【スキット】中将召集会議
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【中将召集会議】
今日はアルトが中将に昇進して初の中将会議の日。
「おい、今日は確かノティが参加だったよな」
「噂はいろいろと聞いていたが、本人と話すのは初めてだ」
ストロベリーの言葉に、モモンガが答えた。現在、召集10分前。すでに会議にはストロベリー、オニグモ、ヤマカジ、ドーベルマン、そしてモモンガが席についている。
「ノティはロールの艦隊を率いるそうじゃねェか」
「CP 出身で大将青キジ直下の諜報員。…そのせいか珍しく艦隊経験はないそうだ」
「頭をすげ替える方が早いってことか」
「だろうな」
ヤマカジの言葉にドーベルマンが答える。隣に座るオニグモがイライラした様子で言った。
「ったく、ぽっと出でガキが中将になるなんざ時代が変わったもんだな」
「口に気をつけろ、オニグモ」
「フン…」
「なんだ、機嫌が悪ィな」
ストロベリーがオニグモの悪態を注意する。向かいのヤマカジはうはははと笑った。
『一応、ぽっと出ではないんだけど』
「「「!」」」
ドアの方から聞こえた若い男の声に会議室が静まり返る。6人がドアに目をやるとそこにはネクタイなしの黒いスーツに正義のコートを羽織ったアルトが立っていた。
沈黙になったことにアルトは首を傾げる。
『えっと…すまない。入るタイミングがわからなかったから、今入ったんだけど……まずかったかい?』
「いや、そんなこと……」
アルトの間の悪さにあくせくしながらもモモンガがフォローを入れようとする。しかし……
「ノックぐらいしたらどうだ」
「!」
「それくらいの気を回せねェのか?」
「おい、オニグモ!」
『ああ、そうか。開いていたから考えてなかった。次から気をつけるよ』
「「「……」」」
アルトはオニグモの言葉に対し素直に謝罪をのべると、ドーベルマンの左隣に腰掛けた。ドーベルマンの右隣にはヤマカジが居て、アルトの向かいにオニグモ。オニグモの隣にストロベリー、その隣にはモモンガという並びだ。
『今日は後、誰が来るんだい?』
「ガープ中将とおつるさんだ。ラクロウや他の中将は遠征中だからな」
『なるほど』
「……フン。よくそれだけ堂々としてられるな」
「「……」」
椅子に深く腰掛け、腕を組んでいるオニグモはアルトを見下すような視線を向けていた。
『?? 何の話?』
オニグモの問いにアルトは首を傾げる。オニグモはその態度にカチンとした。
「しらばっくれやがって。てめェはあのドレークと親しいらしいじゃねェか」
『!……それが何か問題かい?』
アルトは動かない表情でオニグモを見る。
「よく後任を引き受けたものだと思ってな。裏切り者のおこぼれをもらってでも昇進したかったのか?」
「オニグモ、言い過ぎだ」
ドーベルマンが止める。しかしオニグモはさらに言葉を重ねた。
「おれは裏切りを察知出来なかった野郎が中将になる資格はねェと思っている。てめェは生ぬるいんだよ、ノティ……!!」
『……言いたいことはそれだけかい?』
「ああん?」
『キミの言葉は暗に、僕に中将を辞退しろと言ってるように思う。それは合ってる?』
「……」
オニグモがギラッとアルトを睨む。アルトはギシッと背もたれに体重をかけた。
『なら答えはひとつだ。“キミにどうこう言われる筋合いはない”』
「「「!」」」
『僕は上層部の命令を受けたまでだからね。指令は断る明確な理由がないなら辞退しないのが普通だろ? 僕はそれに則っただけだ』
アルトはそう言うとポケットから板チョコを取り出す。封を切り、パクッとかじった。
「綺麗事並べてんじゃねェぞ。てめェみたいな小僧が語れる肩書きじゃねェ」
『GL は実力が最も力を持つ海。年齢は関係ないと思っている。実際、若くて強い奴はいくらでもいるしね』
「! それは実力がある奴が言える言葉だ」
『あるつもりだ。キミを抑えるくらいは』
「なら、見せてみろ!!」
ガキィィィン!
