渡り鳥と海へ
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『僕の本当の名はクロスロード・ジン。手配書の通り名は“渡り鳥”と言われています』
「渡り鳥? なんかあんまり強くなさそうだな。おい、ナミ。賞金額はいくらなんだ?」
ウソップが言う。ナミは手配書を食い入るように見る。
「おい、どうした?」
ナミが動かないのを見てゾロが聞く。ナミは恐る恐るロビンに顔を向ける。
「ロビンはこれ…知ってたの…?」
「ええ」
ロビンはニコッ笑いながら答えた。
「おぃナミ。もったいぶるなよぉー」
「あっ」
ルフィが腕を伸ばしサッとナミから紙を取る。それをウソップとフランキーが紙覗く。
「えーっと。いち、じゅう、ひゃく、せん、まん……5億ベリーか」
「なんだ5億ベリーか…ん、5億?」
………………?
「「「5億ベリーだって――――!!!」」」
サニー号が大きく揺れた。
『はは。おもしろい反応をして頂けて、光栄です』
ロビンとナミ以外目が飛び出る程驚き止まっていた。
思わずタバコを落としたサンジが口を挟む。
「いや、驚くなってのがクソ無理な話だ。どうやったらそんな額になるんだよ」
『理由は額の上にあると思いますよ』
「上?」
ウソップが見る。そこに書かれていたのは “ALIVE”の文字。
「ん? 普通は“DEAD or ALIVE”じゃねェか?」
「“生け捕りのみ”ってことか」
ウソップの言葉にゾロが続く。
『そうらしいです』
お茶を啜りながらジンは言った。
「生け捕りにして処刑したいってことか、おまえ何したんだ?」
『さぁ、心当たりが多すぎるので…』
フランキーの言葉にジンが苦笑いをした。
「こっ、こいつ相当ヤバイんじゃねェか…」
ガタガタと震えるウソップ。
「カッコウ…じゃなかった、ジンはいい奴だよ!」
今まで黙っていたチョッパーが言う。
「ああ。おれもそう思う。だから仲間になろうぜ!」
『………モンキー・D・ルフィさん。貴方は自分より額が高い人を仲間にしてもいいのですか?』
「ああ、そんなの関係ねぇ。仲間にしたい奴を仲間にするんだ!」
「ちょっと待って、ルフィ。こいつの額は私たち“全員”を合わせた額と変わらないのよ!」
「強ェってことだろ。いいじゃねぇーか」
ニシシっと笑顔のルフィ。こうなったら止められない。
しかしさすがにみんな動揺を隠せなかった。
そんな場を見据えてジンが静かに息を整えた。
『あの、仲間になると言うお話ですが…』
「おお、なってくれるのか!」
ルフィから期待の目を向けられたジンは目を伏せる。
『申し訳ありませんがご期待には添えません』
場がシーンと静まる。
「なんでだよ!」
ルフィがすかさず声を上げた。
『僕は仲間を作らないと心に決めているからです』
「なぜ作らないのか理由は教えてもらえないのかしら」
『理由についての発言は控えます』
「嫌だ! おれはお前を仲間にするんだ!」
『それは叶いませんよ、モンキー・D・ルフィさん。これは僕の誓いです』
「仲間を作らないのが誓いなのか? おかしいだろ」
『いけませんか?』
「どうしてもダメなのか?」
『チョッパーくん。残念ですがこの件に関しては、譲れません』
「あんた意外に頑固なのね」
「嫌だ。おれはお前を仲間にするからな!!」
『……』
サンジは新しいタバコに火を着ける。
「ふたりとも頑固だとこうなるわな」
「なら賭けをしたらどうかしら?」
「「「賭け?」」」
ロビンの発言に?を浮かべてみんなが注目する。
『どういうことですか、ロビン?』
「ルフィもジンも納得出来る条件で賭けをしないかと言う提案よ」
「ロビン何言ってるの?」
「まぁ、聞いてナミ。ルフィはジンを仲間に。ジンは仲間になりたくないと言ってる。これを前提に賭けをしましょう」
『……』
「内容はこうよ。ジンを魚人島まで船に乗せる。魚人島に着くまでに私達がジンを勧誘してジンから入りたいと言えばこの賭けは私達の勝ち。
でもジンが入りたいと言わなければジンの勝ち。魚人島かまた次の島まで乗せてあげるわ」
『なるほど。僕は最低でも魚人島までは歩を進める事が出来るということですか』
「ええ。悪い話ではないと思うわ。あなたが“入りたい”と言わない限りこの賭けはあなたの勝ちよ」
『……』
確かに悪くはない話だとジンは思った。魚人島に行く船の調達を考えなくて済むのはありがたい。
「どうかしら?」
ロビンは机に肘をおき顔を手で支え、ジンを見る。
