紙人間とダイヤモンド人間
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ジンは門の前で止まる。ゾロも足を止めた。
『ここです』
「いかつい門だな」
『権力の誇示といったところでしょうか』
シルクハットをあげ、門を眺める。そして手を左手を前に出した。
『“栞 ”…!!』
ヒュン……グシャーン!!
風を切る紙が無数に刺さる。門が紙切れのように崩れる。
『では、参りましょうか』
ジンは壊れた門を歩き始める。しかしゾロが動かないので、ジンは足を止めた。
「お前、悪魔の実の能力者か?」
ジンはゾロと目を合わせ笑う。
『マジックだとは思わないんですか?』
「うちには能力者がいるからな。違いはわかるつもりだ」
『なるほど』
ジンはモンキー・D・ルフィにニコ・ロビン、トニートニー・チョッパーを思い出す。
「“紙”なのか?」
『ええ、お察しの通り。僕は“カミカミの実”を食べた紙人間です』
「もう、隠さねぇんだな」
ゾロが口角を上げて笑う。
『はは、そうですね。僕は気まぐれなので…』
ジンは言葉を濁す。
「おい、今門からすげぇ音がしなかったか」
「ダスターさんたちが帰って来たんじゃねぇのか」
声が聞こえ、カッティノの下っ端がなんだなんだと出てきて、門を見た。が、門はすっかり無くなっており、ゾロとジンが立っているのが見え慌て出す。
「あぁ!! 侵入者だぁーーー!!!」
「「なにぃ!!!」」
その声に大勢の下っ端が現れた。ジンがのんきな声をあげる。
『賑やかですね』
「ぞろぞろとお出ましだな」
『そうだ。せっかくなのでロロノア・ゾロさんの勇姿を拝見させて頂きます』
「ばかいえ、てめえの力も見せろよ」
お互いに笑い合う。
「武器を持てー―!」
「かかれ野郎共!!」
ワーッという声でスタートが切られた。
『なかなかの大所帯ですね。僕は右側を担当します』
「おう」
ゾロは2本の刀を抜き構える。ジンは金時計で時間を見てカチャっと閉じた。
『3分位をメドと致しましょうか』
ジンはシルクハットを手で軽く押さえる。
『開演です!―――“無数の聖書 ”!!』
「!」
「「「左の奴が消えた!」」」
ジンが一瞬で姿を消す。カッティノの下っ端たちが驚きの声をあげる。そして微笑を携えて、カッティノの下っ端たちの後ろにジンは現れた。
『さて、派手に参りましょう皆さん』
「うわっ急に出てきやがった!」
「くそ! やれ!!」
ジンに切りかかる下っ端。しかしジンはヒラリとかわす。そのかわす力を使い、下っ端の顔に思いっきり蹴りを入れた。
しかし次から次へと下っ端は来る。
『体術だけでは、なかなか時間がかかりそうです』
「ぐふぁ」
「ぎゃあ」
『では、もうひとつお見せしましょう』
そういうとジンは手を前に出す。
『“原点の紙 ”。フォーム:“気まぐれな鎖 ”』
ジンの体から紙が発生し、細身の双剣が現れる。その双剣には互いに鎖で繋がれていた。
「うわっ、化け物だぁ!」
「バカ野郎! お頭と同じ悪魔の実の能力者だ!」
『同じ…』
ジンはその言葉にクスクスと楽しそうに笑う。
『……残念ですが、強さが違います』
ジンは気まぐれな鎖 の片方離した。すると気まぐれな鎖 は生きているかのように敵を薙ぎ払いはじめる。
「七十二煩悩鳳 」
「「「ぐはぁ――!!」」」
左側を担当しているゾロは斬撃を飛ばし下っ端を吹き飛ばす。
「あいつ派手だなぁ…」
自分のことはさておき、ゾロは下っ端たちを軽くいなしながらジンを見る。手応えのない相手に時間をかけるのがめんどくさい。
「さっさと片付けるか」
1分後
「雑魚はこんなもんか」
『お疲れ様です、ロロノア・ゾロさん』
ゾロは刀を納める。ジンも気まぐれな鎖 の片方を自分の手に納めた。
「変な力だな。紙なのに動いたり斬れるのか?」
『紙の性質を甘くみないことですね。紙は時に大地をも切ることが出来るのですよ』
クスクスと笑いながら話すジン。ゾロは信じがたそうにふーんと相づちをうつ。
『…信じて頂いていないようで』
ジンは苦笑した。
「おおい、貴様らこれはどういうことぜよ!」
上の建物からドアを蹴破り、大男が現れた。ゾロとジンだけが立っているのを見て、階段を壊す勢いで怒鳴り散らす。
「てめえらか、うちの子分たちをボロボロにしてくれた野郎どもは!!」
『彼がカッティノさんみたいですね』
「でけぇな」
「てめえら、なにのんきにしゃべってるぜよ。俺様は賞金4500万ベリーのカチカチのカッテイノぜよ!! わかってケンカ売ってんのか!!」
『もちろんです』
「なぁ、刀持ってるんだろ?」
ニコニコと笑顔でいうジンと、いけしゃあしゃあと刀を貰おうとするゾロ。そんなふたりに沸点の低いカッティノが怒鳴る。
「覚悟しろ!! 斬りつぶしてくれるぜよ!!」
ダンッと階段から飛ぶとふたり目掛けて手を輝くダイヤモンドの大剣に変え振り上げる。
「“カチカチの実”ダイヤモンドクラッシャー!!!」
ドォーン!!!