「「「!」」」
『……』
「てめェ……」
『これで満足?』
板チョコを手放したアルトは机の上に乗り、金色の銃でオニグモの刀を受け止める。そしてもう片方の手にある銀色の銃はオニグモの首元に当てていた。
「おい、お前ら」
モモンガが声を上げる。アルトはオニグモをさっきと変わらぬ表情を向けていた。
『―――ドレークの件に僕がまったく関係ないとは言わない』
「……」
『だけど、キミの感傷で素直に殴られてあげれる程…僕は優しくない』
「てめェ……!!」
「「「!!」」」
一触即発の雰囲気が漂う。しかし次の瞬間―――
「何をしとるんじゃ!!」
ゴン!!――ガシャン!
『~~――っ…!』
突然アルトの後ろに現れたガープがアルトに拳骨を落とす。ガープの拳骨をくらったアルトは机を破壊しながら床に突っ込んだ。ガープはさらに怒鳴る。
「仲間に武器を向ける奴があるか…!!」
「そうだよ二人共、いい加減におし」
ガープの後に部屋に入って来たつるが厳しい視線を二人に向ける。オニグモは武器を収め、割れた机を前に席につく。
『ー……っ』
アルトは机の間で頭を抑えていた。ガープはそのアルトの首根っこを掴む。
「なんじゃチビ、今日はやけに血の気があるじゃねェか」
『……別に。ガープサンには関係ないよ』
「何が“別に…”じゃ! 仲間にあんな覇気を当てよって!!」
『痛いいたいいたい…!!』
首を掴む手に力が込められる。さすがのアルトも痛みにジタバタと暴れた。
「ガープ。それくらいにしな。会議を始めるよ」
「まったく……来い。お前はわしの隣じゃ」
『……っ』
会議終了後。
「この机の経費はガープ、アンタの給料から引いとくからね」
「えー!! おつるちゃん!そりゃねェだろ」
「アンタは物を壊さずに、ケンカを止めることを覚えな!」
「ちょっと待ってくれ! おつるちゃぁん…!!」
つるとガープはそんな暢気な会話をしながら出て行った。
『はぁ~散々だ。会議ってこんなハードなのかい?』
「うははは。んな訳ねェ」
『だよね』
肩を落とすアルトにそう答えたのはヤマカジ。
「それにしてもノティ、お前なかなか言うな」
『?』
ヤマカジがアルトにそう言うと隣のストロベリーも頷く。
「確かに。初対面でオニグモにあれだけ啖呵を切れる奴はそういない」
『そこを誉められてもなぁ…。僕は別にケンカがしたくて言った訳じゃない。オニグモクンが人事に納得できないのはわからないことではないしね。
でもさっきはなぜか嫌だと思ったな…うーん。……悪い、上手くは説明出来ないや』
「……ふむ。大将青キジから聞いた通りの性格らしいな」
『?? クザンクン?』
「ああ。まぁ、喧嘩っ早いとは聞いてなかったが」
ドーベルマンの言葉にアルトは首を傾げる。
『?』
「ああ、そうだノティ」
『なんだい?』
「今日飲みに行かねェか? 懇親会ってやつなんだが」
『え…ああ…悪い。僕、酒は飲むなって言われてるんだ』
「「「??」」」
『3年くらい前に、ガープサンに飲まされたらしいんだけど、記憶が飛んでてね。何があったか覚えてはないんだ。
でも、お前は酒を飲むなって念を押されてる』
「「……」」
「そ、そうか……」
『ジュースでもいいなら参加するよ』
「いいんじゃねェか」
「ああ。構わんさ」
「おい、オニグモ。お前も来いよ!!」
「フン。誰が行くか」
「うはは。オニグモ逃げんのか?」
「ああ!? 誰が逃げるって口の利き方に気をつけろよ!!」
「なら、行くぞ」
「!……チッ」
オニグモはドーベルマンに促され席を立つと、部屋を出た。それに皆が続く中ふと、モモンガは足を止める。振り向くとアルトが立っていた。
「? どうしたノティ?」
『いや。仲いいんだなぁって思ってね』
「フッ、他人事だな。これからお前もこの中に入るんだぞ」
『! ああ、そうか』
