「七武海のバーソロミュー・くま！！！」

「何でくまが何人もいるんだよっ！！！」

「どうなってんだ！？」

湾外から戦桃丸と共に複数のバーソロミュー・くまこと、パシフィスタが現れた。
白ひげ海賊団や傘下の海賊、シャボンティ諸島で戦争を見守る人達は驚き目を見張る。
そんな混乱の中、パシフィスタは着実に湾内へ足を進めていた。







【世界を揺らす男】








「時々噂に聞くぞ！！Dr.ペガパンクが今、“人間兵器”を開発中で、色んな事件に度々実験体を送り込んでいると…！！」

「なぜみんなくまの姿なんだ！？」

各々の注意が後方のパシフィスタに向く。一方、パシフィスタを率いる戦桃丸は戦況を目の当たりにし、子電伝虫を取る。


「オジキィ！！ちょっと計画と違う様だぜ！？
わいらが出る頃にゃ海賊達は湾内に追い込めるようになってると聞いてたが……ずいぶんバラけてるぞ！！」

「「「！！」」」

「海軍はおれ達を湾内に追いつめて取り囲むつもりだったんだな」

「白ひげのオヤッさんが周りの軍艦から打ち崩せと言ったのはこういう事か。コレを読んでたんだ！！」

「お陰で包囲されずに済んだ！！！」

戦桃丸の言葉に傘下の海賊達は自分たちが危機を脱したことを知った。
センゴクが子電伝虫から戦桃丸に指示を出す。


「左右は崩れても縦に挟み撃つ事はできる！！予定通り傘下の海賊達から狙え！！
“包囲枠”から外れた者達を始末せよ！！！」

「オジキ、軍艦も壊れるがいいか？」

「最小限でねェ…」

戦桃丸は黄猿に確認を取る。そして力強く言った。


「始めるぞ！！！」







パシフィスタの動きが速くなる。


「何だか知らんがそう簡単にやられるかァ！！！」


ｶﾞｺｯ！！


傘下の海賊が巨大な鉄の武器でパシフィスタに殴りかかった。しかし…


「………！！は？？」

硬く重い武器が持ち手を残して砕け散る。唖然とする海賊に無情にもパシフィスタのビームが向けられた。


ｽﾞﾑ……


「ぎゃあああああ！！！」

「行けェ！！！パシフィスタ！！！」


ドゴゴゴゴォン……！！


20以上いるパシフィスタが一斉にビームを放つ。
そのビームは海賊船だけでなく、軍艦をも巻き込み湾外では巨大な爆発が起こった。


「己らの犠牲も厭わんか…！！」

白ひげは後方の海軍の動きに厳しい目を向ける。


「後方の敵に構うな野郎共ォ！！！一気に広場に攻め込むぞォ――――っ！！！」

「「「ウオオオオ！！！」」」

「全隊直ちに氷上を離れろっ！！！海賊達を決して広場に上げるなァ！！！」

「急げ！」

「追い込め！パシフィスタ！！！」





シャボンティ諸島―――。

「どうなってんだ！！？人間じゃねェみてェだ」

「不死身なのか！！？」

目の前に映る映像に市民達がざわめく。


ブツッ！！ブツッ！！


「あ！！」

「映像が……！！！」

突然3つ設置された画面の内、2つの画面が消えた。


「全ての映像が切れた時点で“包囲壁”を作動！！！その後すぐにエースの処刑と共に敵を一網打尽にする！！！」

「「「了解」」」

『……』

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