ミズノオト
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――――――
――――
シャボンティ諸島での一連の行動で謹慎になったアルトが倒れて半日。
ロールの心配を余所に、目覚めてすぐに“部屋に戻る”と言ったアルトが医務室を後にしてから30分経っていた。
「寝てらっしゃるかもしれないな…」
仕事を終えたロールはアルトの部屋の前に来ていた。起こしてしまうかもしないという考えが過り、一瞬ノックをためらう。
「フッフッフ…なんだァ?すでに自覚があったのか」
「?」
中から声が聞えて来た。アルト以外に誰かいるようだ。ロールは聞き耳を立てる罪悪感に駆られながらも話に耳を傾ける。
「てめェは人も街も国も“島ごと”ぶっ壊したあの世界的犯罪者。フッフッフ…!!
そして、センゴク達はすでにお前の“正体”に気付いてる…!!しかも“この時期に”だ」
声の主はドフラミンゴだ。
「島ごと壊した犯罪者……?」
ロールはドフラミンゴのその言葉に引っかかった。そんな大それた犯罪は、海兵として生きて来た自分の記憶の中でもひとつしかない。
だが、その犯罪者は結局見つからず仕舞いだったはずだ。
『そんなハズ……ない』
ロールの想いに呼応するようにアルトの声が聞える。その声はアルトらしくない弱々しい声で、ロールは驚いた。
「残念だがな、アルト。てめェは犯罪者だ…!しかも超一級のな」
『黙れ!!』
アルトが声を荒げた。しかしドフラミンゴのいやらしく笑う声が聞える。
「フフフ…熱くなるなよ、アルト。動揺する必要はねェじゃねェか」
「……」
「世界的犯罪者…結構なこった。この機に“海軍の犬”なんかやめちまえよ」
「(犯罪者……?まさか中将があの島壊しの“狂奏者”とでもいうのか…)」
ロールは腰の銃に手を添えた。情報を冷静に頭で整理しながら、突入しようとドアノブに手をかける。
『――僕が…世界的犯罪者だと、気付いたのならセンゴクサン達はすぐに処刑するはずだ』
「フフ…てめェも“世界の裏”で仕事をしていたならわかるだろう?センゴクも世界政府も一筋縄じゃねェってことは。
つまり政府や海軍はお前を“そのまま手駒にする”ことを選んだんだよ」
「!」
ドフラミンゴの言葉にピタッとロールは動きを止めた。冷や汗が流れる。ロールの頭にあの時の同僚の言葉が過った。
―――海軍はまるでアルトの存在自体を隠そうとしている様に思えるんだ
――――隠す??
―――ああ。そう感じる。諜報員という理由だけでなく…な。あいつに何かあるんだろうか……
「……」
今のドフラミンゴの言葉は元同僚の言葉を裏付けるものだ。
「―――それに実際はわかったんだろ?てめェが政府やセンゴクにただ利用されてるだけだって」
『黙れ…!!』
ガシャン!!ドカッ…!!
「!」
……―――バンバンバン……!!
「!!」
銃声が部屋に響く。ロールは咄嗟にドアノブに手をかけた。
「ノティ中将!!」
バンッ!!とけたたましくドアを開ける。そして転がり込むように部屋に入るとロールは銃を構えた。
「……なっ…ドフラミンゴ!?」
ロールが見たのは本の山に倒れ込んでいるドフラミンゴとそれに銃を向けるアルト。
『……ロールクンか』
アルトはロールを振り返ることなく言った。
「はい。……中将これは…」
『……。侵入者だ。今すぐマリージョアに戻してくれ』
「わかりました」
『内密に頼むよ』
「はっ……!!少々お待ち下さい」
ロールは右手で銃を構えたまま、左手で子電伝虫を取り出す。そしてシュフォンに連絡を入れ始めた。
[はい、こちらノティ艦隊]
「シュフォン、私だ」
[少将?どうされましたか。今はノティ中将のお部屋に向かわれたのでは?]
