ユレルココロ
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「アルトはどうしたんだい!?」
「はっ!ノティ中将は只今所定の位置に着かれました。センゴク元帥へも報告済みです」
「ハラハラさせるね、まったく」
つるは部下からの報告を受け、処刑台の下に目を向ける。
開戦当初、三大将が座っていた場所にアルトが立っていた。
[アルト!!遅すぎるぞ!!一体何をしておったんだ!!]
『…だから、悪かったって…』
肩に乗せた子電伝虫からセンゴクの怒鳴り声が耳に入る。アルトは頭に手を置く。
[状況は把握しているな!]
『ああ、問題ない』
[すぐに準備しろ!!]
『…了解』
アルトは一つため息をつき、手をおろす。そして思い出したように顔を上げた。
『そうそう、センゴクサン。これが終わったら別行動の許可がほしいんだけど』
[なんだと?]
『作戦に支障をきたす可能性がある奴を排除したいんだ』
[麦わらか?]
『まぁ…彼も排除したいのは確かだけど、もういいよ。今は別の奴』
[フン……よかろう。処刑が終わり次第別行動に移れ]
『ありがとう』
「え?」
「うおおおお!!」
ズウ…ン!!という地響きと共にオーズが起き上がった。近くにいた海兵達は驚きの声を上げる。
「まだ生きてやがった!!!さっきの衝撃で目を覚ましたんだ!!!」
「リトルオーズJr.!!!」
「………!!」
「オーズだ!!!」
「まだ息があったのか、オーズ!!!」
「フー…フー…。エ…エ゛ースぐん」
「オーズ………!!」
エースは立ち上がったオーズに目を見張る。
「撃て!!!立ち上がろうとも虫の息だ!!」
「オ~…いいよォ。わっしがやろう」
「「黄猿さん!!」」
オーズに銃を向ける海兵に黄猿が呼び掛ける。
「こういう時は…頭をぶち抜くといいよね~~…」
「ゼェ…ゼェ…」
カ~~~ッと黄猿の指が光る。打ち込む直前にバシュ!!と水の音がした。
黄猿や海兵達は上を見上げる。
「!?」
「何だアレは!!水柱!!?」
ザバァァン!!
「「「!!?」」」
水柱が弧を描き、広場に降り注ぐ。
「あ」
「あれは!!」
「「“麦わらのルフィ”!!!!」」
三大将の前に落ちた水柱。その中から現れたのは壊れたマストを抱えたルフィだ。
「あらら、とうとうここまで………。お前にゃまだこのステージは早すぎるよ」
「堂々としちょるのう…ドラゴンの息子ォ…」
「恐いね~…この若さ……」
「ハァ、ハァ……」
「(ムチャだ…)ルフィ………!!」
エースはルフィを見下ろし名を呼んだ。
『……やっぱり、来たか…』
プルプルプルプル……ガチャ
『はい』
[アルト、出来るかい?]
『組立の計算は終わった、いつでもいける。
でも麦わらクンのようなイレギュラーには対応しきれない』
[それはこっちで処理する。アンタは正面だけ考えな]
『了解。じゃあ、“特別任務”に入る』
アルトはそう言うと手を前に出す。
『前衛部隊、砲撃止めて。“盾”を張るよ!!』
「「「はっ!!」」」
アルトの号令で海軍の砲撃が止んだ。
「!なんだ!!?」
「海軍の砲撃が止まった」
「今がチャンスだ!!」
「行くぞー!!」
「「「オオー!!」」」
『―――“妨害行動(サボタージュ)”!!』
「「「!!!!」」」
アルトはオーズJrの血でパワーダウンしてしまった壁の部分に3層にも渡る盾を張った。
「ウオオオオオオ…!!」
カンッ!!