カッティノが振り下ろした剣は大地に当たる。そこには大きな切り口と衝撃によってクレーターのような大穴があく。
「すげェな」
『かなり力押しの能力ですね』
「でも後ろがガラ空きだ」
ゾロが刀を構える。
「二刀流、居合・羅生門!」
直線的にカッティノを斬る。しかし手応えを感じない。
「なんだ? やけにかてェな」
その言葉にカッティノはゲラゲラと笑う。
「おれはダイヤモンド人間。そんな柔な刀じゃ斬れねぇぜよ。だが、おれにはてめえらみてェなちんけな人間をズタズタに出来るぜよ」
ゲラゲラとカッティノ笑う。
『なるほど。ダイヤモンドと言えば自然界で一番固い鉱物ですね』
ジンが手を組みながら言う。
「その通り、ダイヤモンドは一番固いぜよ。ゲラゲラよくわかってるぜよ、かわいいネェチャン」
『……ロロノア・ゾロさん…』
「なんだ?」
『僕はそんなに女性に見えますか?』
「………まぁ、なぁ」
実際見抜けなかったゾロはポリポリと頬をかく。ジンは呆れた表情になる。
「おいおい仲良く喋りすぎぜよ!」
ブンっとダイヤモンドの剣が凪ぎ払われる。
ガキィィン
カッティノの剣とゾロの刀がぶつかる。
「おい、てめえ刀集めてねぇのかよ」
「ゲラゲラ。このダイヤモンドの剣以上にすばらしいものはないぜよ。集めるかバカ!」
「ちっ」
カッティノは力で薙ぎ払おうとする。ゾロは力を受け流し斬りつける。しかしカッティノは斬れない。
『相手の武器とロロノア・ゾロの武器は相性が悪すぎますね…』
ジンは観察しながら考える。
『(ダイヤモンドは確かに自然界で一番固く加工が大変と聞きますが…)』
「ちっ、呼吸が読めれば、鉄は斬れるのに…」
ゾロが悪態をつく。
「ゲラゲラ。あきらめて大人しく消されるぜよ」
『(ダイヤモンドの性質は…)』
ジンはあっと思いつく。
『リセット』
気まぐれな鎖 を消す。そしてゾロに向けて言った。
『ロロノア・ゾロさん、選手交替です!』
「はぁ?」
「ゲラゲラ、ネェチャンが相手してくれるのか、楽しみぜよ」
「おい、ジン!」
『大丈夫ですよ。いいことを思いつきました』
ニコニコと笑顔でいうジン。ゾロは?を浮かべる。
『さて、カッティノさん。貴方はダイヤモンドなんですよね?』
「おう、そうぜよ。惚れてもいいぜよ」
『惚れません』
カッティノの言葉を切る。
『ならば、話しは早いです』
ジンは手を前に出す。
『“原点の紙 ”、フォーム:“魔法使いの鎚 ”!!』
再び、ジンから紙が発生し柄の長い少し小さなハンマーが現れた。
「ハンマー?」
「ゲラゲラ。ネェチャン叩けばいいって問題じゃねぇぜよ」
『いえ、叩けばいいのです』
紙で出来たハンマーを器用にクルクル回す。
『まぁ、試してみましょう』
ダッと飛び、ハンマーをカッティノに振り落とす。カッティノはダイヤモンドの剣を構える。
「やってみるぜよ!」
ふたりの武器が交差する。
ガキィィン…
なにも起こらない。しかしカッティノの武器に変化が起こった。ジンはクスッと笑う。
ミシミシ…バキッ!