「ああ。その中将の部屋に今、ドフラミンゴが侵入していてな」
[え!?]
「今すぐ数名連れて来てくれ。ドフラミンゴをマリージョアに護送する」
[はっ!!すぐに参ります]
「……」
連絡を終えたロールはアルトとドフラミンゴを見る。何か話しているようだ。
「(中将が……“狂奏者”……??)」
ロールの頭に疑問が浮かぶ。“狂奏者”はもう十年以上も前の犯罪者で、正直アルトの年齢では考えにくい。
「失礼します!!」
まもなく、シュフォンが部下数人を引き連れてやって来た。
「ドンキホーテ・ドフラミンゴ様、お戻りを」
「……チッ」
事務的な言葉でシュフォンが言う。ドフラミンゴが舌打ちをしながら立ち上がった。
アルトはその行動を見て銃をおろす。ドフラミンゴは口角をあげアルトの前を通りすぎた。
瞬間、アルトはドフラミンゴに目を向けるとギッと睨む。
『……さっさと消えろ…!!』
「フフ…」
「……」
部屋から出る間際、ドフラミンゴは一際大きな声を上げた。
「フフ…フッフッフ!!!アルト、おれと一緒に“新時代”へ行こうぜ!!!」
「「「!!?」」」
「静かにしないか…!!」
ロールが注意し、シュフォンに指示を出した。シュフォンは頷き、ドフラミンゴを何とか部屋から出す。
「中じょ……っ!?」
ロールはアルトへ何か言葉をかけなければと思ったが、言葉を失う。
ドアの先を見るアルトの瞳が殺気に満ちた禍々しいものに感じ、背筋がゾッとしたのだ。
『………』
「……ノティ中将」
ロールは冷や汗を流しながら呼ぶ。アルトはその声に弾かれた様にロールに視線を向けた。
『……あっ、何…?』
「……お怪我は、ありませんか…??」
『ああ。ないと思う。キミの来るタイミングが良かったから』
「……ええ。お部屋にお伺いしようとちょうどドアの前に来たんです。そうしたら中将の銃の銃声が聞こえまして…とっさに」
“話を聞いていた”とはとても言えない。ロールは取り付くろうように言葉を並べた。
その後、アルトとロールはいくつか会話を交わす。
『ありがとう。じゃあ僕、休むから戻ってくれていいよ』
「……。わかりました。明朝、部屋の掃除に伺いますね」
『ああ。わかった』
ロールは敬礼をして、アルトの部屋を出た。とりあえず、マリージョアに足を進めながら青キジに連絡を取る。
[本部の警備ねェ]
「はい。用心のためにも必要かと…」
青キジが唸るような声を出す。面倒なのだろうか。とりあえず、アルトからの依頼だと告げた。
[わかった。お前とアルトが言うならそうなんだろう。手配しておく]
「ありがとうございます」
[ああ。で、アルトはどうだった?]
「……あ、はい。ノティ中将の診断は貧血です。今はお部屋で休まれるとのことでしたので、医務室からお部屋へ移られました」
[そう。わかった。報告ご苦労さん]
「はっ!!失礼します」
子電伝虫を切る。はぁっと緊張を解いた。
プルプルプル……
ロールはとりあえずシュフォン達の後を追う形でマリージョアに向かう。途中、子電伝虫が鳴った。
「はい」
[ロール少将、シュフォンです]
「護送は終わったのか?」
[はい、只今終わりました]
「そうか、遅くに悪かったな」
[いえ。それより少将、]
シュフォンが訝しげな声を発した。
「?なんだ??」
[ドフラミンゴから少将に伝えろと伝言を受けたのですが……]
「ドフラミンゴから??」
[はい]
「なんだ?」
[“枷は外れた。海軍の手には負えねェよ”だそうです]
「?」
[どういう意味でしょうか]
「……(立ち聞きがバレていたのか…。それならその言葉の意味は中将のことを指していることに…)」
ロールは眉間にしわを寄せる。
[少将?]