「うわっ!?」
「「「!!?」」」
「どうした?」
「何かに阻まれて…」
「何かって?何にもねェじゃ」
「なんか透明な何かが…」
「おい、何があった」
「おやじ!!」
白ひげが“盾”の前に現れた。クルーは白ひげに報告する。
「砲撃が止まったかと思ったら先に進めねェんだ」
「……?」
白ひげは空間に手を伸ばす。すると何かに阻まれるように手が止まった。
「おやじ!!」
後方からイゾウが駆け付けた。白ひげは振り返る。
「どうした、イゾウ」
「これは“ゼロ”のアルトの能力だ」
「あん?」
「さっき交戦したとき、同じものを見た。だぶん防御系の能力者だ!」
「……能力者…」
白ひげは透明な壁から先を見る。処刑台の下には一人の白いコート纏った若い男。
「あれが、“ゼロ”のアルトか?」
「ああ。あの若さでなかなかの手練れだぜ」
「……」
『……』
白ひげとアルトの目が合う。ビリビリと感じる殺気。
『すごいな…』
アルトは“盾”の先にいる男が、どれほどの人物か自ずと理解できた。
「……お前ら、そこから離れろ」
白ひげは透明な壁の下にいたクルーに指示を出した。クルー達は指示に従いその場をのく。
白ひげの直線上に味方はいなくなった。
「防御系とは…なかなかおもしれェ能力を持ってるじゃねェか」
「おやじ、どうするんだ!!?」
「慌てるな、相手が能力者なら可能性がある。お前らは最終兵器の準備をしておけ」
「「「!」」」
白ひげは腕を振り上げる。
ゴォオ!!……ビィイーン!!
『……!!』
白ひげの放った“振動”がアルトの“盾”を震えた。しかし、砕くことは出来ない。
「「「おお!!」」」
「すごい!!」
「鋼鉄さえへこましたあの白ひげの“振動”を防いだ!!」
「ノティ中将の能力は最強だ!!」
海兵達から歓声が上がった。
『……』
[…アルト、どうだい?]
子電伝虫からつるの声が聞こえる。アルトは黙ったまま白ひげを見ていた。
『……』
[アルト…?]
『残念だけど…良くはない』
[…!!]
『まぁ、予想はしてたしね。じゃあ集中するよ。後を頼む』
[…わかった。一応護衛として兵を寄越すから、アンタの好きなようにおやり]
『ああ』
実際これが実力の差なのだ、そうアルトそれを強く感じた。
能力は確かに己を強くする。だが、それは扱えることが前提だ。
『…――っ!!』
ビィィーン!!とまた盾を通して振動が身体に響く。アルトはまっすぐに白ひげを捉える。
白ひげも処刑台の下にいるアルトを捉え、口角をあげた。
「若僧が…このおれを止めれると思ってるのか」
白ひげの思考を読んだのか、アルトの表情が少し動き、微笑んでいるように見える。
『何事もやってみないとわからないよね』
to be continued
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「はっ!ノティ中将は只今所定の位置に着かれました。センゴク元帥へも報告済みです」
「ハラハラさせるね、まったく」
つるは部下からの報告を受け、処刑台の下に目を向ける。
開戦当初、三大将が座っていた場所にアルトが立っていた。
[アルト!!遅すぎるぞ!!一体何をしておったんだ!!]
『…だから、悪かったって…』
肩に乗せた子電伝虫からセンゴクの怒鳴り声が耳に入る。アルトは頭に手を置く。
[状況は把握しているな!]
『ああ、問題ない』
[すぐに準備しろ!!]
『…了解』
アルトは一つため息をつき、手をおろす。そして思い出したように顔を上げた。
『そうそう、センゴクサン。これが終わったら別行動の許可がほしいんだけど』
[なんだと?]
『作戦に支障をきたす可能性がある奴を排除したいんだ』
[麦わらか?]
『まぁ…彼も排除したいのは確かだけど、もういいよ。今は別の奴』
[フン……よかろう。処刑が終わり次第別行動に移れ]
『ありがとう』
「え?」
「うおおおお!!」
ズウ…ン!!という地響きと共にオーズが起き上がった。近くにいた海兵達は驚きの声を上げる。
「まだ生きてやがった!!!さっきの衝撃で目を覚ましたんだ!!!」
「リトルオーズJr.!!!」
「………!!」
「オーズだ!!!」
「まだ息があったのか、オーズ!!!」
「フー…フー…。エ…エ゛ースぐん」
「オーズ………!!」
エースは立ち上がったオーズに目を見張る。
「撃て!!!立ち上がろうとも虫の息だ!!」
「オ~…いいよォ。わっしがやろう」
「「黄猿さん!!」」
オーズに銃を向ける海兵に黄猿が呼び掛ける。
「こういう時は…頭をぶち抜くといいよね~~…」
「ゼェ…ゼェ…」
カ~~~ッと黄猿の指が光る。打ち込む直前にバシュ!!と水の音がした。
黄猿や海兵達は上を見上げる。
「!?」
「何だアレは!!水柱!!?」
ザバァァン!!
