謀られた正義[後編]
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『これで528人…。海賊はこれで全部かい?』
スコーンの方を向くアルト。スナイパーグラスをかけているため瞳が見えないが、返り血を浴び続けたせいかアルトからむせかえるくらい血の匂いがする。それでも平然と見下ろすアルトにスコーンは完全に怯え切っていた。
『……みたいだな。じゃあ後は、アンタだけだ』
「ひぃ……!!」
スコーンは抜けた腰を必死に上げ逃げる。アルトはそんなスコーンの背中に思いっきり蹴りを入れた。スコーンは本船の縁に体を叩きつけられる。
「……ガハッ!!」
口から血を吐くスコーン、アルトは歩み寄った。
「…たっ助け………ガッ!!」
アルトは思いっきり背中を踏む。
『弁解はするな。アンタは僕に…海軍にケンカを売ったんだ』
「……い…嫌だ……死にた…くない」
『黙れ』
アルトは踏んでいた足でスコーンを蹴る。スコーンは部屋がある壁に叩きつけられた。鈍い音…身体中から悲鳴が上がる。
「………ゲホッ……ぐるじぃ……」
アルトはまた歩み寄る。
『アンタは間違ったんだ。ロールクン達を巻き込まず、僕に直接ケンカを売ればこんなに苦しまずに済んだ』
スコーンは咳き込みながら腰にあったナイフをアルトに向ける。
「死ぬ……なら、お前…を…お前……がいな…ければ………!!」
『………そうだよ』
アルトはスコーンのナイフを叩き落とす。そして銃を突き付けた。
『そうすれば……すぐに殺してやったんだ』
バンバンバンバンバンバンバンバンバン……
アルトはスコーンに引き金を引き続ける。
「………」
アルトが撃つのを止めるとドサッと崩れ落ちるようにスコーンは甲板に倒れた。 アルトはそれを確認し、銃をしまう。スナイパーグラスも外し、空を見上げただ一言だけ呟く。
『“任務完了”』
「ノティ中将!!」
「「中将!!」」
『“退屈 ”……』
能力を解いた。アルトはロール達の方を見る。ロール達はみんな縁に集まっていた。
「「「ノティ中将……!!」」」
『みんな。待たせたね』
「中将!!」
「すいません!! おれ達が………」
『……いい。その話は後だ。今はとりあえず本部に帰ろう。糖分がほしい』
部下達の言葉を切った後、アルトはいつもの調子で言う。部下達は最後の言葉にポカンとしたが、しだいに笑みが溢れた。
「だいぶボロボロにされたな。舵も壊れてる様だ」
ロール達の後ろから声がする。後ろにいたのは青キジだ。
「あ、青キジさん!?」
「でも、みんな無事で本当に良かった」
「いらしてたんですか……?」
「まぁね」
『保険だよ。僕がやられた時の…ね』
「……いや。今日のおれは船の運転手だ。ところでロール。この船を救護船で引っ張って帰るから、動ける人達で準備してくれるかな?」
「はっ!! すぐに準備します!!」
ロール達は作業に取りかかる。青キジはアルトのいる本船に乗り移った。 アルトの側にやって来る。
「お疲れ、アルト」
『……529人。確実に“抹殺”、任務は完了した』
「ああ。センゴクさんにはおれから連絡を入れとくよ」
『うん。お願い』
アルトは頷く。そして目線を下に落とした。
『クザンクン……』
「ん?」
『この後の…僕の隊の指揮を任せていい……??』
「………ああ、構わないよ」
『じゃあ、よろしく。僕は少し休むと……する、よ』
アルトは目を閉じる。身体がふらっとバランスを崩しかけたのを青キジが受け止めた。
『………』
アルトは静かに眠りにつく。
「あらあら。だいぶ疲れたみたいだな」
ふと、青キジはアルトの手が視界に入った。
「………手をこんなに傷だらけにしちゃって」
