麦わらとゼロ
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『あっ、そうそう』
ケーキを食べ終わったアルトがウソップに向いて話す。
「なんだァ?」
『この船、これで全員だよね。じゃあキミがソゲキングクン??』
「!!? ち、違うぞ!! おれ様はキャプテンウソップだ!!ソゲキングはおれの親友でな……」
「なんつうバレバレな嘘を……」
ウソップの嘘にゾロが呟く。アルトには届いていない様で、肩を落とす。
『そうか……じゃあ今はいないのか。会ってみたかったな』
「「「(し、信じたー――!!?)」」」
クルー達が呆れながらアルトに目を向ける。ルフィが興味津々に尋ねた。
「おい、ワカメ! なんでソゲキングに会いたいんだ?」
『ワカメじゃない、僕はアルトだ。本当にガープサンの孫だな、キミは』
アルトはルフィの言葉にため息をつく。そして続けた。
『……ソゲキングクンは狙撃の王様なんだろ? スナイパーとしては会いたくなるじゃないか』
「ああ。お前も狙撃手なのか」
フランキーがアルトの腰にある銃を見て言う。アルトはフランキーの目線にある銃を手にとる。
『いや、残念だけどこれは近接用でね』
「銃じゃないの?」
ナミが聞く。
『そうだよ、お姉さん。これは銃だけど、普通の銃じゃない。だから…』
アルトはルフィに銃を向ける。
「?」
そして引き金を引いた。
バン!
「「「なっ!!?」」」
「ギャー――!! ルフィー――!!?」
チョッパーが叫ぶ。
ゴン!!!
『……っ!?』
「ちょっと、あんた何やってんのよ!!」
アルトの頭を思いっ切り殴ったナミ。アルトは頭を押さえた。
『……痛い……』
「あんたが撃つからでしょうが!! ルフィがゴムだったからいいものを……って!!?」
ナミやクルーはルフィを見る。ルフィは首を傾げていた。
「おれ、なんもとねェぞ」
「はぁ!?」
「思いっ切り撃たれたじゃねェか!!?」
「でも、なんともねェんだ。なんでだ?」
『言ったろ、これは銃だけど近接用なんだ。弾は入ってない。衝撃を発射してるんだ』
「インパクトダイアルみたいなもんか…??」
アルトの説明にウソップは腕を組みながら言う。アルトは説明を続ける。
『だから、相手に直接突きつけて撃つんだ。首を狙えば大抵1・2発で終わるよ』
「それって相手に接近するってことだろ? 全然スナイパーじゃねェじゃねェか」
サンジが呆れた様にタバコを吹かしながら言った。 アルトは当たり前の様に頷き答える。
『うん。だって僕、射撃苦手だから』
「うぉい!! じゃあ自分をスナイパーって言うな!!」
ウソップはアルトにビシッと突っ込みを入れた。
「話を割ってごめんなさい。あなた…もしかして“0”のアルトと呼ばれているんじゃないかしら?」
アルトの話に耳を傾けていたロビンがふと尋ねる。 アルトは銃をしまい、ロビンを見た。
『あ…うん。確かそんなあだ名だったかな』
「ロビン、“0”のアルトって?」
ナミが尋ねる。ロビンがアルトを見ながら答えた。
「“0”のアルト……海軍の中でも近接のプロフェッショナルと言われる人物よ。相手に銃を突きつけ“ゼロ”距離から射撃する戦闘スタイルからその名がついたと聞いてるわ」
「近接のプロねェ…しかし大層な通り名だ。おい、てめェ階級はなんなんだよ」
フランキーがサングラスを上げながらアルトに尋ねる。アルトは首を傾げた。
『あれ? 言ってなかったけ?僕は“中将”だよ』
「へェ、中将ねェ………って!?」
「「「ええ~~~っ!!!」」」
驚愕の事実に麦わら一味はロビン以外、目が飛び出る程驚いた。
「お前が中将? なんかの間違いじゃねェのか?」
ルフィが驚きながら言う。
『失敬だな。中将だよ』
「おいおい、中将ってことは大将の次に強ェってことだろ?」
「全然見えねェな……」
サンジとチョッパーが訝しげに見る。ナミは戸惑っていた。