「「「!!?」」」
水柱が弧を描き、広場に降り注ぐ。
「あ」
「あれは!!」
「「“麦わらのルフィ”!!!!」」
三大将の前に落ちた水柱。その中から現れたのは壊れたマストを抱えたルフィだ。
「あらら、とうとうここまで………。お前にゃまだこのステージは早すぎるよ」
「堂々としちょるのう…ドラゴンの息子ォ…」
「恐いね~…この若さ……」
「ハァ、ハァ……」
「(ムチャだ…)ルフィ………!!」
エースはルフィを見下ろし名を呼んだ。
『……やっぱり、来たか…』
プルプルプルプル……ガチャ
『はい』
[アルト、出来るかい?]
『組立の計算は終わった、いつでもいける。
でも麦わらクンのようなイレギュラーには対応しきれない』
[それはこっちで処理する。アンタは正面だけ考えな]
『了解。じゃあ、“特別任務”に入る』
アルトはそう言うと手を前に出す。
『前衛部隊、砲撃止めて。“盾”を張るよ!!』
「「「はっ!!」」」
アルトの号令で海軍の砲撃が止んだ。
「!なんだ!!?」
「海軍の砲撃が止まった」
「今がチャンスだ!!」
「行くぞー!!」
「「「オオー!!」」」
『―――“妨害行動(サボタージュ)”!!』
「「「!!!!」」」
アルトはオーズJrの血でパワーダウンしてしまった壁の部分に3層にも渡る盾を張った。
「ウオオオオオオ…!!」
カンッ!!
「うわっ!?」
「「「!!?」」」
「どうした?」
「何かに阻まれて…」
「何かって?何にもねェじゃ」
「なんか透明な何かが…」
「おい、何があった」
「おやじ!!」
白ひげが“盾”の前に現れた。クルーは白ひげに報告する。
「砲撃が止まったかと思ったら先に進めねェんだ」
「……?」
白ひげは空間に手を伸ばす。すると何かに阻まれるように手が止まった。
「おやじ!!」
後方からイゾウが駆け付けた。白ひげは振り返る。
「どうした、イゾウ」
「これは“ゼロ”のアルトの能力だ」
「あん?」
「さっき交戦したとき、同じものを見た。だぶん防御系の能力者だ!」
「……能力者…」
白ひげは透明な壁から先を見る。処刑台の下には一人の白いコート纏った若い男。
「あれが、“ゼロ”のアルトか?」
「ああ。あの若さでなかなかの手練れだぜ」
「……」
『……』
白ひげとアルトの目が合う。ビリビリと感じる殺気。
『すごいな…』
アルトは“盾”の先にいる男が、どれほどの人物か自ずと理解できた。
「……お前ら、そこから離れろ」
白ひげは透明な壁の下にいたクルーに指示を出した。クルー達は指示に従いその場をのく。
白ひげの直線上に味方はいなくなった。
「防御系とは…なかなかおもしれェ能力を持ってるじゃねェか」
「おやじ、どうするんだ!!?」
「慌てるな、相手が能力者なら可能性がある。お前らは最終兵器の準備をしておけ」
「「「!」」」
白ひげは腕を振り上げる。
ゴォオ!!……ビィイーン!!
『……!!』
白ひげの放った“振動”がアルトの“盾”を震えた。しかし、砕くことは出来ない。
「「「おお!!」」」
「すごい!!」
「鋼鉄さえへこましたあの白ひげの“振動”を防いだ!!」
「ノティ中将の能力は最強だ!!」
海兵達から歓声が上がった。
『……』
[…アルト、どうだい?]
子電伝虫からつるの声が聞こえる。アルトは黙ったまま白ひげを見ていた。
『……』
[アルト…?]
『残念だけど…良くはない』
[…!!]
『まぁ、予想はしてたしね。じゃあ集中するよ。後を頼む』
[…わかった。一応護衛として兵を寄越すから、アンタの好きなようにおやり]
『ああ』
実際これが実力の差なのだ、そうアルトそれを強く感じた。
能力は確かに己を強くする。だが、それは扱えることが前提だ。
『…――っ!!』
ビィィーン!!とまた盾を通して振動が身体に響く。アルトはまっすぐに白ひげを捉える。
白ひげも処刑台の下にいるアルトを捉え、口角をあげた。
「若僧が…このおれを止めれると思ってるのか」
白ひげの思考を読んだのか、アルトの表情が少し動き、微笑んでいるように見える。
『何事もやってみないとわからないよね』
to be continued
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