シャボンダマノサキ
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ドレーク海賊団、医務室。
「ドレーク……」
「!……なんだ?」
“狂奏者”の情報を思い出していたドレークにロールが言葉を掛ける。ドレークは自身に背を向けたままのロールに尋ねた。
「なぜ、お前は中将に何もないと信じられる?」
「……」
「自身が犯罪者であるかもしれない……それは中将の精神(こころ)を痛めつける事実だ。その状態で何もないなんて……」
「…何もないとは思っていない」
「……な!?」
「お前の言う通り、アルトにとって、自身が“海軍を裏切っていた”と言う真実は……知らなかったことも含めて、最大のストレスになる」
「!」
「アルトは裏切りを嫌う。理由はわかるだろ?」
「……っ」
ロールは肩を落とした。ドレークはベッドに眠るアルトに目をやる。
「……なら、なぜ信じられる?」
「……」
ドレークは目を瞑り、息を吐く。閉じた目を開くと同時に静かに呟いた。
「本当に優しい奴は苦悩する」
「?」
「アルトは他人を思える優しい奴だ。あの無自覚の優しさに心配がないとは言わない。―――だが、アルトは強い」
「……!」
ロールは振り返る。ドレークは振り返ったロールに目を向けた。
「アルトは悩んで、苦しんだとしても必ず自分で答えを出せる。自分の道を自分で決断出来る」
「……」
「―――だから、おれは信じられるんだ」
ドレークはもたれていた壁から背をどける。そして、呆然と自分を見つめるロールの肩を叩いた。
「ロール、食事にしよう」
「!」
「食べれる時に食べる、海軍の決まりだろ。何よりアルトが起きた時、お前が倒れていては意味がない」
「……」
「ほら、行くぞ」
夜。月の光がシャボン玉に反射し幻想的な景色を描く。
アルトの眠る部屋からそんな景色を見ていたドレークはカーテンを閉じた。
「……」
『……ハァ……ハァ』
微かに紡がれるか細い呼吸。
ドレークはアルトの頭に乗せているタオルを取り替えると、椅子に腰掛けた。
「……」
『……』
「辛かっただろう…」
『……』
「最も信頼している青キジに銃を向けるのは、お前にとって死ぬ程辛かったはずだ」
アルトが青キジに銃を突きつける姿を上手くイメージ出来ない。
ドレークは、自身の髪をかき上げる。
「だが、お前のことだ。きっとあの時みたいに平気なフリをしたんだろ」
――僕が“中将”になるんだよ
―――……なぜ、受けた
――気分だよ。なってもいいって思っただけ
「……」
ドレークは海軍を裏切ったあの日のアルトを思い出す。次に頭を過ったのはシャボンティ諸島で再会したあの瞬間――
――ドレーク……!!!
「……」
あの時見たアルトは思っていたよりもずっと元気で、安心したのを今でも覚えている。
「(……なのに、こんな形で再会することになるとはな…)」
ドレークは複雑な心境だった。
ロールやクルーには強く出たものの、心配している自分がいるのも確かだからだ。
「……。“信じる”と言うのも根気がいるな」
ドレークは席から立ち上がり、アルトに背を向ける。ドアに手を掛けた所で立ち止まった。
「早く…目を覚ませ、アルト」
⇒√A(P.2へ)
「ドレーク……」
「!……なんだ?」
“狂奏者”の情報を思い出していたドレークにロールが言葉を掛ける。ドレークは自身に背を向けたままのロールに尋ねた。
「なぜ、お前は中将に何もないと信じられる?」
「……」
「自身が犯罪者であるかもしれない……それは中将の精神(こころ)を痛めつける事実だ。その状態で何もないなんて……」
「…何もないとは思っていない」
「……な!?」
「お前の言う通り、アルトにとって、自身が“海軍を裏切っていた”と言う真実は……知らなかったことも含めて、最大のストレスになる」
「!」
「アルトは裏切りを嫌う。理由はわかるだろ?」
「……っ」
ロールは肩を落とした。ドレークはベッドに眠るアルトに目をやる。
「……なら、なぜ信じられる?」
「……」
ドレークは目を瞑り、息を吐く。閉じた目を開くと同時に静かに呟いた。
「本当に優しい奴は苦悩する」
「?」
「アルトは他人を思える優しい奴だ。あの無自覚の優しさに心配がないとは言わない。―――だが、アルトは強い」
「……!」
ロールは振り返る。ドレークは振り返ったロールに目を向けた。
「アルトは悩んで、苦しんだとしても必ず自分で答えを出せる。自分の道を自分で決断出来る」
「……」
「―――だから、おれは信じられるんだ」
ドレークはもたれていた壁から背をどける。そして、呆然と自分を見つめるロールの肩を叩いた。
「ロール、食事にしよう」
「!」
「食べれる時に食べる、海軍の決まりだろ。何よりアルトが起きた時、お前が倒れていては意味がない」
「……」
「ほら、行くぞ」
夜。月の光がシャボン玉に反射し幻想的な景色を描く。
アルトの眠る部屋からそんな景色を見ていたドレークはカーテンを閉じた。
「……」
『……ハァ……ハァ』
微かに紡がれるか細い呼吸。
ドレークはアルトの頭に乗せているタオルを取り替えると、椅子に腰掛けた。
「……」
『……』
「辛かっただろう…」
『……』
「最も信頼している青キジに銃を向けるのは、お前にとって死ぬ程辛かったはずだ」
アルトが青キジに銃を突きつける姿を上手くイメージ出来ない。
ドレークは、自身の髪をかき上げる。
「だが、お前のことだ。きっとあの時みたいに平気なフリをしたんだろ」
――僕が“中将”になるんだよ
―――……なぜ、受けた
――気分だよ。なってもいいって思っただけ
「……」
ドレークは海軍を裏切ったあの日のアルトを思い出す。次に頭を過ったのはシャボンティ諸島で再会したあの瞬間――
――ドレーク……!!!
「……」
あの時見たアルトは思っていたよりもずっと元気で、安心したのを今でも覚えている。
「(……なのに、こんな形で再会することになるとはな…)」
ドレークは複雑な心境だった。
ロールやクルーには強く出たものの、心配している自分がいるのも確かだからだ。
「……。“信じる”と言うのも根気がいるな」
ドレークは席から立ち上がり、アルトに背を向ける。ドアに手を掛けた所で立ち止まった。
「早く…目を覚ませ、アルト」
⇒√A(P.2へ)