「…ああ。すまん」
[いえ。今どこに??]
「マリージョアに向かっていた。お前達は先に船に戻ってくれ。また連絡する」
[わかりました。それでは]
「ああ」
ロールは子電伝虫を切った。
それからロールはきびを返し、再びアルトの部屋に向かった。
コンコンコン
「ノティ中将、お休みの所申し訳ありません。少しよろしいですか??」
………
…………
「?中将??」
返事がない。ロールはドアノブに手をかけた。
「失礼します……お休みですか??」
ゆっくりとドアを開け、アルトの部屋に入る。アルトの気配を探った。
ロールは部屋を見渡す。足音を忍ばせて奥の部屋も確認したがアルトの姿はなかった。
「いない……ん??」
ふと目にやった執務机。そこには置いてあるはずの上着がない。
「出掛けたのか?こんな夜中に」
ロールはアルトの子電伝虫に電話する。しかし一向に反応はなかった。
「……」
―――枷は外れた。
ロールは部屋を出る。辺りを見渡すが、もちろんどこに行ったかなどわからない。
改めてアルトに電話するがやはり反応はなかった。
「……中将、すいません」
非常事態と感じたロールはポケットから黒電伝虫を取り出す。念波をアルトの子電伝虫のものに合わせると盗聴の準備を整えた。
そして自分の子電伝虫でシュフォンの子電伝虫に連絡を取る。
[ロール少将??どうされたんですか?子電伝虫に電話だなんて]
「悪いな。周りに誰かいるか?」
[ええ。今は艦ですので]
「ならおれの部屋に行け。部屋には誰も近づかないように指示しろ」
[へ?]
「後は移動してから話す」
[……分かりました。つないだままお待ちください]
「ああ」
ロールはシュフォンにそう指示すると、アルトを探すため部屋を出た。
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シャボンティ諸島での一連の行動で謹慎になったアルトが倒れて半日。
ロールの心配を余所に、目覚めてすぐに“部屋に戻る”と言ったアルトが医務室を後にしてから30分経っていた。
「寝てらっしゃるかもしれないな…」
仕事を終えたロールはアルトの部屋の前に来ていた。起こしてしまうかもしないという考えが過り、一瞬ノックをためらう。
「フッフッフ…なんだァ?すでに自覚があったのか」
「?」
中から声が聞えて来た。アルト以外に誰かいるようだ。ロールは聞き耳を立てる罪悪感に駆られながらも話に耳を傾ける。
「てめェは人も街も国も“島ごと”ぶっ壊したあの世界的犯罪者。フッフッフ…!!
そして、センゴク達はすでにお前の“正体”に気付いてる…!!しかも“この時期に”だ」
声の主はドフラミンゴだ。
「島ごと壊した犯罪者……?」
ロールはドフラミンゴのその言葉に引っかかった。そんな大それた犯罪は、海兵として生きて来た自分の記憶の中でもひとつしかない。
だが、その犯罪者は結局見つからず仕舞いだったはずだ。
『そんなハズ……ない』
ロールの想いに呼応するようにアルトの声が聞える。その声はアルトらしくない弱々しい声で、ロールは驚いた。
「残念だがな、アルト。てめェは犯罪者だ…!しかも超一級のな」
『黙れ!!』
アルトが声を荒げた。しかしドフラミンゴのいやらしく笑う声が聞える。
「フフフ…熱くなるなよ、アルト。動揺する必要はねェじゃねェか」
「……」
「世界的犯罪者…結構なこった。この機に“海軍の犬”なんかやめちまえよ」
「(犯罪者……?まさか中将があの島壊しの“狂奏者”とでもいうのか…)」
ロールは腰の銃に手を添えた。情報を冷静に頭で整理しながら、突入しようとドアノブに手をかける。
『――僕が…世界的犯罪者だと、気付いたのならセンゴクサン達はすぐに処刑するはずだ』
「フフ…てめェも“世界の裏”で仕事をしていたならわかるだろう?センゴクも世界政府も一筋縄じゃねェってことは。
つまり政府や海軍はお前を“そのまま手駒にする”ことを選んだんだよ」
「!」
ドフラミンゴの言葉にピタッとロールは動きを止めた。冷や汗が流れる。ロールの頭にあの時の同僚の言葉が過った。
―――海軍はまるでアルトの存在自体を隠そうとしている様に思えるんだ
――――隠す??
