戦場に地位なんて関係ない
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
爆破の音と衝撃が残る広場。そこにいた人達は立ち上がり、また剣を構えだす。
「待って…!! やめなさいあなた達…」
「曹長危ない!!!」
たしぎは前に出たが部下に止められる。
ウオオオオ!!!
ワァァアァァ!!
「なに……」
たしぎはスモーカーの言葉を思い出す。
――たしぎ、この国のたどる結末をしっかり見ておけ。 時代の節目にゃこういう事態が必ず起こる…!!!
「なぜ……!!?…止まらないの………!!?」
『狂気というやつだ――』
呆然とするたしぎ。アルトはこの禍々しい空気にいち早く、銃を構える。
「―――――い!!」
『……声?』
一瞬声に気を取られたアルトに刃がむけられる。
「死ねェ!!」
「ノティ中将!!」
ズバンッ!
『……ロールクン』
「中将!! ご無事で」
『ああ…大丈夫』
「――い――やめて――いっ!!!」
『……?』
「中将?」
アルトが返事も疎かに、時計台の方を見つめていた。
「どうされ…」
『時計台から声が聞こえる。誰かが叫んでる』
「??」
『ロールクン、この戦闘を止めるんだ。B・W 以外の被害を抑えて』
「はっ!!」
『たしぎクンも』
「はっ、はい!!」
アルトは指示を出すと己も銃を構え戦う。その間もアルトは時計台を見ていた。
「――をやめて―さい―!!」
まだ聞こえない。ちゃんと声を…
『聞きたいのに』
ポツン
『?……水?』
その時、アルトの耳に時計台から叫ぶ声がはっきりと聞こえた。
「戦いをやめて下さい!!!!」
ポツ、ポツ、ポツポツ………サァ――― と乾いた大地に雨が降り注いだ。
『…………』
「雨………」
狂気が止み、武器に迷いが現れる。
ドゴォォン!!
「!!?」
広場の真ん中に突然クロコダイルが落ちてきた。
「もうこれ以上…!!! 戦わないで下さい!!!!」
時計台にいるビビの声が静まりかえった広場に届いた。アルトは広場に落ちたクロコダイルを見る。
『あれが七武海のクロコダイル…か』
「今、降っている雨は…!! 昔の様にまた降ります。悪夢は全て…終わりましたから………!!!」
『………』
アルトは時計台にいる“王女”と呼ばれる人物。そして国民達を見る。彼らは互いに武器を捨て、クロコダイルが謀った内乱の全貌を聞いていた。
[ノティ中将。スモーカー大佐より入電です。たしぎ曹長を出してほしいと]
『わかった。たしぎクン、スモーカークンだ』
「はい…」
アルトはたしぎに電伝虫を渡す。 たしぎはスモーカーから連絡を受け取った。
「はい、わかりました。スモーカーさん」
『ロールクン、帰ろう。僕らはもう必要ない』
「はっ!! 帰還準備をします」
『僕はもう少ししたら行くよ』
ロールに告げ、アルトは広場の状況を見守る。
「……だったらクロコダイルさんが…この男が、全ての元凶だと…」
「何て事だ…信じられない……」
「か、海軍っ!!!」
海兵はクロコダイルを囲む。たしぎが前に足を踏み出すと海兵は敬礼する。
「………B・W 社の所有していた“ダンスパウダー”を積んだ人工降雨船を発見したそうです。
秘密犯罪会社B・W 社“社長”王下“七武海”海賊サー・クロコダイル」
たしぎはクロコダイルを静かに見下ろす。
「世界政府直下“海軍本部”の名のもとにあなたから“敵船拿捕許可状”及びあなたの持つ政府における全ての称号と権利を―――――― 剥奪します」
アラバスタから帰還中、アルトの司令室。
[なるほどな。大体わかったよ。お疲れさん]
『うん、でも頑張ったのスモーカークンやたしぎクン達だ』
アルトはチョコレートを食べながら外を見る。外はアラバスタの影響かこんな夜中でも雨が降り続いていた。
[――で、アルトは今回の戦いを見て何か感じた?]
