認定!七武海“黒ひげ
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海軍本部、センゴクの部屋。
「アルトから連絡は?」
「まだ。でも今日には連絡が来るかと」
「ほぉ」
センゴクは執務の椅子に座り、青キジは近くの椅子に腰掛けていた。
「こういうことが今までになかった訳じゃないんで。アルトだし、たいして心配はしてませんよ」
「そうか」
センゴクは机の書類にさっと目を通す。
「で、“この前代未聞の非常事態”って時におれに話と言うのは?」
青キジは背もたれから体を起こしセンゴクを見る。センゴクも書類を置き、青キジを見た。
「アルトについてだ。お前には話しておいた方がいいと思ってな」
「……? アルトのこと??」
青キジは怪訝な顔をする。
「正確に言うとアルトの過去についてだ」
「!!?」
一方アルトのいる島。アルトによって盗賊達は気絶したままロープで締め上げられていた。
「本当になんてお礼を言ったらいいか」
『いや、まぁ…僕、海軍だから、気にする必要はないと思う。この人達も回収してもらう手配をするよ』
何度も頭を下げるおじいさんにアルトは少し困った様に頭に手を置きながら言う。
「ほれ、スズ。お前もお礼を言いなさい」
おじいさんに言われてさっきの少女、スズがアルトの前に来る。
「海軍のお兄ちゃん、ありがとう!!」
『どうも。……ああ、そうだ』
アルトはそう言うと後ろのポーチから先程買ったアメを取り出し、ズスに差し出した。
「?」
スズは首を傾げる。アルトは言葉を付け足す。
『さっき泣かなかったご褒美だ。感心したよ』
アルトはそう言い、スズの手にアメを握らせる。スズは最初こそ首を傾げていたが、アメをまじまじと見て嬉しそうに笑った。
「ありがとう!!」
「重ね重ねありがとうございます。何も出来ませんが、よろしければお茶でもいかがですか…?」
『いや。素直に感心しただけだから気にしないでくれ。あ……そうだ。電伝虫を貸してくれないかい?』
おじいさんは頷く。スズの頭をなで、お茶を持って来るようにスズに頼んだ。
「では、中へ」
『……この店の人だったのか』
おじいさんが入っていったのはガラスが割れた骨董屋だった。
『おじさん、ごめん。店のガラス弁償するよ』
「いや、構わんよ。電伝虫を持って来るから座って待っといておくれ」
『わかった』
奥に入ったおじいさんを見届けてから、アルトは店内をキョロキョロと見る。珍しい形の器や置物で溢れていた。
『後で店の中を回らしてもらおう』
アルトは椅子に腰掛ける。スズが出てきた。
「お兄ちゃん、お茶どうぞ!」
『ああ。ありがとう』
アルトは受け取り、口をつける。奥からおじいさんが出てきた。
「お待たせしました」
おじいさんがアルトに電伝虫を渡す。
『ありがとう。申し訳ないけど、少し離れてもらって構わないかな?』
アルトの申し出に頷き、おじいさんはスズを連れ奥に行った。アルトはそれを見届けガチャッと受話器を取る。
プルプルプルプル……
[―――こちら海軍本部]
『ノティだけど』
[外線のためコードとお名前をお願いします]
『ああ、そうか。M・C Z-1 00770。ノティ・アルトだ』
しばらくの沈黙後、電伝虫から言葉が返ってくる。
[――確認しました。ノティ中将、お疲れ様です]
『ああ、お疲れ。クザン……いや、大将青キジに繋いでほしい』
[わかりました。しばらくお待ちください]
『………』
また30秒程沈黙。ガサガサッと受話器が動く音がした。
[ノティ中将。只今大将青キジはセンゴク元帥のお部屋にいらっしゃるそうです]
『センゴクサンの部屋? 二人で話し合いか…? 珍しいな』
[センゴク元帥のお部屋にお繋ぎしますか?]