『…そうですね。そう言う契約なら、魚人島までご一緒させて頂いても構いません』
「どういうことだぁ? わからねぇ!」
プンプンとするルフィにロビンが聞いてっと話を続ける。
「ルフィ。今のままなら彼は船から降りてしまうのよ。仲間になる確率は0。でも、魚人島に着くまでに気持ちが変わるかもしれない。今、ここで決めないで先に伸ばせば0じゃなくなる可能性があるの」
「んーでも」
「じゃあ、客として乗るのか?」
ルフィを遮り、ゾロが聞く。
『いえ、船員としてで構いません。客だと扱いずらいでしょうし。もちろん乗せて頂けるならタダとはいいません。カバンに…あっ』
カバンを置いてきたことを思い出す。
「あんたのカバンなら男部屋に置いてるわよ」
ナミは先程の驚きですっかりふて腐れたせいかやや投げやりに言う。
『本当ですか!?』
「本当。町長さんのところから預かっといたのよ」
『それは助かりました。ならば話は早いです。僕がダスターさんに見せた5000万ベリー、覚えていますか?』
「覚えてるけど…」
『それをお渡しします。お世話になる費用として足しにはなると思いますが…』
「…え?あの5000万ベリーくれるの!?」
ダンッと立ち上がり、ナミが一気に元気になる。目をベリーにしながらジンに確認した。
『ええ。何かとご迷惑おかけしましたから』
「あんたなんていい奴なの…」
キラキラとした笑顔で言うナミ。ジンは微笑する。
「みんなは構わない?」
ロビンが提案について見渡す。
「ああ、要はおれたちといたらどれだけ楽しいか見せたらいいんだろ。ウソップ工場に連れて行ってやるよ」
「おっおれも、頑張る!」
「まぁ、俺様の作ったこのサニー号で過ごせばすぐ気持ちは変わるだろうよ」
「ナミさんやロビンちゃんが言うならおれは構わねぇよ」
「おれも構わない。ジンを仲間にしてえからな。ルフィもそれでいいだろ?」
「よくわかんねぇけど、仲間になるためなら構わねェ!!」
「よし、ジン賭けだ!おれはおまえを仲間にする!」
『わかりました、モンキー・D・ルフィさん。その賭けお受け致します』
ジンとルフィは互いに笑い合う。それを見てみんなも自然と笑顔になった。
「よーし、じゃあジンを仲間にして魚人島に行くぞーー!!!」
「「「おおー!!」」」
こうしてジンは麦わらと共に海に出る。
「渡り鳥? なんかあんまり強くなさそうだな。おい、ナミ。賞金額はいくらなんだ?」
ウソップが言う。ナミは手配書を食い入るように見る。
「おい、どうした?」
ナミが動かないのを見てゾロが聞く。ナミは恐る恐るロビンに顔を向ける。
「ロビンはこれ…知ってたの…?」
「ええ」
ロビンはニコッ笑いながら答えた。
「おぃナミ。もったいぶるなよぉー」
「あっ」
ルフィが腕を伸ばしサッとナミから紙を取る。それをウソップとフランキーが紙覗く。
「えーっと。いち、じゅう、ひゃく、せん、まん……5億ベリーか」
「なんだ5億ベリーか…ん、5億?」
………………?
「「「5億ベリーだって――――!!!」」」
サニー号が大きく揺れた。
『はは。おもしろい反応をして頂けて、光栄です』
ロビンとナミ以外目が飛び出る程驚き止まっていた。
思わずタバコを落としたサンジが口を挟む。
「いや、驚くなってのがクソ無理な話だ。どうやったらそんな額になるんだよ」
『理由は額の上にあると思いますよ』
「上?」
ウソップが見る。そこに書かれていたのは “ALIVE”の文字。
「ん? 普通は“DEAD or ALIVE”じゃねェか?」
「“生け捕りのみ”ってことか」
ウソップの言葉にゾロが続く。
『そうらしいです』
お茶を啜りながらジンは言った。
「生け捕りにして処刑したいってことか、おまえ何したんだ?」
『さぁ、心当たりが多すぎるので…』
フランキーの言葉にジンが苦笑いをした。
「こっ、こいつ相当ヤバイんじゃねェか…」
ガタガタと震えるウソップ。
「カッコウ…じゃなかった、ジンはいい奴だよ!」
今まで黙っていたチョッパーが言う。
「ああ。おれもそう思う。だから仲間になろうぜ!」
『………モンキー・D・ルフィさん。貴方は自分より額が高い人を仲間にしてもいいのですか?』
「ああ、そんなの関係ねぇ。仲間にしたい奴を仲間にするんだ!」
「ちょっと待って、ルフィ。こいつの額は私たち“全員”を合わせた額と変わらないのよ!」
「強ェってことだろ。いいじゃねぇーか」
ニシシっと笑顔のルフィ。こうなったら止められない。