「オニグモとも仲良くやれよ」
『努力するよ』
「フフ……ほら行くぞ」
『ああ!』
アルトはモモンガについて行く。これ以降アルトはオニグモやモモンガ、他の中将達と交流が広がるのだった。
今日はアルトが中将に昇進して初の中将会議の日。
「おい、今日は確かノティが参加だったよな」
「噂はいろいろと聞いていたが、本人と話すのは初めてだ」
ストロベリーの言葉に、モモンガが答えた。現在、召集10分前。すでに会議にはストロベリー、オニグモ、ヤマカジ、ドーベルマン、そしてモモンガが席についている。
「ノティはロールの艦隊を率いるそうじゃねェか」
「
「頭をすげ替える方が早いってことか」
「だろうな」
ヤマカジの言葉にドーベルマンが答える。隣に座るオニグモがイライラした様子で言った。
「ったく、ぽっと出でガキが中将になるなんざ時代が変わったもんだな」
「口に気をつけろ、オニグモ」
「フン…」
「なんだ、機嫌が悪ィな」
ストロベリーがオニグモの悪態を注意する。向かいのヤマカジはうはははと笑った。
『一応、ぽっと出ではないんだけど』
「「「!」」」
ドアの方から聞こえた若い男の声に会議室が静まり返る。6人がドアに目をやるとそこにはネクタイなしの黒いスーツに正義のコートを羽織ったアルトが立っていた。
沈黙になったことにアルトは首を傾げる。
『えっと…すまない。入るタイミングがわからなかったから、今入ったんだけど……まずかったかい?』
「いや、そんなこと……」
アルトの間の悪さにあくせくしながらもモモンガがフォローを入れようとする。しかし……
「ノックぐらいしたらどうだ」
「!」
「それくらいの気を回せねェのか?」
「おい、オニグモ!」
『ああ、そうか。開いていたから考えてなかった。次から気をつけるよ』
「「「……」」」
アルトはオニグモの言葉に対し素直に謝罪をのべると、ドーベルマンの左隣に腰掛けた。ドーベルマンの右隣にはヤマカジが居て、アルトの向かいにオニグモ。オニグモの隣にストロベリー、その隣にはモモンガという並びだ。
『今日は後、誰が来るんだい?』
「ガープ中将とおつるさんだ。ラクロウや他の中将は遠征中だからな」
『なるほど』
「……フン。よくそれだけ堂々としてられるな」
「「……」」
椅子に深く腰掛け、腕を組んでいるオニグモはアルトを見下すような視線を向けていた。
『?? 何の話?』
オニグモの問いにアルトは首を傾げる。オニグモはその態度にカチンとした。
「しらばっくれやがって。てめェはあのドレークと親しいらしいじゃねェか」
『!……それが何か問題かい?』
アルトは動かない表情でオニグモを見る。
「よく後任を引き受けたものだと思ってな。裏切り者のおこぼれをもらってでも昇進したかったのか?」
「オニグモ、言い過ぎだ」
ドーベルマンが止める。しかしオニグモはさらに言葉を重ねた。
「おれは裏切りを察知出来なかった野郎が中将になる資格はねェと思っている。てめェは生ぬるいんだよ、ノティ……!!」
『……言いたいことはそれだけかい?』
「ああん?」
『キミの言葉は暗に、僕に中将を辞退しろと言ってるように思う。それは合ってる?』
「……」
オニグモがギラッとアルトを睨む。アルトはギシッと背もたれに体重をかけた。
『なら答えはひとつだ。“キミにどうこう言われる筋合いはない”』
「「「!」」」
『僕は上層部の命令を受けたまでだからね。指令は断る明確な理由がないなら辞退しないのが普通だろ? 僕はそれに則っただけだ』
アルトはそう言うとポケットから板チョコを取り出す。封を切り、パクッとかじった。
「綺麗事並べてんじゃねェぞ。てめェみたいな小僧が語れる肩書きじゃねェ」
『
「! それは実力がある奴が言える言葉だ」
『あるつもりだ。キミを抑えるくらいは』
「なら、見せてみろ!!」
ガキィィィン!