「!」
「なにぃ!!」
カッティノのダイヤモンドの剣がジンのハンマーが当たったところから壊れる。ゾロとカッティノは驚く。
『やはり…』
タンッと軽くジャンプしてゾロの側に立つ。
「うがぁぁ…痛ぇぇ、クソゥ……」
カッティノのが悲痛な叫びをあげる中、ゾロが聞く。
「どういうことだ?」
『ロロノア・ゾロさん。貴方はダイヤモンドの性質をご存知ですか?』
「いや」
『ダイヤモンドと言うのは先程も言いましたが自然界で一番固い鉱物です。しかしひとつ欠点といいますか、弱点があります』
ジンは左手でハンマーをクルクル回しながら、右手でシルクハットのつばを掴む。
「弱点?」
『はい。ダイヤモンドは打撃に弱いんですよ。斬撃には強いので、切る・削るという加工は難しいと言われていますが、叩くと粉々になります』
「ほぅ」
「グゾォ…ゆるさんぜよ! ゆるさんぜよ、女!!!」
新たにダイヤモンドの剣を精製したカッティノが狂気を持って襲ってきた。
「ちっ」
ゾロは刀に手を置く。ジンはそれを制した。
『ロロノア・ゾロさん。僕に任せてください』
「おい、でも…」
『すみません…。僕は少しイライラしています』
「!」
ジンはポーカーフェイスで一見わからない。しかし少しピリピリしているようにゾロは感じ、息を飲む。
「女ぁ!!」
ダイヤモンドの剣が振り下ろされる。が、ジンの力を込めたのンマーで一瞬にしてカッティノの剣は破壊される。
『先程から“ネェチャン”やら“女”やら、失礼にも程があります。僕は“男”です!』
そういうと悲鳴をあげる間も無く、ハンマーで叩く。それはもう無差別に。それはしばらく続いた。ハンマー攻撃によりカッティノは気絶し倒れる。
「おぃ…もうそろそろ許してやれよ」
『………』
スッとハンマーを下ろす。
『失礼しました。多少、短慮なもので…』
まぁ、わからないでもないっとゾロは思う。
そしてもう女みてぇと言うのを控えようと心に刻んだ。
『ここです』
「いかつい門だな」
『権力の誇示といったところでしょうか』
シルクハットをあげ、門を眺める。そして手を左手を前に出した。
『“
ヒュン……グシャーン!!
風を切る紙が無数に刺さる。門が紙切れのように崩れる。
『では、参りましょうか』
ジンは壊れた門を歩き始める。しかしゾロが動かないので、ジンは足を止めた。
「お前、悪魔の実の能力者か?」
ジンはゾロと目を合わせ笑う。
『マジックだとは思わないんですか?』
「うちには能力者がいるからな。違いはわかるつもりだ」
『なるほど』
ジンはモンキー・D・ルフィにニコ・ロビン、トニートニー・チョッパーを思い出す。
「“紙”なのか?」
『ええ、お察しの通り。僕は“カミカミの実”を食べた紙人間です』
「もう、隠さねぇんだな」
ゾロが口角を上げて笑う。
『はは、そうですね。僕は気まぐれなので…』
ジンは言葉を濁す。
「おい、今門からすげぇ音がしなかったか」
「ダスターさんたちが帰って来たんじゃねぇのか」
声が聞こえ、カッティノの下っ端がなんだなんだと出てきて、門を見た。が、門はすっかり無くなっており、ゾロとジンが立っているのが見え慌て出す。
「あぁ!! 侵入者だぁーーー!!!」
「「なにぃ!!!」」
