指切りの代わりにキス
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
コンコンコン…
『シャンクスさん、朝食の時間です』
「………」
『シャンクスさん?お目覚めではないのですか?』
「……」
『……。失礼します』
ガチャ…
ジンはドアノブを回し、ドアを開ける。暗がりの部屋で布団にくるまる赤髪海賊団船長、シャンクスを起こすためだ。
『シャンクスさん、朝です。起きてください』
「……う゛~ん……頭痛ェ」
『昨日はたくさん飲みましたからね。量はわきまえた方がよいですよ』
「……お前に言われたくねェ…ザルが……」
『それを知ってて対抗なさる船長もどうかと思いますが……』
「……」
『お水をお持ちしますか?』
「いや……ジンがチューしてくれたら起きる」
『……仕方ありませんね』
「えっ!?してくれるのか!!?」
『ええ。目を瞑って下さい』
「おう…!!」
シャンクスは期待を込めて目を瞑る。ジンはそれを確認すると左手を前に出した。
チュッ
「(ん~ジンの唇柔らかァい♪♪)」
シャンクスはジンの頭に手を回し抱き寄せる。
ジンは大人しく抱き寄せられた。
「なァジン、せっかくだからこのまま……って」
目をあけ、ジンを口説こうとしたシャンクスは固まった。
目の前にいるのはジンではなく、なぜか副船長のベン。
『よう、シャンクス。目は覚めたか?』
「え……エェェェェエ!!!!」
シャンクスの悲鳴が船に轟いた。
*
赤髪海賊団、ダイニング。
「すごい悲鳴だったな。今日は何されたんだ?」
ベンはタバコを吹かしながら、目の前で項垂れているシャンクスに言う。
「言いたくねェ…」
『フフ…』
シャンクスの言葉に隣でジンは笑う。先程のベンはジンが作った“文字化け ”。シャンクスはジンのイタズラにまんまと引っ掛かったのだ。
「まぁ、ジンのおかげですんなり起きるようになったのは確かだな」
『いえいえ』
「もーやだ。おれトラウマになりそう」
『……(やり過ぎましたかね)』
うなるシャンクスを見て、ジンは苦笑する。
『シャンクスさん。ご機嫌を治して下さいませんか?』
「いやだ……!!」
『あらら……』
ジンはベンに目配せする。ベンは肩を諌めると席を立った。
*
『シャンクスさん』
「なんだ?」
机に突っ伏したまま、素っ気なく答えるシャンクス。
『シャンクスさんは僕のことお嫌いになりましたか?』
「んな訳ねェだろ……好きだから乗せたんじゃねェか」
『良かった』
ジンは項垂れるシャンクスに抱きつく。
「!」
『シャンクス……貴方の顔が見たい。顔を上げてくれませんか……?』
「……」
ジンはシャンクスの耳元で囁く。
「またベンとかになるんだ……」
『……なりません』
「本当に……?」
『ええ』
シャンクスはゆっくりと顔を挙げる。そして恐る恐るジンを見た。
「……ジンだ」
『はい。シャンクスさん』
「もうあれやらないでくれるか?」
『ええ、二度としません。約束します』
そう言うとジンはシャンクスのおでこにチュッとキスをした。
【指切りの代わりにキス】
「ジン、口がいい」
『フフ…それはまたのお楽しみです』
「機嫌は治ったみたいだな」
「おお、ベン! いたのか?」
「はぁ……(この人は……)」
fin
※題名は「恋したくなるお題」からお借りしました
『シャンクスさん、朝食の時間です』
「………」
『シャンクスさん?お目覚めではないのですか?』
「……」
『……。失礼します』
ガチャ…
ジンはドアノブを回し、ドアを開ける。暗がりの部屋で布団にくるまる赤髪海賊団船長、シャンクスを起こすためだ。
『シャンクスさん、朝です。起きてください』
「……う゛~ん……頭痛ェ」
『昨日はたくさん飲みましたからね。量はわきまえた方がよいですよ』
「……お前に言われたくねェ…ザルが……」
『それを知ってて対抗なさる船長もどうかと思いますが……』
「……」
『お水をお持ちしますか?』
「いや……ジンがチューしてくれたら起きる」
『……仕方ありませんね』
「えっ!?してくれるのか!!?」
『ええ。目を瞑って下さい』
「おう…!!」
シャンクスは期待を込めて目を瞑る。ジンはそれを確認すると左手を前に出した。
チュッ
「(ん~ジンの唇柔らかァい♪♪)」
シャンクスはジンの頭に手を回し抱き寄せる。
ジンは大人しく抱き寄せられた。
「なァジン、せっかくだからこのまま……って」
目をあけ、ジンを口説こうとしたシャンクスは固まった。
目の前にいるのはジンではなく、なぜか副船長のベン。
『よう、シャンクス。目は覚めたか?』
「え……エェェェェエ!!!!」
シャンクスの悲鳴が船に轟いた。
*
赤髪海賊団、ダイニング。
「すごい悲鳴だったな。今日は何されたんだ?」
ベンはタバコを吹かしながら、目の前で項垂れているシャンクスに言う。
「言いたくねェ…」
『フフ…』
シャンクスの言葉に隣でジンは笑う。先程のベンはジンが作った“
「まぁ、ジンのおかげですんなり起きるようになったのは確かだな」
『いえいえ』
「もーやだ。おれトラウマになりそう」
『……(やり過ぎましたかね)』
うなるシャンクスを見て、ジンは苦笑する。
『シャンクスさん。ご機嫌を治して下さいませんか?』
「いやだ……!!」
『あらら……』
ジンはベンに目配せする。ベンは肩を諌めると席を立った。
*
『シャンクスさん』
「なんだ?」
机に突っ伏したまま、素っ気なく答えるシャンクス。
『シャンクスさんは僕のことお嫌いになりましたか?』
「んな訳ねェだろ……好きだから乗せたんじゃねェか」
『良かった』
ジンは項垂れるシャンクスに抱きつく。
「!」
『シャンクス……貴方の顔が見たい。顔を上げてくれませんか……?』
「……」
ジンはシャンクスの耳元で囁く。
「またベンとかになるんだ……」
『……なりません』
「本当に……?」
『ええ』
シャンクスはゆっくりと顔を挙げる。そして恐る恐るジンを見た。
「……ジンだ」
『はい。シャンクスさん』
「もうあれやらないでくれるか?」
『ええ、二度としません。約束します』
そう言うとジンはシャンクスのおでこにチュッとキスをした。
【指切りの代わりにキス】
「ジン、口がいい」
『フフ…それはまたのお楽しみです』
「機嫌は治ったみたいだな」
「おお、ベン! いたのか?」
「はぁ……(この人は……)」
fin
※題名は「恋したくなるお題」からお借りしました