しかしさすがにみんな動揺を隠せなかった。
そんな場を見据えてジンが静かに息を整えた。
『あの、仲間になると言うお話ですが…』
「おお、なってくれるのか!」
ルフィから期待の目を向けられたジンは目を伏せる。
『申し訳ありませんがご期待には添えません』
場がシーンと静まる。
「なんでだよ!」
ルフィがすかさず声を上げた。
『僕は仲間を作らないと心に決めているからです』
「なぜ作らないのか理由は教えてもらえないのかしら」
『理由についての発言は控えます』
「嫌だ! おれはお前を仲間にするんだ!」
『それは叶いませんよ、モンキー・D・ルフィさん。これは僕の誓いです』
「仲間を作らないのが誓いなのか? おかしいだろ」
『いけませんか?』
「どうしてもダメなのか?」
『チョッパーくん。残念ですがこの件に関しては、譲れません』
「あんた意外に頑固なのね」
「嫌だ。おれはお前を仲間にするからな!!」
『……』
サンジは新しいタバコに火を着ける。
「ふたりとも頑固だとこうなるわな」
「なら賭けをしたらどうかしら?」
「「「賭け?」」」
ロビンの発言に?を浮かべてみんなが注目する。
『どういうことですか、ロビン?』
「ルフィもジンも納得出来る条件で賭けをしないかと言う提案よ」
「ロビン何言ってるの?」
「まぁ、聞いてナミ。ルフィはジンを仲間に。ジンは仲間になりたくないと言ってる。これを前提に賭けをしましょう」
『……』
「内容はこうよ。ジンを魚人島まで船に乗せる。魚人島に着くまでに私達がジンを勧誘してジンから入りたいと言えばこの賭けは私達の勝ち。
でもジンが入りたいと言わなければジンの勝ち。魚人島かまた次の島まで乗せてあげるわ」
『なるほど。僕は最低でも魚人島までは歩を進める事が出来るということですか』
「ええ。悪い話ではないと思うわ。あなたが“入りたい”と言わない限りこの賭けはあなたの勝ちよ」
『……』
確かに悪くはない話だとジンは思った。魚人島に行く船の調達を考えなくて済むのはありがたい。
「どうかしら?」
ロビンは机に肘をおき顔を手で支え、ジンを見る。
『…そうですね。そう言う契約なら、魚人島までご一緒させて頂いても構いません』
「どういうことだぁ? わからねぇ!」
プンプンとするルフィにロビンが聞いてっと話を続ける。
「ルフィ。今のままなら彼は船から降りてしまうのよ。仲間になる確率は0。でも、魚人島に着くまでに気持ちが変わるかもしれない。今、ここで決めないで先に伸ばせば0じゃなくなる可能性があるの」
「んーでも」
「じゃあ、客として乗るのか?」
ルフィを遮り、ゾロが聞く。
『いえ、船員としてで構いません。客だと扱いずらいでしょうし。もちろん乗せて頂けるならタダとはいいません。カバンに…あっ』
カバンを置いてきたことを思い出す。
「あんたのカバンなら男部屋に置いてるわよ」
ナミは先程の驚きですっかりふて腐れたせいかやや投げやりに言う。
『本当ですか!?』
「本当。町長さんのところから預かっといたのよ」
『それは助かりました。ならば話は早いです。僕がダスターさんに見せた5000万ベリー、覚えていますか?』
「覚えてるけど…」
『それをお渡しします。お世話になる費用として足しにはなると思いますが…』
「…え?あの5000万ベリーくれるの!?」
ダンッと立ち上がり、ナミが一気に元気になる。目をベリーにしながらジンに確認した。
『ええ。何かとご迷惑おかけしましたから』
「あんたなんていい奴なの…」
キラキラとした笑顔で言うナミ。ジンは微笑する。
「みんなは構わない?」
ロビンが提案について見渡す。
「ああ、要はおれたちといたらどれだけ楽しいか見せたらいいんだろ。ウソップ工場に連れて行ってやるよ」
「おっおれも、頑張る!」
「まぁ、俺様の作ったこのサニー号で過ごせばすぐ気持ちは変わるだろうよ」
「ナミさんやロビンちゃんが言うならおれは構わねぇよ」
「おれも構わない。ジンを仲間にしてえからな。ルフィもそれでいいだろ?」
「よくわかんねぇけど、仲間になるためなら構わねェ!!」
「よし、ジン賭けだ!おれはおまえを仲間にする!」
『わかりました、モンキー・D・ルフィさん。その賭けお受け致します』
ジンとルフィは互いに笑い合う。それを見てみんなも自然と笑顔になった。
「よーし、じゃあジンを仲間にして魚人島に行くぞーー!!!」
「「「おおー!!」」」
こうしてジンは麦わらと共に海に出る。