「ちょっと若すぎない!? ルフィのおじいさんも中将でしょ!!? 中将なんておじさんばっかりだと思ってた…」
『……まぁ、僕が中将なったの最近だから。僕以外はいい歳なんじゃないかな』
他の海兵に興味がないとでも言う様に返事をするアルト。ウソップはそんなアルトを珍しい物を見る様な目で見る。
「ルフィのじいちゃんといい、青キジといい、お前といい……なんか海軍のイメージが変わっちまうな」
『ガープサンやクザンクン、それに僕を海軍の基本だと考えるのは間違いだと思うよ』
「ふふふ」
アルトの言葉にロビンは微笑んだ。
『ああ。そういえばこの船、今はどこに向かってるの?』
「そんなこと海軍に言えるかよ」
「“魚人島”だ!!」
「だから言うな!!!」
ゾロはルフィに怒鳴った。
『“魚人島”…か。じゃあ、本部から離れてるわけじゃないんだな』
「本部!!?」
『魚人島は聖地マリージョアの真下。なら本部の近くだ』
「そうなのか?」
「ちゃんと説明したでしょ!!」
ルフィの言葉にナミが肩を落とす。
『……じゃあ、“フロリアントライアングル”を通るんだね』
「知ってんのか!?」
「知ってるも何も………あ、これは言えないんだった」
「何だよ!! 気になるじゃねェか」
アルトの言葉にウソップが言う。
『残念だけど、機密事項だから。まぁ、あの海域は注意して置いて損はないから、通る時は気をつけてね』
「適当だな……」
サンジが呟いた。ナミが言う。
「機密って何があるの? 教えなさいよ!!」
『無理だ。教えていいなんて許可は出てない』
「あんた今、自分の立場わかってんの?」
『立場? 何か問題でも?』
「海賊船に乗ってんのよ!! 話さないとこいつらがあんたをやっつけちゃうんだから」
「お前はやらねェのかよ!!?」
ウソップがアルトを見下ろしたナミに突っ込む。
『それは困るな。でもまぁ、反撃するか。そしたらキミ達の旅はここで終わりだよ』
「「「何だと!!?」」」
ルフィ達が負けると言うアルト。その言葉にルフィとゾロ、サンジが反応する。
『試してみるかい? 僕は別に構わないけど』
「おい、待てよお前ら!! さっきゾロの刀が止まったじゃねェか!! なんの能力かわかんねェし、戦う必要ねェだろ!!」
ウソップが3人に言う。ゾロが言う。
「何の能力か知るにはやらねェとわかんねェだろ」
「おれがやる!!」
ルフィが前に出た。
「ルフィ!?」
「確かに。マリモの刀が防がれただけで打撃が効かねェとわかったわけじゃねェ」
『……何人でも構わないけど。反撃はしていいの?』
「完璧に舐めてんな…」
「そんな余裕すぐなくなるぞ!! “ゴムゴムの~”……“ガトリング”!!!」
『“軽率 ”』
ルフィの拳のラッシュがアルトに向けられる。アルトは立ったまま。
ドドドドドド……!!
『……ふむ』
アルトはピースを挟みながらルフィの攻撃を見ていた。
「………くそっ!!」
ドドドドドド!!
「……全然効いてねェ!!?」
「何かに阻まれてる様ね」
「あの変なガラスに当たった瞬間に威力が消されるんだ」
チョッパーがあんぐりと口を開け、ロビンが考察する。ゾロがアルトの出すピースを見ながら言った。
「ハァハァ……クソッ!! なんかパンチしてんのに、力がなくなって気持ち悪いぞ。何の能力だぁ!!?」
ルフィは攻撃をやめ、肩で息をしながら話す。アルトはん~っと背伸びをする。
『“退屈 ”……じゃあ。反撃するよ』
アルトはピースを消す。そしてタンッと軽く地面を蹴ったかと思うと一瞬で間合いを詰めた。
「!!? 早ェ!!」
アルトは足をボールを蹴るように振り上げる。ルフィはガッとガード姿勢を取った。
「!!」
サンジはアルトの蹴りのモーションを見てハッとし、叫んだ。
「ルフィ! その攻撃受けるな!!避けろ!!!」
「え?…うおっ!!」
ルフィはサンジの言葉で寸前に迫ったアルトの蹴りをギリギリしゃがんで避ける。ブンッ!!とアルトの蹴りはルフィの上を通り、空を切る。
ドカァーン!!