青キジはアルトにもう一度目をやると、起こさないように抱えなおす。 そしてみんなで本部に帰って行った。
スコーンの方を向くアルト。スナイパーグラスをかけているため瞳が見えないが、返り血を浴び続けたせいかアルトからむせかえるくらい血の匂いがする。それでも平然と見下ろすアルトにスコーンは完全に怯え切っていた。
『……みたいだな。じゃあ後は、アンタだけだ』
「ひぃ……!!」
スコーンは抜けた腰を必死に上げ逃げる。アルトはそんなスコーンの背中に思いっきり蹴りを入れた。スコーンは本船の縁に体を叩きつけられる。
「……ガハッ!!」
口から血を吐くスコーン、アルトは歩み寄った。
「…たっ助け………ガッ!!」
アルトは思いっきり背中を踏む。
『弁解はするな。アンタは僕に…海軍にケンカを売ったんだ』
「……い…嫌だ……死にた…くない」
『黙れ』
アルトは踏んでいた足でスコーンを蹴る。スコーンは部屋がある壁に叩きつけられた。鈍い音…身体中から悲鳴が上がる。
「………ゲホッ……ぐるじぃ……」
アルトはまた歩み寄る。
『アンタは間違ったんだ。ロールクン達を巻き込まず、僕に直接ケンカを売ればこんなに苦しまずに済んだ』
スコーンは咳き込みながら腰にあったナイフをアルトに向ける。
「死ぬ……なら、お前…を…お前……がいな…ければ………!!」
『………そうだよ』
アルトはスコーンのナイフを叩き落とす。そして銃を突き付けた。
『そうすれば……すぐに殺してやったんだ』
バンバンバンバンバンバンバンバンバン……
アルトはスコーンに引き金を引き続ける。
「………」
アルトが撃つのを止めるとドサッと崩れ落ちるようにスコーンは甲板に倒れた。 アルトはそれを確認し、銃をしまう。スナイパーグラスも外し、空を見上げただ一言だけ呟く。
『“任務完了”』
「ノティ中将!!」
「「中将!!」」
『“
能力を解いた。アルトはロール達の方を見る。ロール達はみんな縁に集まっていた。
「「「ノティ中将……!!」」」
『みんな。待たせたね』
「中将!!」
「すいません!! おれ達が………」
『……いい。その話は後だ。今はとりあえず本部に帰ろう。糖分がほしい』
部下達の言葉を切った後、アルトはいつもの調子で言う。部下達は最後の言葉にポカンとしたが、しだいに笑みが溢れた。
「だいぶボロボロにされたな。舵も壊れてる様だ」
ロール達の後ろから声がする。後ろにいたのは青キジだ。
「あ、青キジさん!?」
「でも、みんな無事で本当に良かった」
「いらしてたんですか……?」
「まぁね」
『保険だよ。僕がやられた時の…ね』
「……いや。今日のおれは船の運転手だ。ところでロール。この船を救護船で引っ張って帰るから、動ける人達で準備してくれるかな?」
「はっ!! すぐに準備します!!」
ロール達は作業に取りかかる。青キジはアルトのいる本船に乗り移った。 アルトの側にやって来る。
「お疲れ、アルト」
『……529人。確実に“抹殺”、任務は完了した』
「ああ。センゴクさんにはおれから連絡を入れとくよ」
『うん。お願い』
アルトは頷く。そして目線を下に落とした。
『クザンクン……』
「ん?」
『この後の…僕の隊の指揮を任せていい……??』
「………ああ、構わないよ」
『じゃあ、よろしく。僕は少し休むと……する、よ』
アルトは目を閉じる。身体がふらっとバランスを崩しかけたのを青キジが受け止めた。
『………』
アルトは静かに眠りにつく。
「あらあら。だいぶ疲れたみたいだな」
ふと、青キジはアルトの手が視界に入った。
「………手をこんなに傷だらけにしちゃって」
青キジはアルトにもう一度目をやると、起こさないように抱えなおす。 そしてみんなで本部に帰って行った。