その声に大勢の下っ端が現れた。ジンがのんきな声をあげる。
『賑やかですね』
「ぞろぞろとお出ましだな」
『そうだ。せっかくなのでロロノア・ゾロさんの勇姿を拝見させて頂きます』
「ばかいえ、てめえの力も見せろよ」
お互いに笑い合う。
「武器を持てー―!」
「かかれ野郎共!!」
ワーッという声でスタートが切られた。
『なかなかの大所帯ですね。僕は右側を担当します』
「おう」
ゾロは2本の刀を抜き構える。ジンは金時計で時間を見てカチャっと閉じた。
『3分位をメドと致しましょうか』
ジンはシルクハットを手で軽く押さえる。
『開演です!―――“
「!」
「「「左の奴が消えた!」」」
ジンが一瞬で姿を消す。カッティノの下っ端たちが驚きの声をあげる。そして微笑を携えて、カッティノの下っ端たちの後ろにジンは現れた。
『さて、派手に参りましょう皆さん』
「うわっ急に出てきやがった!」
「くそ! やれ!!」
ジンに切りかかる下っ端。しかしジンはヒラリとかわす。そのかわす力を使い、下っ端の顔に思いっきり蹴りを入れた。
しかし次から次へと下っ端は来る。
『体術だけでは、なかなか時間がかかりそうです』
「ぐふぁ」
「ぎゃあ」
『では、もうひとつお見せしましょう』
そういうとジンは手を前に出す。
『“
ジンの体から紙が発生し、細身の双剣が現れる。その双剣には互いに鎖で繋がれていた。
「うわっ、化け物だぁ!」
「バカ野郎! お頭と同じ悪魔の実の能力者だ!」
『同じ…』
ジンはその言葉にクスクスと楽しそうに笑う。
『……残念ですが、強さが違います』
ジンは
「七十二
「「「ぐはぁ――!!」」」
左側を担当しているゾロは斬撃を飛ばし下っ端を吹き飛ばす。
「あいつ派手だなぁ…」
自分のことはさておき、ゾロは下っ端たちを軽くいなしながらジンを見る。手応えのない相手に時間をかけるのがめんどくさい。
「さっさと片付けるか」
1分後
「雑魚はこんなもんか」
『お疲れ様です、ロロノア・ゾロさん』
ゾロは刀を納める。ジンも
「変な力だな。紙なのに動いたり斬れるのか?」
『紙の性質を甘くみないことですね。紙は時に大地をも切ることが出来るのですよ』
クスクスと笑いながら話すジン。ゾロは信じがたそうにふーんと相づちをうつ。
『…信じて頂いていないようで』
ジンは苦笑した。
「おおい、貴様らこれはどういうことぜよ!」
上の建物からドアを蹴破り、大男が現れた。ゾロとジンだけが立っているのを見て、階段を壊す勢いで怒鳴り散らす。
「てめえらか、うちの子分たちをボロボロにしてくれた野郎どもは!!」
『彼がカッティノさんみたいですね』
「でけぇな」
「てめえら、なにのんきにしゃべってるぜよ。俺様は賞金4500万ベリーのカチカチのカッテイノぜよ!! わかってケンカ売ってんのか!!」
『もちろんです』
「なぁ、刀持ってるんだろ?」
ニコニコと笑顔でいうジンと、いけしゃあしゃあと刀を貰おうとするゾロ。そんなふたりに沸点の低いカッティノが怒鳴る。
「覚悟しろ!! 斬りつぶしてくれるぜよ!!」
ダンッと階段から飛ぶとふたり目掛けて手を輝くダイヤモンドの大剣に変え振り上げる。
「“カチカチの実”ダイヤモンドクラッシャー!!!」
ドォーン!!!
