ユレルココロ
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《潜入報告書VOL.10》
今、この筆を取っている、私はCP(サイファーポール)をやめているんだ。
君も知っていると思うけど、研究都市セレンが壊れてからまもなく、
私がいたタクト国も島ごとなくなってしまったから。
一度は、“任務を中断せざる負えなくなった”私にCP本部から戻るように指令が出されたの。
辛うじて通じた子電伝虫で話したときに、よく生きていたなって言われたわ。薄情よね。
でもね、本当にそうだと思う。私は本当はあの時―――――、
タクト国が崩壊したとき私は死んでいたはずなんだ。
解雇通知を受けて城を追われた私は、本部に戻る前にタクト国で起こった、大きな揺れに襲われた。
その揺れは地図からタクト国を消すほどのものだった。
私は、その現場では逃げることもできず、
なぜか胸が苦しくなって、ああ、ここで命が終わるんだな、と思った。
でも、そんな私の前に、悪魔の実モデル“レイヴン”の能力を解放した“彼”が現れた。
そして私は彼の手によって今、“彼らの故郷”にいるの。
ここに来たのは2週間くらい前かしら。
タクト国で気を失って、次に目覚めとき、私は寝室の壁に沿っておかれたベットの上にいた。
私は自身が立ち上がれることを確認すると、立ち上がり、リビングへ足を向けた。
と言っても私が目を覚ました家は、廃屋同然のような場所で、
リビングだと思われる部屋は、床と柱屋根の半分が崩れ落ち、陽がさしていた。
そしてそのリビングにはまるで大きなものが床に落ちたような跡があり、同時に黒い跡も確認できた。
決して燃えた跡ではない、良く見慣れた黒。間違いなく血の跡だった。
屋根が落ちていることから、被害の想定はできたわ。ここで誰かが下敷きになったんだって。
でもその人物も瓦礫ももうなかった。誰かが片付けたようだった。
他の部分も裸足で歩けるような状態ではなかったけど、
意外とすっきりとしていたのが印象的だった。
そこへ外から戻ってきた彼は目覚めた私に驚く訳でもなく、私のことを見ていたの。
――――――――――――――
「ここは、キミ達が生まれた場所なの?」
私は外から戻ってきたばかりの彼にそう聞いた。
彼は手に紙袋をもっていた。中身は食料のようだ。
「違うな。暮らした……場所だ」
「2人で?」
「……」
「誰かいたんだね。わかるよ、だって残っているものにその人を感じるもの」
私は周りにみえる無事だった小さな花瓶や小物達に目をやっていった。
なんでかわからないが、とても穏やかな気持ちになる。
その人はきっとやさしい人だったのだろう。
「なんで、助けてくれたの? あの時キミは私を突き放したのに」
「……」
彼は黙っていた。何か言うのをためらっているようだ。私は彼の言葉を待った。
「お前は……CP(サイファーポール)なんだろう?」
「!?」
彼は私の質問には答えずに、突然真実をついてきた。彼はたたみかける。
「目的は、“古代兵器”か?」
「……なぜ、そう思うの?」
純粋に気になった。数ある職業の中で、なぜCPが出たのか。
「……おれが、」
「え……?」
「……おれが、そうだったからだ」
さすがに私は目を丸くした。
でも彼は笑うでもなく、泣くでもなく、ただただ静かに空を見上げ言った。
「おれは、“CP(サイファーポール)だった”んだ」
.
今、この筆を取っている、私はCP(サイファーポール)をやめているんだ。
君も知っていると思うけど、研究都市セレンが壊れてからまもなく、
私がいたタクト国も島ごとなくなってしまったから。
一度は、“任務を中断せざる負えなくなった”私にCP本部から戻るように指令が出されたの。
辛うじて通じた子電伝虫で話したときに、よく生きていたなって言われたわ。薄情よね。
でもね、本当にそうだと思う。私は本当はあの時―――――、
タクト国が崩壊したとき私は死んでいたはずなんだ。
解雇通知を受けて城を追われた私は、本部に戻る前にタクト国で起こった、大きな揺れに襲われた。
その揺れは地図からタクト国を消すほどのものだった。
私は、その現場では逃げることもできず、
なぜか胸が苦しくなって、ああ、ここで命が終わるんだな、と思った。
でも、そんな私の前に、悪魔の実モデル“レイヴン”の能力を解放した“彼”が現れた。
そして私は彼の手によって今、“彼らの故郷”にいるの。
ここに来たのは2週間くらい前かしら。
タクト国で気を失って、次に目覚めとき、私は寝室の壁に沿っておかれたベットの上にいた。
私は自身が立ち上がれることを確認すると、立ち上がり、リビングへ足を向けた。
と言っても私が目を覚ました家は、廃屋同然のような場所で、
リビングだと思われる部屋は、床と柱屋根の半分が崩れ落ち、陽がさしていた。
そしてそのリビングにはまるで大きなものが床に落ちたような跡があり、同時に黒い跡も確認できた。
決して燃えた跡ではない、良く見慣れた黒。間違いなく血の跡だった。
屋根が落ちていることから、被害の想定はできたわ。ここで誰かが下敷きになったんだって。
でもその人物も瓦礫ももうなかった。誰かが片付けたようだった。
他の部分も裸足で歩けるような状態ではなかったけど、
意外とすっきりとしていたのが印象的だった。
そこへ外から戻ってきた彼は目覚めた私に驚く訳でもなく、私のことを見ていたの。
――――――――――――――
「ここは、キミ達が生まれた場所なの?」
私は外から戻ってきたばかりの彼にそう聞いた。
彼は手に紙袋をもっていた。中身は食料のようだ。
「違うな。暮らした……場所だ」
「2人で?」
「……」
「誰かいたんだね。わかるよ、だって残っているものにその人を感じるもの」
私は周りにみえる無事だった小さな花瓶や小物達に目をやっていった。
なんでかわからないが、とても穏やかな気持ちになる。
その人はきっとやさしい人だったのだろう。
「なんで、助けてくれたの? あの時キミは私を突き放したのに」
「……」
彼は黙っていた。何か言うのをためらっているようだ。私は彼の言葉を待った。
「お前は……CP(サイファーポール)なんだろう?」
「!?」
彼は私の質問には答えずに、突然真実をついてきた。彼はたたみかける。
「目的は、“古代兵器”か?」
「……なぜ、そう思うの?」
純粋に気になった。数ある職業の中で、なぜCPが出たのか。
「……おれが、」
「え……?」
「……おれが、そうだったからだ」
さすがに私は目を丸くした。
でも彼は笑うでもなく、泣くでもなく、ただただ静かに空を見上げ言った。
「おれは、“CP(サイファーポール)だった”んだ」
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