幽霊船と動くガイコツ

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『本当に幽霊船ゴーストシップですね』

ジンは軽い足取りでキョロキョロと船内を回る。
比較的大きな食堂を過ぎ、奥に続くドアを開けた。
そこにあったのは棺。いくつもある棺にはガイコツの頭だけがたくさん積まれていた。


『これは、ガイコツさんの仲間…でしょうか…たぶんそうですね』

すっと屈み、ガイコツを見る。


『とても丁寧に置かれていますね、あのガイコツさんは仲間を大切にされていた…』

ジンはまた食堂に引き返す。ふと壁に目をやると2枚の手配書が貼ってあることに気づいた。


一枚は“キャラコ・ヨーキ”。


写真で辛うじて顔が伺えるが額は解らない。もう一枚は一枚目よりはまだ新しいものだったようで情報が伺える。


名は“ブルック”
ルンバー海賊団
通称“鼻唄”のブルック 懸賞金3300万ベリー


『……発行が50年前…あのガイコツさんのでしょうか…』

(これが本当なら、彼は不死なのでしょうか? あの白骨状態で生きているなんて本来は不可能…)



『それとも彼は、そこまで生に執着する何か理由があるのでしょうか』

言葉を発するジンは微かに震えているように見える。

食堂の奥の部屋で見たガイコツの山。
あれが全てこのブルックというガイコツの仲間としたら全滅したことになる。


『彼は生きるのは辛くなかったのでしょうか……

仲間を失った後で…全てを失った後で……』








僕は…








フラッシュバックする記憶。


浮かぶのは仲間たちの笑顔、姿

そして次の瞬間には消え、広がるのは全てが紅い世界

誰ひとり…否、自分ひとりしか動かない世界








『やめましょう』

ジン首を横に振ることでフラッシュバックを切る。そして手配書を見るのもやめ、ジンは幽霊船を後にした。
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