カッティノが振り下ろした剣は大地に当たる。そこには大きな切り口と衝撃によってクレーターのような大穴があく。
「すげェな」
『かなり力押しの能力ですね』
「でも後ろがガラ空きだ」
ゾロが刀を構える。
「二刀流、居合・羅生門!」
直線的にカッティノを斬る。しかし手応えを感じない。
「なんだ? やけにかてェな」
その言葉にカッティノはゲラゲラと笑う。
「おれはダイヤモンド人間。そんな柔な刀じゃ斬れねぇぜよ。だが、おれにはてめえらみてェなちんけな人間をズタズタに出来るぜよ」
ゲラゲラとカッティノ笑う。
『なるほど。ダイヤモンドと言えば自然界で一番固い鉱物ですね』
ジンが手を組みながら言う。
「その通り、ダイヤモンドは一番固いぜよ。ゲラゲラよくわかってるぜよ、かわいいネェチャン」
『……ロロノア・ゾロさん…』
「なんだ?」
『僕はそんなに女性に見えますか?』
「………まぁ、なぁ」
実際見抜けなかったゾロはポリポリと頬をかく。ジンは呆れた表情になる。
「おいおい仲良く喋りすぎぜよ!」
ブンっとダイヤモンドの剣が凪ぎ払われる。
ガキィィン
カッティノの剣とゾロの刀がぶつかる。
「おい、てめえ刀集めてねぇのかよ」
「ゲラゲラ。このダイヤモンドの剣以上にすばらしいものはないぜよ。集めるかバカ!」
「ちっ」
カッティノは力で薙ぎ払おうとする。ゾロは力を受け流し斬りつける。しかしカッティノは斬れない。
『相手の武器とロロノア・ゾロの武器は相性が悪すぎますね…』
ジンは観察しながら考える。
『(ダイヤモンドは確かに自然界で一番固く加工が大変と聞きますが…)』
「ちっ、呼吸が読めれば、鉄は斬れるのに…」
ゾロが悪態をつく。
「ゲラゲラ。あきらめて大人しく消されるぜよ」
『(ダイヤモンドの性質は…)』
ジンはあっと思いつく。
『リセット』
『ロロノア・ゾロさん、選手交替です!』
「はぁ?」
「ゲラゲラ、ネェチャンが相手してくれるのか、楽しみぜよ」
「おい、ジン!」
『大丈夫ですよ。いいことを思いつきました』
ニコニコと笑顔でいうジン。ゾロは?を浮かべる。
『さて、カッティノさん。貴方はダイヤモンドなんですよね?』
「おう、そうぜよ。惚れてもいいぜよ」
『惚れません』
カッティノの言葉を切る。
『ならば、話しは早いです』
ジンは手を前に出す。
『“
再び、ジンから紙が発生し柄の長い少し小さなハンマーが現れた。
「ハンマー?」
「ゲラゲラ。ネェチャン叩けばいいって問題じゃねぇぜよ」
『いえ、叩けばいいのです』
紙で出来たハンマーを器用にクルクル回す。
『まぁ、試してみましょう』
ダッと飛び、ハンマーをカッティノに振り落とす。カッティノはダイヤモンドの剣を構える。
「やってみるぜよ!」
ふたりの武器が交差する。
ガキィィン…
なにも起こらない。しかしカッティノの武器に変化が起こった。ジンはクスッと笑う。
ミシミシ…バキッ!
「!」
「なにぃ!!」
カッティノのダイヤモンドの剣がジンのハンマーが当たったところから壊れる。ゾロとカッティノは驚く。
『やはり…』
タンッと軽くジャンプしてゾロの側に立つ。
「うがぁぁ…痛ぇぇ、クソゥ……」
カッティノのが悲痛な叫びをあげる中、ゾロが聞く。
「どういうことだ?」
『ロロノア・ゾロさん。貴方はダイヤモンドの性質をご存知ですか?』
「いや」
『ダイヤモンドと言うのは先程も言いましたが自然界で一番固い鉱物です。しかしひとつ欠点といいますか、弱点があります』
ジンは左手でハンマーをクルクル回しながら、右手でシルクハットのつばを掴む。
「弱点?」
『はい。ダイヤモンドは打撃に弱いんですよ。斬撃には強いので、切る・削るという加工は難しいと言われていますが、叩くと粉々になります』
「ほぅ」
「グゾォ…ゆるさんぜよ! ゆるさんぜよ、女!!!」
新たにダイヤモンドの剣を精製したカッティノが狂気を持って襲ってきた。
「ちっ」
ゾロは刀に手を置く。ジンはそれを制した。
『ロロノア・ゾロさん。僕に任せてください』
「おい、でも…」
『すみません…。僕は少しイライラしています』
「!」
ジンはポーカーフェイスで一見わからない。しかし少しピリピリしているようにゾロは感じ、息を飲む。
「女ぁ!!」
ダイヤモンドの剣が振り下ろされる。が、ジンの力を込めたのンマーで一瞬にしてカッティノの剣は破壊される。
『先程から“ネェチャン”やら“女”やら、失礼にも程があります。僕は“男”です!』
そういうと悲鳴をあげる間も無く、ハンマーで叩く。それはもう無差別に。それはしばらく続いた。ハンマー攻撃によりカッティノは気絶し倒れる。
「おぃ…もうそろそろ許してやれよ」
『………』
スッとハンマーを下ろす。
『失礼しました。多少、短慮なもので…』
まぁ、わからないでもないっとゾロは思う。
そしてもう女みてぇと言うのを控えようと心に刻んだ。