アルトの蹴りの余波が近くの階段の手すりを破壊した。
「えっ!!?」
「ええ~~っ!! 階段が!!」
「蹴りよね……今の……なんで離れたとこにある階段が壊れるの……!!?」
「ゾロの斬撃みたいに蹴りの衝撃が飛ぶのか!?」
ルフィが頭をあげ、ウソップが叫ぶ。ナミが驚きで口元をおさえ、チョッパーが目を見開いた。
「……なんて蹴りだ…!!」
サンジはタバコを噛み締めた。
「おい、てめェ!! サニー号に何しやがる!!!」
『あっ、ごめん。やり過ぎた』
フランキーが怒鳴る。アルトは軽く謝った。
「だから軽ぃな! お前!!」
ウソップが突っ込む。
「…おい、お前の能力は盾みてェなもんか?」
ゾロがアルトを見据えながら聞く。アルトは感心した。
『ああ。そうだよ』
「盾……??」
?を浮かべながら立つルフィ。アルトはピースに手のひらの上に出現させる。
『簡単に言うと、このピースを介す全ての攻撃を“無効化”にする』
「“無効化”!?」
「バリアみてェなもんか…。無敵じゃねェか……!!」
「「……!!」」
フランキーが言う。アルトは頷いた。
『バリアか。それが近いかな。つまりそう言う能力らしいよ』
「らしい…??」
「なんだよ!? 自分のことだろう??」
ナミとウソップが疑問混じりに言う。アルトはピースを消す。
『だって僕、能力者になったのは“2、3日前”くらいだから。まだ全部把握しきってないんだ』
「「「2、3日前……!!?」」」
麦わらクルーは驚く。
「最近じゃない!?」
『うん。ちょっと事情があってね』
ナミが言う。アルトは頷いた。
「なんだお前、最近能力者になったのか~~」
「おれ達はずっと前から能力者だったもんな!! 先輩だな」
ルフィとチョッパーは自分達が先輩だとエッヘンと胸を張る。
「威張ることじゃねェだろ」
サンジが新しいタバコに火を点けながら言った。
ケーキを食べ終わったアルトがウソップに向いて話す。
「なんだァ?」
『この船、これで全員だよね。じゃあキミがソゲキングクン??』
「!!? ち、違うぞ!! おれ様はキャプテンウソップだ!!ソゲキングはおれの親友でな……」
「なんつうバレバレな嘘を……」
ウソップの嘘にゾロが呟く。アルトには届いていない様で、肩を落とす。
『そうか……じゃあ今はいないのか。会ってみたかったな』
「「「(し、信じたー――!!?)」」」
クルー達が呆れながらアルトに目を向ける。ルフィが興味津々に尋ねた。
「おい、ワカメ! なんでソゲキングに会いたいんだ?」
『ワカメじゃない、僕はアルトだ。本当にガープサンの孫だな、キミは』
アルトはルフィの言葉にため息をつく。そして続けた。
『……ソゲキングクンは狙撃の王様なんだろ? スナイパーとしては会いたくなるじゃないか』
「ああ。お前も狙撃手なのか」
フランキーがアルトの腰にある銃を見て言う。アルトはフランキーの目線にある銃を手にとる。
『いや、残念だけどこれは近接用でね』
「銃じゃないの?」
ナミが聞く。
『そうだよ、お姉さん。これは銃だけど、普通の銃じゃない。だから…』
アルトはルフィに銃を向ける。
「?」
そして引き金を引いた。
バン!
「「「なっ!!?」」」
「ギャー――!! ルフィー――!!?」
チョッパーが叫ぶ。
ゴン!!!