『………ん~感じたという表現が正しいか知らないけど、“キレイ”だったよ』
[“キレイ”? 何が?]
アルトの言葉を不思議に思った青キジは尋ねる。
『“声”がね。戦いを止めろって言った王女様の声がキレイだった』
[そうか。アルトは人とは違うとこに目がつくんだな]
『そうかな……ああ、クザンクン』
[?]
アルトは思い出した様に言う。
『僕、過去にこういう内乱…というか戦争に参加したことないよね?』
[――? したことないと思うけど、どうしちゃったの?]
『なんだかよくわかんないんだけど、見たことあるような光景だったから』
[内乱を?]
『内乱というか、ああいうバタバタした状況というか。CP にいた時の感覚とは少し違う気がして……でも、わからない』
アルトは、チョコレートをかじる。受話器からは紙が擦れる音がし、少し間をおいて青キジが話す。
[アルト。帰還してから5日間アルト達に特別休暇を与えるからゆっくり休むといいよ]
『休暇? 突然だね』
[突然言われる方が嬉しいでしょ]
『僕は困るけど』
[そんなこと言わないの。とりあえず、今日は休みな。寝たら頭を整理出来るだろうし]
『そんなもんかな』
[そんなもんさ。じゃあ、帰ったら書類提出してね]
『……はぁい』
ガチャっと受話器を置く音が聞こえ、アルトの電伝虫は目を閉じる。
『ん? クザンクンから電伝虫を切るなんて珍しいな』
アルトは不思議に思いながら、司令室を出る。そして部下に休暇の話を告げると船は歓喜に包まれた。
「………」
少し焦ったように電伝虫の受話器を置いた青キジはふうっと息をつく。
アルトは海軍に所属する以前の記憶がない。
本人はさして気にしていないが、青キジは親心からかアルトの過去を探していた。
「内乱かそれに近い状況か…でもこれだけじゃあ手掛かりはまだないのと一緒だな」
青キジはあくびをする。しばらく考えた後、まぁ明日にするかっとソファーに寝転び頭のアイマスクを下ろした。
⇒あとがき
「待って…!! やめなさいあなた達…」
「曹長危ない!!!」
たしぎは前に出たが部下に止められる。
ウオオオオ!!!
ワァァアァァ!!
「なに……」
たしぎはスモーカーの言葉を思い出す。
――たしぎ、この国のたどる結末をしっかり見ておけ。 時代の節目にゃこういう事態が必ず起こる…!!!
「なぜ……!!?…止まらないの………!!?」
『狂気というやつだ――』
呆然とするたしぎ。アルトはこの禍々しい空気にいち早く、銃を構える。
「―――――い!!」
『……声?』
一瞬声に気を取られたアルトに刃がむけられる。
「死ねェ!!」
「ノティ中将!!」
ズバンッ!
『……ロールクン』
「中将!! ご無事で」
『ああ…大丈夫』
「――い――やめて――いっ!!!」
『……?』
「中将?」
アルトが返事も疎かに、時計台の方を見つめていた。
「どうされ…」
『時計台から声が聞こえる。誰かが叫んでる』
「??」
『ロールクン、この戦闘を止めるんだ。
「はっ!!」
『たしぎクンも』
「はっ、はい!!」
アルトは指示を出すと己も銃を構え戦う。その間もアルトは時計台を見ていた。
「――をやめて―さい―!!」
まだ聞こえない。ちゃんと声を…
『聞きたいのに』
ポツン
『?……水?』
その時、アルトの耳に時計台から叫ぶ声がはっきりと聞こえた。
「戦いをやめて下さい!!!!」
ポツ、ポツ、ポツポツ………サァ――― と乾いた大地に雨が降り注いだ。
『…………』
「雨………」
狂気が止み、武器に迷いが現れる。
ドゴォォン!!