「「「!」」」
『……』
「てめェ……」
『これで満足?』
板チョコを手放したアルトは机の上に乗り、金色の銃でオニグモの刀を受け止める。そしてもう片方の手にある銀色の銃はオニグモの首元に当てていた。
「おい、お前ら」
モモンガが声を上げる。アルトはオニグモをさっきと変わらぬ表情を向けていた。
『―――ドレークの件に僕がまったく関係ないとは言わない』
「……」
『だけど、キミの感傷で素直に殴られてあげれる程…僕は優しくない』
「てめェ……!!」
「「「!!」」」
一触即発の雰囲気が漂う。しかし次の瞬間―――
「何をしとるんじゃ!!」
ゴン!!――ガシャン!
『~~――っ…!』
突然アルトの後ろに現れたガープがアルトに拳骨を落とす。ガープの拳骨をくらったアルトは机を破壊しながら床に突っ込んだ。ガープはさらに怒鳴る。
「仲間に武器を向ける奴があるか…!!」
「そうだよ二人共、いい加減におし」
ガープの後に部屋に入って来たつるが厳しい視線を二人に向ける。オニグモは武器を収め、割れた机を前に席につく。
『ー……っ』
アルトは机の間で頭を抑えていた。ガープはそのアルトの首根っこを掴む。
「なんじゃチビ、今日はやけに血の気があるじゃねェか」
『……別に。ガープサンには関係ないよ』
「何が“別に…”じゃ! 仲間にあんな覇気を当てよって!!」
『痛いいたいいたい…!!』
首を掴む手に力が込められる。さすがのアルトも痛みにジタバタと暴れた。
「ガープ。それくらいにしな。会議を始めるよ」
「まったく……来い。お前はわしの隣じゃ」
『……っ』
会議終了後。
「この机の経費はガープ、アンタの給料から引いとくからね」
「えー!! おつるちゃん!そりゃねェだろ」
「アンタは物を壊さずに、ケンカを止めることを覚えな!」
「ちょっと待ってくれ! おつるちゃぁん…!!」
つるとガープはそんな暢気な会話をしながら出て行った。
『はぁ~散々だ。会議ってこんなハードなのかい?』
「うははは。んな訳ねェ」
『だよね』
肩を落とすアルトにそう答えたのはヤマカジ。
「それにしてもノティ、お前なかなか言うな」
『?』
ヤマカジがアルトにそう言うと隣のストロベリーも頷く。
「確かに。初対面でオニグモにあれだけ啖呵を切れる奴はそういない」
『そこを誉められてもなぁ…。僕は別にケンカがしたくて言った訳じゃない。オニグモクンが人事に納得できないのはわからないことではないしね。
でもさっきはなぜか嫌だと思ったな…うーん。……悪い、上手くは説明出来ないや』
「……ふむ。大将青キジから聞いた通りの性格らしいな」
『?? クザンクン?』
「ああ。まぁ、喧嘩っ早いとは聞いてなかったが」
ドーベルマンの言葉にアルトは首を傾げる。
『?』
「ああ、そうだノティ」
『なんだい?』
「今日飲みに行かねェか? 懇親会ってやつなんだが」
『え…ああ…悪い。僕、酒は飲むなって言われてるんだ』
「「「??」」」
『3年くらい前に、ガープサンに飲まされたらしいんだけど、記憶が飛んでてね。何があったか覚えてはないんだ。
でも、お前は酒を飲むなって念を押されてる』
「「……」」
「そ、そうか……」
『ジュースでもいいなら参加するよ』
「いいんじゃねェか」
「ああ。構わんさ」
「おい、オニグモ。お前も来いよ!!」
「フン。誰が行くか」
「うはは。オニグモ逃げんのか?」
「ああ!? 誰が逃げるって口の利き方に気をつけろよ!!」
「なら、行くぞ」
「!……チッ」
オニグモはドーベルマンに促され席を立つと、部屋を出た。それに皆が続く中ふと、モモンガは足を止める。振り向くとアルトが立っていた。
「? どうしたノティ?」
『いや。仲いいんだなぁって思ってね』
「フッ、他人事だな。これからお前もこの中に入るんだぞ」
『! ああ、そうか』
「オニグモとも仲良くやれよ」
『努力するよ』
「フフ……ほら行くぞ」
『ああ!』
アルトはモモンガについて行く。これ以降アルトはオニグモやモモンガ、他の中将達と交流が広がるのだった。