『……っ!?』
「ちょっと、あんた何やってんのよ!!」
アルトの頭を思いっ切り殴ったナミ。アルトは頭を押さえた。
『……痛い……』
「あんたが撃つからでしょうが!! ルフィがゴムだったからいいものを……って!!?」
ナミやクルーはルフィを見る。ルフィは首を傾げていた。
「おれ、なんもとねェぞ」
「はぁ!?」
「思いっ切り撃たれたじゃねェか!!?」
「でも、なんともねェんだ。なんでだ?」
『言ったろ、これは銃だけど近接用なんだ。弾は入ってない。衝撃を発射してるんだ』
「インパクトダイアルみたいなもんか…??」
アルトの説明にウソップは腕を組みながら言う。アルトは説明を続ける。
『だから、相手に直接突きつけて撃つんだ。首を狙えば大抵1・2発で終わるよ』
「それって相手に接近するってことだろ? 全然スナイパーじゃねェじゃねェか」
サンジが呆れた様にタバコを吹かしながら言った。 アルトは当たり前の様に頷き答える。
『うん。だって僕、射撃苦手だから』
「うぉい!! じゃあ自分をスナイパーって言うな!!」
ウソップはアルトにビシッと突っ込みを入れた。
「話を割ってごめんなさい。あなた…もしかして“0”のアルトと呼ばれているんじゃないかしら?」
アルトの話に耳を傾けていたロビンがふと尋ねる。 アルトは銃をしまい、ロビンを見た。
『あ…うん。確かそんなあだ名だったかな』
「ロビン、“0”のアルトって?」
ナミが尋ねる。ロビンがアルトを見ながら答えた。
「“0”のアルト……海軍の中でも近接のプロフェッショナルと言われる人物よ。相手に銃を突きつけ“ゼロ”距離から射撃する戦闘スタイルからその名がついたと聞いてるわ」
「近接のプロねェ…しかし大層な通り名だ。おい、てめェ階級はなんなんだよ」
フランキーがサングラスを上げながらアルトに尋ねる。アルトは首を傾げた。
『あれ? 言ってなかったけ?僕は“中将”だよ』
「へェ、中将ねェ………って!?」
「「「ええ~~~っ!!!」」」
驚愕の事実に麦わら一味はロビン以外、目が飛び出る程驚いた。
「お前が中将? なんかの間違いじゃねェのか?」
ルフィが驚きながら言う。
『失敬だな。中将だよ』
「おいおい、中将ってことは大将の次に強ェってことだろ?」
「全然見えねェな……」
サンジとチョッパーが訝しげに見る。ナミは戸惑っていた。
「ちょっと若すぎない!? ルフィのおじいさんも中将でしょ!!? 中将なんておじさんばっかりだと思ってた…」
『……まぁ、僕が中将なったの最近だから。僕以外はいい歳なんじゃないかな』
他の海兵に興味がないとでも言う様に返事をするアルト。ウソップはそんなアルトを珍しい物を見る様な目で見る。
「ルフィのじいちゃんといい、青キジといい、お前といい……なんか海軍のイメージが変わっちまうな」
『ガープサンやクザンクン、それに僕を海軍の基本だと考えるのは間違いだと思うよ』
「ふふふ」
アルトの言葉にロビンは微笑んだ。
『ああ。そういえばこの船、今はどこに向かってるの?』
「そんなこと海軍に言えるかよ」
「“魚人島”だ!!」
「だから言うな!!!」
ゾロはルフィに怒鳴った。
『“魚人島”…か。じゃあ、本部から離れてるわけじゃないんだな』
「本部!!?」
『魚人島は聖地マリージョアの真下。なら本部の近くだ』
「そうなのか?」
「ちゃんと説明したでしょ!!」
ルフィの言葉にナミが肩を落とす。
『……じゃあ、“フロリアントライアングル”を通るんだね』
「知ってんのか!?」
「知ってるも何も………あ、これは言えないんだった」
「何だよ!! 気になるじゃねェか」
アルトの言葉にウソップが言う。
『残念だけど、機密事項だから。まぁ、あの海域は注意して置いて損はないから、通る時は気をつけてね』
「適当だな……」
サンジが呟いた。ナミが言う。
「機密って何があるの? 教えなさいよ!!」
『無理だ。教えていいなんて許可は出てない』
「あんた今、自分の立場わかってんの?」
『立場? 何か問題でも?』
「海賊船に乗ってんのよ!! 話さないとこいつらがあんたをやっつけちゃうんだから」
「お前はやらねェのかよ!!?」
ウソップがアルトを見下ろしたナミに突っ込む。
『それは困るな。でもまぁ、反撃するか。そしたらキミ達の旅はここで終わりだよ』
「「「何だと!!?」」」
ルフィ達が負けると言うアルト。その言葉にルフィとゾロ、サンジが反応する。
『試してみるかい? 僕は別に構わないけど』
「おい、待てよお前ら!! さっきゾロの刀が止まったじゃねェか!! なんの能力かわかんねェし、戦う必要ねェだろ!!」
ウソップが3人に言う。ゾロが言う。
「何の能力か知るにはやらねェとわかんねェだろ」
「おれがやる!!」
ルフィが前に出た。
「ルフィ!?」
「確かに。マリモの刀が防がれただけで打撃が効かねェとわかったわけじゃねェ」
『……何人でも構わないけど。反撃はしていいの?』
「完璧に舐めてんな…」
「そんな余裕すぐなくなるぞ!! “ゴムゴムの~”……“ガトリング”!!!」
『“
ルフィの拳のラッシュがアルトに向けられる。アルトは立ったまま。
ドドドドドド……!!
