麦わらとゼロ
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勝負は一瞬だった。 ヘルメッポがククリ刀でゾロに。 コビーがルフィに得意の体術で挑んだ。その結果は、ククリ刀は手から離れ、代わりに2本の刀が首に向けられたヘルメッポ。 地面に体を叩きつけられ、拳を向けられるコビー。
『へぇ』
「「「曹長!! 軍曹!!!」」」
海兵達がどよめいた。アルトは感心し、ガープは大笑いする。
「ぶわっはっはっは!! まったく敵わんな!!」
「やっぱり強いや……さすがだ!! ハァ…参りました…」
「?」
コビーが言う。ルフィは?を浮かべ、離れる。コビーはパンパンとホコリを払う。
「……ルフィさん、ゾロさん。お久しぶりです、僕がわかりますか?」
コビーがルフィに尋ねる。ルフィは困惑している。
「? 誰だ?」
「ぼくです!!! コビーです!!!覚えてませんか!?」
どんっと明るい笑顔で言うコビー。 ルフィは首を傾げた。自分の知るコビーとは似ても似つかない。改めてコビーの顔をよく見る。
「コビーぃ~~?? コビーは友達だけど…もっとチビのコビーしか知らねェぞ、おれは」
「そのコビーです!!! 泣き虫でダメだったコビーです」
「ホントか~~~っ!!?」
「……あのコビー!? 何で“グランドライン”に!!」
ゾロがびっくりして口を出す。ルフィはええええ!!っと驚きっ放しだ。 アルトは壁にもたれるのをやめ、立ち上がる。
『……ガープさん。大方わかったからもういいかな? 僕、ここの名産の水水アメってやつ食べに行きたいんだけど』
「なんじゃ、じっとしてられん奴じゃな。まァいい。子電伝虫はもっておれよ」
『はいはい』
アルトはガープに背を向け手を上げる。そして壊れた壁から部屋を出た。
「あれ、ノティちゅ……」
ポンっとコビーの肩に手を置く。
『外ではあまり呼ばないでくれ。バレたら面倒だから……じゃあ』
アルトは肩から手を離し、歩いて行った。 ルフィが首を傾げる。
「なんだあいつ…?? コビー知り合いか?」
「……あっ、はい。えっと……ってバレたらって何が……??」
コビーは疑問いっぱいの顔を浮かべていた。
『“バレたら面倒”? ガープサンがCPの話なんかするから昔の癖が………っ!?』
アルトは歩きながら自分の言葉を反復する。ズキっと頭に痛みが走った。
『はぁ。……なんだろう。アラバスタ以来、頭痛が増えたな』
アルトはとりあえず歩いて気分転換をすることにした。しばらく歩くと、店を見つける。
『あっ、お姉さん。お店やってる?』
「おやおや、お兄ちゃん。こんなおばさんをお姉さんだなんて~お世辞が上手いねェ。やっとるよ、水水アメかい?」
『ああ。とりあえず10個もらえるかな?』
「そ、そんなにかい!!?」
『うん。僕、甘いの好きなんだ。あっ……失礼』
アルトはお金を渡す時にスナイパーグラスを上げた。緑の瞳が店のおばさんを見る。
「いやァ!!アンタ男前だねェ!! おまけするよ持ってきな」
『!!』
ドサッと袋いっぱいに水水アメが渡される。
『! ありがとう』
アルトは礼をいい、店を後にした。袋から水水アメを1つ食べる。
『うん。なかなかいいね』
アルトは味わいながらゆっくりと歩いて行った。
ガレーラのプール。 そこでは町中を巻き込んだ宴会が開かれていた。ロビンはその宴会を静かに、笑顔で見渡す。ふと壁に寄り掛かった。
「そのまま聞け…ニコ・ロビン」
「!?」
「……!!! まさか……!“青キジ”……!!」
ロビンは血の気が引く。どっと冷や汗が出て息が上がった。 ロビンの壁の反対側にいる青キジが話す。
「――なぜいつもの様に逃げ出さなかった? お前一人なら“CP9”からも逃げ出せた筈だ」
「……今までとは違うと言ったでしょう?――彼らを見殺しになんて出来なかった」
「…………。――20年前、オハラの為に戦った巨人。ハグワール・D・サウロとおれは親友だった」
「!!!」
「あの日…奴の意志をくみ…お前を島から逃がしたおれには、その後の人生を見届ける義務がある…!!!」
青キジは続ける。
「――だが20年たっても宿る木もなく追われて飛び回る危険な爆弾を、これ以上放置できないとふんだ。何より…お前はもう死にたがっていると思った……」
「………」
「おれは今回…オハラの全てにケリをつけるつもりでいたんだ」
青キジは目付きが鋭くなる。
「当然“CP9”が破れるという結果はまったく予測できなかった……」
青キジは一呼吸置く。
「………やっと、宿り木が見つかったのか…!?」
「………ええ」
「サウロがお前を生かした事は…正しかったか、間違いだったのか…これからお前は……。その答えをみせてくれるのか?」
青キジは目を閉じ、ロビンに問う。
「……そのつもり…」
「だったらしっかり生きてみせろ……“オハラ”はまだ…滅んじゃいねェ」
そう言うと青キジは姿を消した。
それから少したった頃、アルトは港近くの橋に座っていた。
――ルフィさんはすごい人なんです!!
