渡り鳥を探せ
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―――――鳥かご島
みんなで降り立った“鳥かご島”。そこは人気のない島のハズだった。しかし、
「何、これ…」
皆の目には違う景色が映し出されていた。
――――活気のある街。そこには船から見えることもなかった人々の姿。
「どういうことかしら……」
「おい、マリモ。人の気配はねェっていったよな!!」
「うるせェ!! 本当になかったんだよ!!」
「お、おい。これって……」
ウソップが後ろを指さす。皆が振りかえると、そこにサニー号はなかった。
「えっ!? どういうこと!!?」
「サニーがいなくなったぞ!!」
「こりぁ、どういうことだ??」
「ここは一体……」
「おーい。お前ら」
「おっ、フランキー!!」
「まったく!! みんなしてどこに行ってたんだァ?」
「それはこっちのセリフよ!! あんたが勝手に入るから!!」
「アアン?? でもよォ。誰もいなくなったんだ。そしたらこっちに人気があったから来てみたんだが……」
「? 何かあるの?」
「こいつらおれ達が見えてねェみたいでな」
「え?」
「おばちゃん、メシー!! ここにあるやつ食っていいかー??」
ルフィは例のごとくめしやを見つけて、注文をしていた。しかし反応は一切ない。
「むー!! ちょっと食ってやろ」
ルフィは食べ物に手を伸ばす。すると、それはスカッと空を切った。
「あ、あれ??」
ルフィはブンブンと食べ物へ手を伸ばす。
しかし伸ばしても伸ばしても、食べ物に触れることができない。
「触れない?」
「建物には触れるみたいだけど……」
「一体どうなってんだ……」
『すみません。こちらの果物いただけますか?』
「「「!!!」」」
聞き慣れた声が聞こえた。みんなの視線は一斉に声の方へ視線を向ける。
ルフィのいる店の向かいに皆に背を向けている“少年”が、店のおばさんに話しかけているところだった。
「え!」
「あ、あれ…!!」
少年はマジシャンのような格好をし、シルクハットから少し短いピンクシルバーの髪が見える。
まさしくジンだった。
「はいよ」
『ありがとうございます』
銀貨を渡し、果物を受け取るジンは、店に背を向ける。
そしてルフィ達がいる道に目を向けた。
「おっ! ジンじゃねェかー!!」
ルフィが大声で呼んだ。だがジンは、辺りをキョロキョロ見ているだけ。
そしてルフィ達を無視するように違う道へ歩いて行った。
「おい! ジン!! なんで無視すんだよ!」
ルフィが驚き、声を上げる。ナミが慌ててルフィを止めた。
「ちょっと待って、ルフィ。なんだかおかしいわ」
「何がおかしいんだ?」
「お前見てなかったのか? 今のジン、眼帯をしてなかった。それに瞳の色が両方とも“青色”だったんだぞ!」
「それに、2年ぶりに会うにしては若すぎるわね」
そう、去っていく前に見たジンは出会った時よりも幾分若くみえたのだ。
「でも、なんで無視したんだ?」
「ヨホホ……フランキーさんのときみたいに周りが見えないじゃ…」
「いえ、違うわ。たぶん、この街の人も物も、そしてジンも……“幻”よ」
「幻…?? こんなはっきり見えるのにか??」
「ええ。考えられるのは、海軍の兵器か…能力者ね」
「“悪魔の実”…!!?」
「その可能性はあると思うわ」
「つまり、おれ達は相手の術中にいるって訳か」
ゾロは辺りを見渡しながら、息をついた。
ルフィはなぜか嬉しそうな声を出す。
「え! これ幻か!! すげーなー!!」
「バカ!! 感心してる場合じゃないでしょ!! たくっ。
どうにかして抜ける方法を考えないと……」
「いや、それは待とう、ナミさん」
「え? なんでよ、サンジくん??」
「私もサンジに賛成よ」
「なんでだ? ロビン?」
「この幻に“ジン”がいるってことは、これを見せている何かとジンが関係しているってことにならないかしら?」
「!! 確かにそうだけど…」
「じゃあ、このままいるのか??」
「ええ。“幻”がジンを見せる意味は、きっとあるはず。
今はこのまま“幻”に付き合うべきよ」