「!!?」
広場の真ん中に突然クロコダイルが落ちてきた。
「もうこれ以上…!!! 戦わないで下さい!!!!」
時計台にいるビビの声が静まりかえった広場に届いた。アルトは広場に落ちたクロコダイルを見る。
『あれが七武海のクロコダイル…か』
「今、降っている雨は…!! 昔の様にまた降ります。悪夢は全て…終わりましたから………!!!」
『………』
アルトは時計台にいる“王女”と呼ばれる人物。そして国民達を見る。彼らは互いに武器を捨て、クロコダイルが謀った内乱の全貌を聞いていた。
[ノティ中将。スモーカー大佐より入電です。たしぎ曹長を出してほしいと]
『わかった。たしぎクン、スモーカークンだ』
「はい…」
アルトはたしぎに電伝虫を渡す。 たしぎはスモーカーから連絡を受け取った。
「はい、わかりました。スモーカーさん」
『ロールクン、帰ろう。僕らはもう必要ない』
「はっ!! 帰還準備をします」
『僕はもう少ししたら行くよ』
ロールに告げ、アルトは広場の状況を見守る。
「……だったらクロコダイルさんが…この男が、全ての元凶だと…」
「何て事だ…信じられない……」
「か、海軍っ!!!」
海兵はクロコダイルを囲む。たしぎが前に足を踏み出すと海兵は敬礼する。
「………
秘密犯罪会社
たしぎはクロコダイルを静かに見下ろす。
「世界政府直下“海軍本部”の名のもとにあなたから“敵船拿捕許可状”及びあなたの持つ政府における全ての称号と権利を―――――― 剥奪します」
アラバスタから帰還中、アルトの司令室。
[なるほどな。大体わかったよ。お疲れさん]
『うん、でも頑張ったのスモーカークンやたしぎクン達だ』
アルトはチョコレートを食べながら外を見る。外はアラバスタの影響かこんな夜中でも雨が降り続いていた。
[――で、アルトは今回の戦いを見て何か感じた?]
『………ん~感じたという表現が正しいか知らないけど、“キレイ”だったよ』
[“キレイ”? 何が?]
アルトの言葉を不思議に思った青キジは尋ねる。
『“声”がね。戦いを止めろって言った王女様の声がキレイだった』
[そうか。アルトは人とは違うとこに目がつくんだな]
『そうかな……ああ、クザンクン』
[?]
アルトは思い出した様に言う。
『僕、過去にこういう内乱…というか戦争に参加したことないよね?』
[――? したことないと思うけど、どうしちゃったの?]
『なんだかよくわかんないんだけど、見たことあるような光景だったから』
[内乱を?]
『内乱というか、ああいうバタバタした状況というか。
アルトは、チョコレートをかじる。受話器からは紙が擦れる音がし、少し間をおいて青キジが話す。
[アルト。帰還してから5日間アルト達に特別休暇を与えるからゆっくり休むといいよ]
『休暇? 突然だね』
[突然言われる方が嬉しいでしょ]
『僕は困るけど』
[そんなこと言わないの。とりあえず、今日は休みな。寝たら頭を整理出来るだろうし]
『そんなもんかな』
[そんなもんさ。じゃあ、帰ったら書類提出してね]
『……はぁい』
ガチャっと受話器を置く音が聞こえ、アルトの電伝虫は目を閉じる。
『ん? クザンクンから電伝虫を切るなんて珍しいな』
アルトは不思議に思いながら、司令室を出る。そして部下に休暇の話を告げると船は歓喜に包まれた。
「………」
少し焦ったように電伝虫の受話器を置いた青キジはふうっと息をつく。
アルトは海軍に所属する以前の記憶がない。
本人はさして気にしていないが、青キジは親心からかアルトの過去を探していた。
「内乱かそれに近い状況か…でもこれだけじゃあ手掛かりはまだないのと一緒だな」
青キジはあくびをする。しばらく考えた後、まぁ明日にするかっとソファーに寝転び頭のアイマスクを下ろした。
⇒あとがき