ユレルココロ
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後方から押し寄せるパシフィスタの軍隊。
パシフィスタ達は軍艦をも破壊しながら、白ひげ傘下の海賊達に攻撃を加える。
「己の犠牲も厭わんか…!!」
白ひげは後方に目をやり、拳に力を入れた。
「後方の敵に構うな、野郎共ォ!!!一気に広場へ攻め込むぞォー――!!」
ウオオオオオオオー――!!!
白ひげの鼓舞に海賊達が湧き上がる。
「全隊直ちに氷上を離れろっ!!海賊達を決して広場に上げるなァ!!!」
「急げ!!」
「広場内で陣形を取れ!!」
センゴクの号令により、海兵達が動き出す。
途端に広場へつながる地下通路は海兵達でいっぱいになった。
「(次の作戦は…)」
その地下通路にロールもいた。ロールは作戦場所の位置を思い出しながら、地下通路で広場へ向かう。
「ん?」
ふと、人の波に逆らっているのに関わらず、コツコツコツとゆっくりとした足取りで歩く影を見つけた。
その影は、アルトだ。ロールは人の流れをかき分ける。
「ノティ中将!」
『…!ああ、ロールクン』
ロールは人垣をかき分けアルトの下へたどり着く。アルトは足を止め、少し息が上がっているロールに言った。
「大丈夫かい?」
「は、はい。問題ありません。中将、只今元帥から広場に上がるよう命令が…」
『ああ、子電伝虫で聞いたよ。少し遅れると連絡しておいた』
「え!?」
『ちゃんと“壁”が出る前には戻るよ。僕の任務は作戦の保険だからね』
「……わかりました。ところで、湾内に何をしに行かれるのですか?」
『ああ、麦わらクンを足止めしてこようと思ってね』
「“白ひげ”ではなく、“麦わら”をですか?」
アルトは目を反らし、考える仕草をとる。
『……うん。自分でもよくはわからないけど、彼は止めておいた方がいい気がするんだ。
出来るならその場で手を下す方がいいけど、時間がな…。
まぁ、最低“氷解時に”ちゃんと沈むように足止めはしようと思う』
「!!……で、では、私も参ります!!」
アルトは意気込むロールを手を上げて制止する。
『いや、いいよ。キミはセンゴクサンの指令を優先してくれ』
「しかし…」
『それが今の最良だよ、ロールクン。僕らは別れて行動している方がいい』
「……」
納得できなさそうなロールの表情にアルトはフッと息をついた。
『ロールクン』
「?」
『これからも、隊にとって“最良”だと思う判断をしてくれ』
「は?」
突然の言葉にロールは、首を傾げる。
『キミは僕よりもはるかに指揮官として有能だ。だけど、たまに頭に血が上る』
「!す、すみません…」
『構わない。僕はキミのそういう所が結構気に入ってる』
アルトはロールに背を向ける。
『キミの判断ならば信じられる』
「!」
『隊(ミンナ)を頼んだよ』
「中将!!」
『じゃあね』
アルトはそう言うとヒラヒラと手を振り、海兵達の波に消えて行った。
『別れのあいさつみたいだったかな』
湾内へ抜ける通路を歩きながら、アルトは呟いた。
(でも…この戦いが終われば僕はすぐに処刑される。きっとああやってロールクンと話す暇はなかっただろう)
アルトの目の前に光が見える。湾内はすぐそこだ。
(だから、)
『あれでよかった』
出口をぬけたアルトは明るい光で一瞬目を瞑る。
スッと目を開くと、氷の上では激しい戦いが繰り広げられている。
『パシフィスタクンも出たのか…じゃあ、本当に急がないと』
アルトはそういうと目を閉じ、ルフィの気配を追う。
その目はすぐに開かれた。
『…あそこか。さっさと済まして任務に戻ろう』
.
パシフィスタ達は軍艦をも破壊しながら、白ひげ傘下の海賊達に攻撃を加える。
「己の犠牲も厭わんか…!!」
白ひげは後方に目をやり、拳に力を入れた。
「後方の敵に構うな、野郎共ォ!!!一気に広場へ攻め込むぞォー――!!」
ウオオオオオオオー――!!!
白ひげの鼓舞に海賊達が湧き上がる。
「全隊直ちに氷上を離れろっ!!海賊達を決して広場に上げるなァ!!!」
「急げ!!」
「広場内で陣形を取れ!!」
センゴクの号令により、海兵達が動き出す。
途端に広場へつながる地下通路は海兵達でいっぱいになった。
「(次の作戦は…)」
その地下通路にロールもいた。ロールは作戦場所の位置を思い出しながら、地下通路で広場へ向かう。
「ん?」
ふと、人の波に逆らっているのに関わらず、コツコツコツとゆっくりとした足取りで歩く影を見つけた。
その影は、アルトだ。ロールは人の流れをかき分ける。
「ノティ中将!」
『…!ああ、ロールクン』
ロールは人垣をかき分けアルトの下へたどり着く。アルトは足を止め、少し息が上がっているロールに言った。
「大丈夫かい?」
「は、はい。問題ありません。中将、只今元帥から広場に上がるよう命令が…」
『ああ、子電伝虫で聞いたよ。少し遅れると連絡しておいた』
「え!?」
『ちゃんと“壁”が出る前には戻るよ。僕の任務は作戦の保険だからね』
「……わかりました。ところで、湾内に何をしに行かれるのですか?」
『ああ、麦わらクンを足止めしてこようと思ってね』
「“白ひげ”ではなく、“麦わら”をですか?」
アルトは目を反らし、考える仕草をとる。
『……うん。自分でもよくはわからないけど、彼は止めておいた方がいい気がするんだ。
出来るならその場で手を下す方がいいけど、時間がな…。
まぁ、最低“氷解時に”ちゃんと沈むように足止めはしようと思う』
「!!……で、では、私も参ります!!」
アルトは意気込むロールを手を上げて制止する。
『いや、いいよ。キミはセンゴクサンの指令を優先してくれ』
「しかし…」
『それが今の最良だよ、ロールクン。僕らは別れて行動している方がいい』
「……」
納得できなさそうなロールの表情にアルトはフッと息をついた。
『ロールクン』
「?」
『これからも、隊にとって“最良”だと思う判断をしてくれ』
「は?」
突然の言葉にロールは、首を傾げる。
『キミは僕よりもはるかに指揮官として有能だ。だけど、たまに頭に血が上る』
「!す、すみません…」
『構わない。僕はキミのそういう所が結構気に入ってる』
アルトはロールに背を向ける。
『キミの判断ならば信じられる』
「!」
『隊(ミンナ)を頼んだよ』
「中将!!」
『じゃあね』
アルトはそう言うとヒラヒラと手を振り、海兵達の波に消えて行った。
『別れのあいさつみたいだったかな』
湾内へ抜ける通路を歩きながら、アルトは呟いた。
(でも…この戦いが終われば僕はすぐに処刑される。きっとああやってロールクンと話す暇はなかっただろう)
アルトの目の前に光が見える。湾内はすぐそこだ。
(だから、)
『あれでよかった』
出口をぬけたアルトは明るい光で一瞬目を瞑る。
スッと目を開くと、氷の上では激しい戦いが繰り広げられている。
『パシフィスタクンも出たのか…じゃあ、本当に急がないと』
アルトはそういうと目を閉じ、ルフィの気配を追う。
その目はすぐに開かれた。
『…あそこか。さっさと済まして任務に戻ろう』
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