アルトは少し考えてから頷いた。
『そうだな、繋いでくれ』
[わかりました。しばらくお待ちください]
海軍本部、センゴクの部屋。
「それは本当なのか、センゴクさん!!!」
青キジはセンゴクの机をバンッと叩く。
「可能性の話だ」
センゴクはため息をつきながら、青キジに一冊のファイルと書類の束を渡す。
「………」
「ファイルはその情報が書かれている。書類はお前が調べていた…アルトの素性だ」
「!!?」
青キジはバッと書類を手に取り、目を通す。徐々に眉をひそめた険しい顔になった。書類に隅々にまで目を行き届かせた後、ファイルを手に取り、また細部まで読み込む。
「………」
青キジはファイルを閉じ、机に置く。 頭の中を整理するため目を瞑った。
…………
……………
「理解は出来たか?」
一連を見ていたセンゴクが尋ねる。青キジはゆっくりとため息をつき、目を開けた。
「理解はした。でも信じられない……。これに行きついた理由を教えてくれ」
「…まずはお前がアルトを拾って来た頃とファイルの情報の時期が合っていることだ」
「確かに時期は合う。しかしおれがアルトを拾った時、あいつはまだ10歳に満たない子供だ」
「8歳の子供が手配された例もある」
「……!? これはニコ・ロビンの件とは訳が違う。この情報は人物像や目撃証言にまともなものがない」
青キジはファイルに手を置きながら言う。 センゴクはため息ついた。
「……状況からして証言が残るはずがなかろう。わからないからこそあり得ると判断したまでだ」
「………」
「まぁ、唯一証言からの推測だがな」
青キジは書類を手に取る。
「……この素性は確実なのか?」
青キジの言葉にセンゴクは肩をすくめる。引き出しから1枚の写真を取り出した。
「“素性”の方は信頼のおけるルートで確認済みだ。これを見てみろ」
「………!!」
青キジの前に出された写真に写る人達を見て、青キジは驚愕する。
言葉を失った。
「……」
「お前の言いたいこともわかる。わしもこの二つが絡んでいるとは言わん。あくまでも“可能性の話”だ。ただし、限りなく黒に近いグレーのな……」
青キジは肩を落とす。
「……これをアルトが知ったら……」
「なんだ? あいつは知りたがってるのか?」
センゴクが尋ねる。青キジは首を横に振った。
「いえ。“今は”まだ…」
「……ならばこちらから本人には言うまい。“今”記憶が戻る事態は望ましくないからな」
「しかし!!」
「この“戦争”が終われば、優先して対処する。五老星もそれで了解済みだ。それに中将であるあいつは今回の戦争でお前達の次に要になる戦力だ、下手に扱うことはない」
「……」
青キジは奥歯を噛む。センゴクは続けた。
「ちなみに今このことを知っとるのは五老星にわし、おつるさん、ガープ、そしてお前だ。いらぬ疑惑を持たぬよう赤犬・黄猿、それ以下には知らせておらん。お前も気をつけろ」
「……わかりました」
「後、アルトが帰って来たらマリージョアにいるおつるさんの側に置く。異論はないな?」
「それは監視…ですか?」
青キジが尋ねる。センゴクは首を横に振った。
「まったくないとは言わん。ただ、アルトは元々七武海担当だ。それに、ドフラミンゴがアルトを呼べとうるさいのでな」
「……はぁ。また変なのに好かれちゃって」
青キジは息をつく。そしてセンゴクの顔を見た。
「わかりました。アルトもそれなら納得するでしょう。でも…」
青キジの表情が険しくなるのを抑えながら、尋ねた。
「センゴクさん……もし、アルトが“今、思い出したら”?」
青キジはセンゴクに疑問をぶつける。センゴクが答えようと口を開いた時に机の上の電伝虫がけたたましく鳴った。
「アルトから連絡は?」
「まだ。でも今日には連絡が来るかと」
「ほぉ」
センゴクは執務の椅子に座り、青キジは近くの椅子に腰掛けていた。
「こういうことが今までになかった訳じゃないんで。アルトだし、たいして心配はしてませんよ」
「そうか」
センゴクは机の書類にさっと目を通す。
「で、“この前代未聞の非常事態”って時におれに話と言うのは?」
青キジは背もたれから体を起こしセンゴクを見る。センゴクも書類を置き、青キジを見た。
「アルトについてだ。お前には話しておいた方がいいと思ってな」
「……? アルトのこと??」
青キジは怪訝な顔をする。
「正確に言うとアルトの過去についてだ」
「!!?」
一方アルトのいる島。アルトによって盗賊達は気絶したままロープで締め上げられていた。
「本当になんてお礼を言ったらいいか」
『いや、まぁ…僕、海軍だから、気にする必要はないと思う。この人達も回収してもらう手配をするよ』
何度も頭を下げるおじいさんにアルトは少し困った様に頭に手を置きながら言う。
「ほれ、スズ。お前もお礼を言いなさい」
おじいさんに言われてさっきの少女、スズがアルトの前に来る。
「海軍のお兄ちゃん、ありがとう!!」
『どうも。……ああ、そうだ』
アルトはそう言うと後ろのポーチから先程買ったアメを取り出し、ズスに差し出した。
「?」
スズは首を傾げる。アルトは言葉を付け足す。
『さっき泣かなかったご褒美だ。感心したよ』
アルトはそう言い、スズの手にアメを握らせる。スズは最初こそ首を傾げていたが、アメをまじまじと見て嬉しそうに笑った。
「ありがとう!!」
「重ね重ねありがとうございます。何も出来ませんが、よろしければお茶でもいかがですか…?」
『いや。素直に感心しただけだから気にしないでくれ。あ……そうだ。電伝虫を貸してくれないかい?』
おじいさんは頷く。スズの頭をなで、お茶を持って来るようにスズに頼んだ。
「では、中へ」
『……この店の人だったのか』
おじいさんが入っていったのはガラスが割れた骨董屋だった。
『おじさん、ごめん。店のガラス弁償するよ』
「いや、構わんよ。電伝虫を持って来るから座って待っといておくれ」
『わかった』
奥に入ったおじいさんを見届けてから、アルトは店内をキョロキョロと見る。珍しい形の器や置物で溢れていた。
『後で店の中を回らしてもらおう』
アルトは椅子に腰掛ける。スズが出てきた。
「お兄ちゃん、お茶どうぞ!」
『ああ。ありがとう』
アルトは受け取り、口をつける。奥からおじいさんが出てきた。
「お待たせしました」
おじいさんがアルトに電伝虫を渡す。
『ありがとう。申し訳ないけど、少し離れてもらって構わないかな?』
アルトの申し出に頷き、おじいさんはスズを連れ奥に行った。アルトはそれを見届けガチャッと受話器を取る。
プルプルプルプル……
[―――こちら海軍本部]
『ノティだけど』
[外線のためコードとお名前をお願いします]
『ああ、そうか。
しばらくの沈黙後、電伝虫から言葉が返ってくる。
[――確認しました。ノティ中将、お疲れ様です]
『ああ、お疲れ。クザン……いや、大将青キジに繋いでほしい』
[わかりました。しばらくお待ちください]
『………』
また30秒程沈黙。ガサガサッと受話器が動く音がした。
[ノティ中将。只今大将青キジはセンゴク元帥のお部屋にいらっしゃるそうです]
『センゴクサンの部屋? 二人で話し合いか…? 珍しいな』
[センゴク元帥のお部屋にお繋ぎしますか?]
