渡り鳥の仰ぐ空
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「「「!!?」」」
ビリリリリリ…!!
ジンの声が聞こえた瞬間、海兵達…そして五老星までもが動きを止めた。
皆表情が凍りつく。五老星達も目を見開いた。
「なぜだ!!?“渡り鳥”には海楼石が……!!」
『“僕はここですよ”』
「え…!!?」
入口から左側にいた海兵の視線の先に、右側の壁にシルクハットをかぶった優男の姿があった。
男はニコッときれいな笑みを浮かべる。
「な、なんで!!!?」
「何が起こっている!!?」
「あっちに…私の目の先に“渡り鳥”が……!!」
「何を言って……」
「うわあああぁあ!!」
「次はなんだ!!?」
「少将!!ま、前!!」
部下の不甲斐ない声にいらだちを隠せない少将は、動かぬ顔の代わりに右側に寄越していた視線を前に戻す。そして目を見張った。
「なっ何……!!?」
目の前、先ほど銃を突きつけたはずのジンが彫刻のように白い紙の塊になっていた。そしてその塊が目の前で大きく崩れる。
『“海兵の皆さん、動きの一部を解除します。元の配置にお戻りください”』
「「「!!」」」
海兵達の頭に電気が駆け巡る。同時に身体が動き、ザッと息を合わせた行進で元の位置に戻った。
「最初からこれを狙っていたのか…?」
コツコツと足音を立てて、紙の塊の下にジンが歩いてくる。そのシルバーピンクの髪の合間にのぞく右目の赤が左目の青と同じように笑みを浮かべる。
『“出す必要がなければいいとは思っていました。貴方達が誠実に対応してくだされば…”』
「傀儡を使って我々を騙していたのか」
「紙の力だけでは叶うまい」
『“ええ。もちろん“この声の能力”の力が大きいです”』
「戦争後すぐに閉じたと思っていたが、」
「ずっと開いていたのか。リミッターも外したと見える」
『“はい。頂上戦争の際に。戦場の全ての者を止めるにはリミッターを外すしかありません”』
「散々“能力行使”を否定した男が、どうして考えを変えた?」
五老星の言葉にジンは肩をすくめる。
『“それは僕が弱いからです。この能力に頼らなければ、守りたいものも守ることができないとあの戦争で痛感しました”』
「「「……」」」
黙る五老星。ジンは静かに両手を前に出すと、パンッと両手を合わせる。
『“さて、口上はここまでと致しましょう。誠実にクオンお嬢様達の真実を話して頂きます”』
.
ビリリリリリ…!!
ジンの声が聞こえた瞬間、海兵達…そして五老星までもが動きを止めた。
皆表情が凍りつく。五老星達も目を見開いた。
「なぜだ!!?“渡り鳥”には海楼石が……!!」
『“僕はここですよ”』
「え…!!?」
入口から左側にいた海兵の視線の先に、右側の壁にシルクハットをかぶった優男の姿があった。
男はニコッときれいな笑みを浮かべる。
「な、なんで!!!?」
「何が起こっている!!?」
「あっちに…私の目の先に“渡り鳥”が……!!」
「何を言って……」
「うわあああぁあ!!」
「次はなんだ!!?」
「少将!!ま、前!!」
部下の不甲斐ない声にいらだちを隠せない少将は、動かぬ顔の代わりに右側に寄越していた視線を前に戻す。そして目を見張った。
「なっ何……!!?」
目の前、先ほど銃を突きつけたはずのジンが彫刻のように白い紙の塊になっていた。そしてその塊が目の前で大きく崩れる。
『“海兵の皆さん、動きの一部を解除します。元の配置にお戻りください”』
「「「!!」」」
海兵達の頭に電気が駆け巡る。同時に身体が動き、ザッと息を合わせた行進で元の位置に戻った。
「最初からこれを狙っていたのか…?」
コツコツと足音を立てて、紙の塊の下にジンが歩いてくる。そのシルバーピンクの髪の合間にのぞく右目の赤が左目の青と同じように笑みを浮かべる。
『“出す必要がなければいいとは思っていました。貴方達が誠実に対応してくだされば…”』
「傀儡を使って我々を騙していたのか」
「紙の力だけでは叶うまい」
『“ええ。もちろん“この声の能力”の力が大きいです”』
「戦争後すぐに閉じたと思っていたが、」
「ずっと開いていたのか。リミッターも外したと見える」
『“はい。頂上戦争の際に。戦場の全ての者を止めるにはリミッターを外すしかありません”』
「散々“能力行使”を否定した男が、どうして考えを変えた?」
五老星の言葉にジンは肩をすくめる。
『“それは僕が弱いからです。この能力に頼らなければ、守りたいものも守ることができないとあの戦争で痛感しました”』
「「「……」」」
黙る五老星。ジンは静かに両手を前に出すと、パンッと両手を合わせる。
『“さて、口上はここまでと致しましょう。誠実にクオンお嬢様達の真実を話して頂きます”』
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