嬉しそうに言うコビーの顔が目に焼き付いていた。
『僕はあんな顔出来ないだろうな……。と言っても“敵”になったキミと向き合った時、どうなるかなんて…想像も出来ない』
アルトは海のどこかにいる“彼”に話すように呟いた。
「………! アルト…!?」
『?』
アルトは顔を上げる。そこに居たのは自転車に乗った青キジ。
『クザンクン…?』
「びっくりしたよ、なんでこんなとこにいるの……?」
『ああ…ええっと。麦わらクンに会いに行くってガープサンに連れて来られてね。クザンクンも来てたんだ』
「ああ。おれは別件だが…」
青キジは戸惑っていた。親友サウロがロビンを生かした様に、自分はアルトを生かした。 そんなことを考える時に当の本人が目の前に現れたのだ。青キジはアルトを見る。
「なァ、アルト…。お前は……」
青キジは聞きたい言葉を声にしそうになる。なんとか踏み留まった。アルトは言葉を止めた青キジに首を傾げた。
『……どうかした?』
「いや。何にもないよ」
青キジは静かに笑い、アルトの頭を撫でる。 アルトは撫でられながら青キジの自転車を見た。
『……。クザンクン、自転車で帰るの?』
「いや。ガープのじぃさんが来てるなら乗せてもらうさ。チャリで帰るのめんどくさいしな」
『じゃあ、後ろ乗せて。僕も帰るから』
「はいはい」
アルトは青キジの自転車の後ろに乗る。青キジはアルトの右手にある袋を見た。
「水水アメか…? ちょっと買いすぎじゃないの?」
『いや。買ったのは10個だよ。残りはおまけだって言ってた』
「おまけ……?? アルト、何したの?」
『えっ…? 特に何も……お店の人をお姉さんって呼んで、グラス外してお金払っただけ』
「………誰に聞いたの? そんなテクニック…」
『ガープサンとおつるサン』
「………なるほどね(まったくあの人達は…)」
青キジは自転車を漕ぎながら呆れた様に息を吐いた。
『へぇ』
「「「曹長!! 軍曹!!!」」」
海兵達がどよめいた。アルトは感心し、ガープは大笑いする。
「ぶわっはっはっは!! まったく敵わんな!!」
「やっぱり強いや……さすがだ!! ハァ…参りました…」
「?」
コビーが言う。ルフィは?を浮かべ、離れる。コビーはパンパンとホコリを払う。
「……ルフィさん、ゾロさん。お久しぶりです、僕がわかりますか?」
コビーがルフィに尋ねる。ルフィは困惑している。
「? 誰だ?」
「ぼくです!!! コビーです!!!覚えてませんか!?」
どんっと明るい笑顔で言うコビー。 ルフィは首を傾げた。自分の知るコビーとは似ても似つかない。改めてコビーの顔をよく見る。
「コビーぃ~~?? コビーは友達だけど…もっとチビのコビーしか知らねェぞ、おれは」
「そのコビーです!!! 泣き虫でダメだったコビーです」
「ホントか~~~っ!!?」
「……あのコビー!? 何で“グランドライン”に!!」
ゾロがびっくりして口を出す。ルフィはええええ!!っと驚きっ放しだ。 アルトは壁にもたれるのをやめ、立ち上がる。
『……ガープさん。大方わかったからもういいかな? 僕、ここの名産の水水アメってやつ食べに行きたいんだけど』
「なんじゃ、じっとしてられん奴じゃな。まァいい。子電伝虫はもっておれよ」
『はいはい』
アルトはガープに背を向け手を上げる。そして壊れた壁から部屋を出た。
「あれ、ノティちゅ……」
ポンっとコビーの肩に手を置く。
『外ではあまり呼ばないでくれ。バレたら面倒だから……じゃあ』
アルトは肩から手を離し、歩いて行った。 ルフィが首を傾げる。
「なんだあいつ…?? コビー知り合いか?」
「……あっ、はい。えっと……ってバレたらって何が……??」
コビーは疑問いっぱいの顔を浮かべていた。
『“バレたら面倒”? ガープサンがCPの話なんかするから昔の癖が………っ!?』
アルトは歩きながら自分の言葉を反復する。ズキっと頭に痛みが走った。
『はぁ。……なんだろう。アラバスタ以来、頭痛が増えたな』
アルトはとりあえず歩いて気分転換をすることにした。しばらく歩くと、店を見つける。
『あっ、お姉さん。お店やってる?』
「おやおや、お兄ちゃん。こんなおばさんをお姉さんだなんて~お世辞が上手いねェ。やっとるよ、水水アメかい?」