―――ああ。そう感じる。諜報員という理由だけでなく…な。あいつに何かあるんだろうか……
「……」
今のドフラミンゴの言葉は元同僚の言葉を裏付けるものだ。
「―――それに実際はわかったんだろ?てめェが政府やセンゴクにただ利用されてるだけだって」
『黙れ…!!』
ガシャン!!ドカッ…!!
「!」
……―――バンバンバン……!!
「!!」
銃声が部屋に響く。ロールは咄嗟にドアノブに手をかけた。
「ノティ中将!!」
バンッ!!とけたたましくドアを開ける。そして転がり込むように部屋に入るとロールは銃を構えた。
「……なっ…ドフラミンゴ!?」
ロールが見たのは本の山に倒れ込んでいるドフラミンゴとそれに銃を向けるアルト。
『……ロールクンか』
アルトはロールを振り返ることなく言った。
「はい。……中将これは…」
『……。侵入者だ。今すぐマリージョアに戻してくれ』
「わかりました」
『内密に頼むよ』
「はっ……!!少々お待ち下さい」
ロールは右手で銃を構えたまま、左手で子電伝虫を取り出す。そしてシュフォンに連絡を入れ始めた。
[はい、こちらノティ艦隊]
「シュフォン、私だ」
[少将?どうされましたか。今はノティ中将のお部屋に向かわれたのでは?]
「ああ。その中将の部屋に今、ドフラミンゴが侵入していてな」
[え!?]
「今すぐ数名連れて来てくれ。ドフラミンゴをマリージョアに護送する」
[はっ!!すぐに参ります]
「……」
連絡を終えたロールはアルトとドフラミンゴを見る。何か話しているようだ。
「(中将が……“狂奏者”……??)」
ロールの頭に疑問が浮かぶ。“狂奏者”はもう十年以上も前の犯罪者で、正直アルトの年齢では考えにくい。
「失礼します!!」
まもなく、シュフォンが部下数人を引き連れてやって来た。
「ドンキホーテ・ドフラミンゴ様、お戻りを」
「……チッ」
事務的な言葉でシュフォンが言う。ドフラミンゴが舌打ちをしながら立ち上がった。
アルトはその行動を見て銃をおろす。ドフラミンゴは口角をあげアルトの前を通りすぎた。
瞬間、アルトはドフラミンゴに目を向けるとギッと睨む。
『……さっさと消えろ…!!』
「フフ…」
「……」
部屋から出る間際、ドフラミンゴは一際大きな声を上げた。
「フフ…フッフッフ!!!アルト、おれと一緒に“新時代”へ行こうぜ!!!」
「「「!!?」」」
「静かにしないか…!!」
ロールが注意し、シュフォンに指示を出した。シュフォンは頷き、ドフラミンゴを何とか部屋から出す。
「中じょ……っ!?」
ロールはアルトへ何か言葉をかけなければと思ったが、言葉を失う。
ドアの先を見るアルトの瞳が殺気に満ちた禍々しいものに感じ、背筋がゾッとしたのだ。
『………』
「……ノティ中将」
ロールは冷や汗を流しながら呼ぶ。アルトはその声に弾かれた様にロールに視線を向けた。
『……あっ、何…?』
「……お怪我は、ありませんか…??」
『ああ。ないと思う。キミの来るタイミングが良かったから』
「……ええ。お部屋にお伺いしようとちょうどドアの前に来たんです。そうしたら中将の銃の銃声が聞こえまして…とっさに」
“話を聞いていた”とはとても言えない。ロールは取り付くろうように言葉を並べた。
その後、アルトとロールはいくつか会話を交わす。
『ありがとう。じゃあ僕、休むから戻ってくれていいよ』
「……。わかりました。明朝、部屋の掃除に伺いますね」
『ああ。わかった』
ロールは敬礼をして、アルトの部屋を出た。とりあえず、マリージョアに足を進めながら青キジに連絡を取る。
[本部の警備ねェ]
「はい。用心のためにも必要かと…」
青キジが唸るような声を出す。面倒なのだろうか。とりあえず、アルトからの依頼だと告げた。
[わかった。お前とアルトが言うならそうなんだろう。手配しておく]
「ありがとうございます」
[ああ。で、アルトはどうだった?]
