近くて遠い存在
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それから数十分後…マリフォードの一角。
『スモーカークン!』
スーツからいつもの格好に戻ったアルトは葉巻を吹かしながら“待ち合わせ”の場所にいるスモーカーに声をかけた。
スモーカーが気だるそうに答える。
「中将様が急に電伝虫に連絡を寄越して、何の用だ?」
『“中将様”って…。それ敬ってる様には聞こえないよ』
「敬う気はない」
『そう、ならいいや』
「……。で、用はなんだ??」
『ああ。キミ、ビローアバイク持ってたよね?』
スモーカーは怪訝な顔をする。
「……。なんでそれをお前が知ってる?」
『アラバスタの時、キミの船の側で見かけた』
「……ちゃっかりしてやがんな」
『誉め言葉として受け取るよ。でね、それを貸してほしいんだ』
スモーカーは葉巻から煙を吐いた。
「自分のバイクはねェのか?なんでわざわざおれのを借りる必要がある…?」
『あるにはあるんだけど…着替えてる間におつるサンの手が回ったみたいで自分の艦には近づけないんだよ』
アルトの言葉にスモーカーは眉をひそめる。
「??てめェ何をしたんだ?それとも何かする気か?」
アルトは肩を竦めて、答えた。
『別に何もしないさ。ただシャボンティ諸島にどうしても外せない用事が出来てね』
「用事?」
『悪いけど内容は秘密』
「………」
スモーカーとアルトの目がかち合う。はぐらかす割にアルトの目はやけに真剣だった。
『ダメかい……?』
「……はぁ。48番庫だ」
スモーカーはため息と共に葉巻を吹かした後、ポケットから出したビローアバイクの鍵をアルトに投げる。
アルトは左手で鍵を受け取った。
『ありがと…!厄介事にならない様に気をつけるよ』
「そうしてくれ。アンタの上司に何か言われるのは面倒だからな」
『僕もだ』
「大事に扱えよ」
『了解』
マリフォード、“スモーカー”隊軍艦収容中48番庫。
『スモーカークンの番号を聞いてて良かった』
アルトはビローアバイクの座席に座り、エンジンをかける。
エンジンを温めている間、アルトは手に黒い手袋をはめ、スナイパーグラスをおろした。
ブロロロ……!!
アルトはハンドルを捻り、エンジンのかかり具合を確かめる。
『へェ、さすが大事に扱えって言うだけあるな…!!』
アルトは唸った。スモーカーのメンテナンスは完璧だ。
ハンドルを握りなおし、アルトは倉庫から湾内へ出る。
湾内から海へ出る門とは“違う”方向へバイクを走らせた。
『確かクザンクンに教わった道はこっちだな』
アルトは以前青キジに教わった今は使われていない門…抜け道を使い、湾内から脱出する。
海へ出るとハンドルを大きく捻り、バイクのスピードを上げ、シャボンティ諸島に向かった。
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『スモーカークン!』
スーツからいつもの格好に戻ったアルトは葉巻を吹かしながら“待ち合わせ”の場所にいるスモーカーに声をかけた。
スモーカーが気だるそうに答える。
「中将様が急に電伝虫に連絡を寄越して、何の用だ?」
『“中将様”って…。それ敬ってる様には聞こえないよ』
「敬う気はない」
『そう、ならいいや』
「……。で、用はなんだ??」
『ああ。キミ、ビローアバイク持ってたよね?』
スモーカーは怪訝な顔をする。
「……。なんでそれをお前が知ってる?」
『アラバスタの時、キミの船の側で見かけた』
「……ちゃっかりしてやがんな」
『誉め言葉として受け取るよ。でね、それを貸してほしいんだ』
スモーカーは葉巻から煙を吐いた。
「自分のバイクはねェのか?なんでわざわざおれのを借りる必要がある…?」
『あるにはあるんだけど…着替えてる間におつるサンの手が回ったみたいで自分の艦には近づけないんだよ』
アルトの言葉にスモーカーは眉をひそめる。
「??てめェ何をしたんだ?それとも何かする気か?」
アルトは肩を竦めて、答えた。
『別に何もしないさ。ただシャボンティ諸島にどうしても外せない用事が出来てね』
「用事?」
『悪いけど内容は秘密』
「………」
スモーカーとアルトの目がかち合う。はぐらかす割にアルトの目はやけに真剣だった。
『ダメかい……?』
「……はぁ。48番庫だ」
スモーカーはため息と共に葉巻を吹かした後、ポケットから出したビローアバイクの鍵をアルトに投げる。
アルトは左手で鍵を受け取った。
『ありがと…!厄介事にならない様に気をつけるよ』
「そうしてくれ。アンタの上司に何か言われるのは面倒だからな」
『僕もだ』
「大事に扱えよ」
『了解』
マリフォード、“スモーカー”隊軍艦収容中48番庫。
『スモーカークンの番号を聞いてて良かった』
アルトはビローアバイクの座席に座り、エンジンをかける。
エンジンを温めている間、アルトは手に黒い手袋をはめ、スナイパーグラスをおろした。
ブロロロ……!!
アルトはハンドルを捻り、エンジンのかかり具合を確かめる。
『へェ、さすが大事に扱えって言うだけあるな…!!』
アルトは唸った。スモーカーのメンテナンスは完璧だ。
ハンドルを握りなおし、アルトは倉庫から湾内へ出る。
湾内から海へ出る門とは“違う”方向へバイクを走らせた。
『確かクザンクンに教わった道はこっちだな』
アルトは以前青キジに教わった今は使われていない門…抜け道を使い、湾内から脱出する。
海へ出るとハンドルを大きく捻り、バイクのスピードを上げ、シャボンティ諸島に向かった。
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