『ああ。とりあえず10個もらえるかな?』
「そ、そんなにかい!!?」
『うん。僕、甘いの好きなんだ。あっ……失礼』
アルトはお金を渡す時にスナイパーグラスを上げた。緑の瞳が店のおばさんを見る。
「いやァ!!アンタ男前だねェ!! おまけするよ持ってきな」
『!!』
ドサッと袋いっぱいに水水アメが渡される。
『! ありがとう』
アルトは礼をいい、店を後にした。袋から水水アメを1つ食べる。
『うん。なかなかいいね』
アルトは味わいながらゆっくりと歩いて行った。
ガレーラのプール。 そこでは町中を巻き込んだ宴会が開かれていた。ロビンはその宴会を静かに、笑顔で見渡す。ふと壁に寄り掛かった。
「そのまま聞け…ニコ・ロビン」
「!?」
「……!!! まさか……!“青キジ”……!!」
ロビンは血の気が引く。どっと冷や汗が出て息が上がった。 ロビンの壁の反対側にいる青キジが話す。
「――なぜいつもの様に逃げ出さなかった? お前一人なら“CP9”からも逃げ出せた筈だ」
「……今までとは違うと言ったでしょう?――彼らを見殺しになんて出来なかった」
「…………。――20年前、オハラの為に戦った巨人。ハグワール・D・サウロとおれは親友だった」
「!!!」
「あの日…奴の意志をくみ…お前を島から逃がしたおれには、その後の人生を見届ける義務がある…!!!」
青キジは続ける。
「――だが20年たっても宿る木もなく追われて飛び回る危険な爆弾を、これ以上放置できないとふんだ。何より…お前はもう死にたがっていると思った……」
「………」
「おれは今回…オハラの全てにケリをつけるつもりでいたんだ」
青キジは目付きが鋭くなる。
「当然“CP9”が破れるという結果はまったく予測できなかった……」
青キジは一呼吸置く。
「………やっと、宿り木が見つかったのか…!?」
「………ええ」
「サウロがお前を生かした事は…正しかったか、間違いだったのか…これからお前は……。その答えをみせてくれるのか?」
青キジは目を閉じ、ロビンに問う。
「……そのつもり…」
「だったらしっかり生きてみせろ……“オハラ”はまだ…滅んじゃいねェ」
そう言うと青キジは姿を消した。
それから少したった頃、アルトは港近くの橋に座っていた。
――ルフィさんはすごい人なんです!!
嬉しそうに言うコビーの顔が目に焼き付いていた。
『僕はあんな顔出来ないだろうな……。と言っても“敵”になったキミと向き合った時、どうなるかなんて…想像も出来ない』
アルトは海のどこかにいる“彼”に話すように呟いた。
「………! アルト…!?」
『?』
アルトは顔を上げる。そこに居たのは自転車に乗った青キジ。
『クザンクン…?』
「びっくりしたよ、なんでこんなとこにいるの……?」
『ああ…ええっと。麦わらクンに会いに行くってガープサンに連れて来られてね。クザンクンも来てたんだ』
「ああ。おれは別件だが…」
青キジは戸惑っていた。親友サウロがロビンを生かした様に、自分はアルトを生かした。 そんなことを考える時に当の本人が目の前に現れたのだ。青キジはアルトを見る。
「なァ、アルト…。お前は……」
青キジは聞きたい言葉を声にしそうになる。なんとか踏み留まった。アルトは言葉を止めた青キジに首を傾げた。
『……どうかした?』
「いや。何にもないよ」
青キジは静かに笑い、アルトの頭を撫でる。 アルトは撫でられながら青キジの自転車を見た。
『……。クザンクン、自転車で帰るの?』
「いや。ガープのじぃさんが来てるなら乗せてもらうさ。チャリで帰るのめんどくさいしな」
『じゃあ、後ろ乗せて。僕も帰るから』
「はいはい」
アルトは青キジの自転車の後ろに乗る。青キジはアルトの右手にある袋を見た。
「水水アメか…? ちょっと買いすぎじゃないの?」
『いや。買ったのは10個だよ。残りはおまけだって言ってた』
「おまけ……?? アルト、何したの?」
『えっ…? 特に何も……お店の人をお姉さんって呼んで、グラス外してお金払っただけ』
「………誰に聞いたの? そんなテクニック…」
『ガープサンとおつるサン』
「………なるほどね(まったくあの人達は…)」
青キジは自転車を漕ぎながら呆れた様に息を吐いた。