「……あ、はい。ノティ中将の診断は貧血です。今はお部屋で休まれるとのことでしたので、医務室からお部屋へ移られました」
[そう。わかった。報告ご苦労さん]
「はっ!!失礼します」
子電伝虫を切る。はぁっと緊張を解いた。
プルプルプル……
ロールはとりあえずシュフォン達の後を追う形でマリージョアに向かう。途中、子電伝虫が鳴った。
「はい」
[ロール少将、シュフォンです]
「護送は終わったのか?」
[はい、只今終わりました]
「そうか、遅くに悪かったな」
[いえ。それより少将、]
シュフォンが訝しげな声を発した。
「?なんだ??」
[ドフラミンゴから少将に伝えろと伝言を受けたのですが……]
「ドフラミンゴから??」
[はい]
「なんだ?」
[“枷は外れた。海軍の手には負えねェよ”だそうです]
「?」
[どういう意味でしょうか]
「……(立ち聞きがバレていたのか…。それならその言葉の意味は中将のことを指していることに…)」
ロールは眉間にしわを寄せる。
[少将?]
「…ああ。すまん」
[いえ。今どこに??]
「マリージョアに向かっていた。お前達は先に船に戻ってくれ。また連絡する」
[わかりました。それでは]
「ああ」
ロールは子電伝虫を切った。
それからロールはきびを返し、再びアルトの部屋に向かった。
コンコンコン
「ノティ中将、お休みの所申し訳ありません。少しよろしいですか??」
………
…………
「?中将??」
返事がない。ロールはドアノブに手をかけた。
「失礼します……お休みですか??」
ゆっくりとドアを開け、アルトの部屋に入る。アルトの気配を探った。
ロールは部屋を見渡す。足音を忍ばせて奥の部屋も確認したがアルトの姿はなかった。
「いない……ん??」
ふと目にやった執務机。そこには置いてあるはずの上着がない。
「出掛けたのか?こんな夜中に」
ロールはアルトの子電伝虫に電話する。しかし一向に反応はなかった。
「……」
―――枷は外れた。
ロールは部屋を出る。辺りを見渡すが、もちろんどこに行ったかなどわからない。
改めてアルトに電話するがやはり反応はなかった。
「……中将、すいません」
非常事態と感じたロールはポケットから黒電伝虫を取り出す。念波をアルトの子電伝虫のものに合わせると盗聴の準備を整えた。
そして自分の子電伝虫でシュフォンの子電伝虫に連絡を取る。
[ロール少将??どうされたんですか?子電伝虫に電話だなんて]
「悪いな。周りに誰かいるか?」
[ええ。今は艦ですので]
「ならおれの部屋に行け。部屋には誰も近づかないように指示しろ」
[へ?]
「後は移動してから話す」
[……分かりました。つないだままお待ちください]
「ああ」
ロールはシュフォンにそう指示すると、アルトを探すため部屋を出た。
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