『……ふむ』
アルトはピースを挟みながらルフィの攻撃を見ていた。
「………くそっ!!」
ドドドドドド!!
「……全然効いてねェ!!?」
「何かに阻まれてる様ね」
「あの変なガラスに当たった瞬間に威力が消されるんだ」
チョッパーがあんぐりと口を開け、ロビンが考察する。ゾロがアルトの出すピースを見ながら言った。
「ハァハァ……クソッ!! なんかパンチしてんのに、力がなくなって気持ち悪いぞ。何の能力だぁ!!?」
ルフィは攻撃をやめ、肩で息をしながら話す。アルトはん~っと背伸びをする。
『“
アルトはピースを消す。そしてタンッと軽く地面を蹴ったかと思うと一瞬で間合いを詰めた。
「!!? 早ェ!!」
アルトは足をボールを蹴るように振り上げる。ルフィはガッとガード姿勢を取った。
「!!」
サンジはアルトの蹴りのモーションを見てハッとし、叫んだ。
「ルフィ! その攻撃受けるな!!避けろ!!!」
「え?…うおっ!!」
ルフィはサンジの言葉で寸前に迫ったアルトの蹴りをギリギリしゃがんで避ける。ブンッ!!とアルトの蹴りはルフィの上を通り、空を切る。
ドカァーン!!
アルトの蹴りの余波が近くの階段の手すりを破壊した。
「えっ!!?」
「ええ~~っ!! 階段が!!」
「蹴りよね……今の……なんで離れたとこにある階段が壊れるの……!!?」
「ゾロの斬撃みたいに蹴りの衝撃が飛ぶのか!?」
ルフィが頭をあげ、ウソップが叫ぶ。ナミが驚きで口元をおさえ、チョッパーが目を見開いた。
「……なんて蹴りだ…!!」
サンジはタバコを噛み締めた。
「おい、てめェ!! サニー号に何しやがる!!!」
『あっ、ごめん。やり過ぎた』
フランキーが怒鳴る。アルトは軽く謝った。
「だから軽ぃな! お前!!」
ウソップが突っ込む。
「…おい、お前の能力は盾みてェなもんか?」
ゾロがアルトを見据えながら聞く。アルトは感心した。
『ああ。そうだよ』
「盾……??」
?を浮かべながら立つルフィ。アルトはピースに手のひらの上に出現させる。
『簡単に言うと、このピースを介す全ての攻撃を“無効化”にする』
「“無効化”!?」
「バリアみてェなもんか…。無敵じゃねェか……!!」
「「……!!」」
フランキーが言う。アルトは頷いた。
『バリアか。それが近いかな。つまりそう言う能力らしいよ』
「らしい…??」
「なんだよ!? 自分のことだろう??」
ナミとウソップが疑問混じりに言う。アルトはピースを消す。
『だって僕、能力者になったのは“2、3日前”くらいだから。まだ全部把握しきってないんだ』
「「「2、3日前……!!?」」」
麦わらクルーは驚く。
「最近じゃない!?」
『うん。ちょっと事情があってね』
ナミが言う。アルトは頷いた。
「なんだお前、最近能力者になったのか~~」
「おれ達はずっと前から能力者だったもんな!! 先輩だな」
ルフィとチョッパーは自分達が先輩だとエッヘンと胸を張る。
「威張ることじゃねェだろ」
サンジが新しいタバコに火を点けながら言った。