはアルトの言葉に一拍置いてから逆に尋ねた。
「そんな心理状態で、お前はおれが言うことを信じれるのか?」
青キジの言葉にアルトはすぐに頷く。
『うん。信じるよ』
「!」
青キジは目を見開く。即答されたことに素直に驚いた。
「えらく即答だな。実際おれはお前が言ったように知ってることを“黙ってた”んだぞ」
『それは……僕も同じだ』
「!どういうことだ…?」
『リコルでもらったって言った“白い箱”覚えてる?』
「…ああ」
『あれは元々アリアが僕にくれたものだ。僕はあれを見た時、彼女の声を聞いていた。
でもその人がアリアだと知らなかったからキミには言わなかった』
「……」
『これでおあいこだろ?僕はキミの判断は間違っていたとは思わない。でも……』
「でも……?」
『隠され続けるのはキライだ。僕も隠したけど、ずっとイヤな気分だった。だから…』
「……」
『隠さないでくれ。僕は過去を受け止めれない程、子供じゃない……!!』
「!!………はぁ」
青キジは肩の力がドッと抜けた気がした。
『クザンクン!?』
気の抜けた声と共に机にへたり込んだ青キジにアルトは驚きの声を上げる。
『ど、どうしたの……?』
「まったくお前って奴は…」
『何…??僕何か間違った?』
青キジは体を起こす。そして首を横に振った。
「いや、違わないよ。そうだったな。おれは“カッコイイお兄さん”だもんな」
『……。えらくなつかしい話だね。でもカッコイイは自称だ』
アルトは微かに呆れつつ、笑う。
「あらあら可愛げのない“弟”だね、ほんと」
青キジはそんな冗談をいいながら引き出しにしまっていた大量の紙を机に出した。
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