アルトは少し考えてから頷いた。
『そうだな、繋いでくれ』
[わかりました。しばらくお待ちください]
海軍本部、センゴクの部屋。
「それは本当なのか、センゴクさん!!!」
青キジはセンゴクの机をバンッと叩く。
「可能性の話だ」
センゴクはため息をつきながら、青キジに一冊のファイルと書類の束を渡す。
「………」
「ファイルはその情報が書かれている。書類はお前が調べていた…アルトの素性だ」
「!!?」
青キジはバッと書類を手に取り、目を通す。徐々に眉をひそめた険しい顔になった。書類に隅々にまで目を行き届かせた後、ファイルを手に取り、また細部まで読み込む。
「………」
青キジはファイルを閉じ、机に置く。 頭の中を整理するため目を瞑った。
…………
……………
「理解は出来たか?」
一連を見ていたセンゴクが尋ねる。青キジはゆっくりとため息をつき、目を開けた。
「理解はした。でも信じられない……。これに行きついた理由を教えてくれ」
「…まずはお前がアルトを拾って来た頃とファイルの情報の時期が合っていることだ」
「確かに時期は合う。しかしおれがアルトを拾った時、あいつはまだ10歳に満たない子供だ」
「8歳の子供が手配された例もある」
「……!? これはニコ・ロビンの件とは訳が違う。この情報は人物像や目撃証言にまともなものがない」
青キジはファイルに手を置きながら言う。 センゴクはため息ついた。
「……状況からして証言が残るはずがなかろう。わからないからこそあり得ると判断したまでだ」
「………」
「まぁ、唯一証言からの推測だがな」
青キジは書類を手に取る。
「……この素性は確実なのか?」
青キジの言葉にセンゴクは肩をすくめる。引き出しから1枚の写真を取り出した。
「“素性”の方は信頼のおけるルートで確認済みだ。これを見てみろ」
「………!!」
青キジの前に出された写真に写る人達を見て、青キジは驚愕する。
言葉を失った。
「……」
「お前の言いたいこともわかる。わしもこの二つが絡んでいるとは言わん。あくまでも“可能性の話”だ。ただし、限りなく黒に近いグレーのな……」
青キジは肩を落とす。
「……これをアルトが知ったら……」
「なんだ? あいつは知りたがってるのか?」
センゴクが尋ねる。青キジは首を横に振った。
「いえ。“今は”まだ…」
「……ならばこちらから本人には言うまい。“今”記憶が戻る事態は望ましくないからな」
「しかし!!」
「この“戦争”が終われば、優先して対処する。五老星もそれで了解済みだ。それに中将であるあいつは今回の戦争でお前達の次に要になる戦力だ、下手に扱うことはない」
「……」
青キジは奥歯を噛む。センゴクは続けた。
「ちなみに今このことを知っとるのは五老星にわし、おつるさん、ガープ、そしてお前だ。いらぬ疑惑を持たぬよう赤犬・黄猿、それ以下には知らせておらん。お前も気をつけろ」
「……わかりました」
「後、アルトが帰って来たらマリージョアにいるおつるさんの側に置く。異論はないな?」
「それは監視…ですか?」
青キジが尋ねる。センゴクは首を横に振った。
「まったくないとは言わん。ただ、アルトは元々七武海担当だ。それに、ドフラミンゴがアルトを呼べとうるさいのでな」
「……はぁ。また変なのに好かれちゃって」
青キジは息をつく。そしてセンゴクの顔を見た。
「わかりました。アルトもそれなら納得するでしょう。でも…」
青キジの表情が険しくなるのを抑えながら、尋ねた。
「センゴクさん……もし、アルトが“今、思い出したら”?」
青キジはセンゴクに疑問をぶつける。センゴクが答えようと口を開いた時に机の上の電伝虫がけたたましく鳴った。