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みんなで降り立った“鳥かご島”。そこは人気のない島のハズだった。しかし、
「何、これ…」
皆の目には違う景色が映し出されていた。
――――活気のある街。そこには船から見えることもなかった人々の姿。
「どういうことかしら……」
「おい、マリモ。人の気配はねェっていったよな!!」
「うるせェ!! 本当になかったんだよ!!」
「お、おい。これって……」
ウソップが後ろを指さす。皆が振りかえると、そこにサニー号はなかった。
「えっ!? どういうこと!!?」
「サニーがいなくなったぞ!!」
「こりぁ、どういうことだ??」
「ここは一体……」
「おーい。お前ら」
「おっ、フランキー!!」
「まったく!! みんなしてどこに行ってたんだァ?」
「それはこっちのセリフよ!! あんたが勝手に入るから!!」
「アアン?? でもよォ。誰もいなくなったんだ。そしたらこっちに人気があったから来てみたんだが……」
「? 何かあるの?」
「こいつらおれ達が見えてねェみたいでな」
「え?」
「おばちゃん、メシー!! ここにあるやつ食っていいかー??」
ルフィは例のごとくめしやを見つけて、注文をしていた。しかし反応は一切ない。
「むー!! ちょっと食ってやろ」
ルフィは食べ物に手を伸ばす。すると、それはスカッと空を切った。
「あ、あれ??」
ルフィはブンブンと食べ物へ手を伸ばす。
しかし伸ばしても伸ばしても、食べ物に触れることができない。
「触れない?」
「建物には触れるみたいだけど……」
「一体どうなってんだ……」
『すみません。こちらの果物いただけますか?』
「「「!!!」」」
聞き慣れた声が聞こえた。みんなの視線は一斉に声の方へ視線を向ける。
ルフィのいる店の向かいに皆に背を向けている“少年”が、店のおばさんに話しかけているところだった。
「え!」
「あ、あれ…!!」
少年はマジシャンのような格好をし、シルクハットから少し短いピンクシルバーの髪が見える。
まさしくジンだった。
「はいよ」
『ありがとうございます』
銀貨を渡し、果物を受け取るジンは、店に背を向ける。
そしてルフィ達がいる道に目を向けた。
「おっ! ジンじゃねェかー!!」
ルフィが大声で呼んだ。だがジンは、辺りをキョロキョロ見ているだけ。
そしてルフィ達を無視するように違う道へ歩いて行った。
「おい! ジン!! なんで無視すんだよ!」
ルフィが驚き、声を上げる。ナミが慌ててルフィを止めた。
「ちょっと待って、ルフィ。なんだかおかしいわ」
「何がおかしいんだ?」
「お前見てなかったのか? 今のジン、眼帯をしてなかった。それに瞳の色が両方とも“青色”だったんだぞ!」
「それに、2年ぶりに会うにしては若すぎるわね」
そう、去っていく前に見たジンは出会った時よりも幾分若くみえたのだ。
「でも、なんで無視したんだ?」
「ヨホホ……フランキーさんのときみたいに周りが見えないじゃ…」
「いえ、違うわ。たぶん、この街の人も物も、そしてジンも……“幻”よ」
「幻…?? こんなはっきり見えるのにか??」
「ええ。考えられるのは、海軍の兵器か…能力者ね」
「“悪魔の実”…!!?」
「その可能性はあると思うわ」
「つまり、おれ達は相手の術中にいるって訳か」
ゾロは辺りを見渡しながら、息をついた。
ルフィはなぜか嬉しそうな声を出す。
「え! これ幻か!! すげーなー!!」
「バカ!! 感心してる場合じゃないでしょ!! たくっ。
どうにかして抜ける方法を考えないと……」
「いや、それは待とう、ナミさん」
「え? なんでよ、サンジくん??」
「私もサンジに賛成よ」
「なんでだ? ロビン?」
「この幻に“ジン”がいるってことは、これを見せている何かとジンが関係しているってことにならないかしら?」
「!! 確かにそうだけど…」
「じゃあ、このままいるのか??」
「ええ。“幻”がジンを見せる意味は、きっとあるはず。
今はこのまま“幻”に付き合うべきよ」
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