白ひげ海賊団襲来
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「少し下がっていろ」
「「はっ」」
「センゴク元帥!!」
『?』
ざわめく海兵達を見て、ジンは処刑台の方へ目を向ける。 ちょうどセンゴクが電伝虫を受け取っている所だった。センゴクの声が電伝虫を通してスピーカーから聞こえる。
「諸君らに話しておく事がある。ポートガス・D・エース……この男が今日ここで死ぬ事の大きな意味についてだ………!!」
「?」
「………」
「アンタに罪はないよ……」
「ぶわっはっは。こういう時の女は優しいな、おつるちゃん!」
ガープとつるが話をしている間も、センゴクは厳しい目付きで話す。
「なんだァ?」
『……』
七武海とジンもセンゴクに視線を注ぎ、声に耳を傾ける。
「エース、お前の父親の名を言ってみろ!!」
「!」
エースは目を開け、睨む様にセンゴクを見る。
「……………!!」
「オヤジ?」
「何だ? こんな時に…」
海兵達が首を傾げる中、エースは目を閉じ、ハッキリと言った。
「おれの親父は“白ひげ”だ!!」
「違う!!!」
センゴクは強く否定する。エースは怒鳴った。
「違わねェ!! 白ひげだけだ!!! 他にはいねェ!!!」
『………』
センゴクはエースを横目で見ながら電伝虫に向かって話す。
「当時我々は目を皿にして必死に探したのだ。ある島にあの男の子供がいるかも知れない。“CP ”の微かな情報とその可能性だけを頼りに、生まれたての子供、生まれて来る子供…そして母親達を隈なく調べたが見つからない」
センゴクは話し続ける。
「―――それもそのハズ…お前の出生には母親が命を懸けた、母の意地ともいえるトリックがあったのだ………!!―――それは我々の目を……いや、世界の目を欺いた!!」
海兵達のどよめきが増す。
「“サウスブルー”にバテリラという島がある。母親の名はポートガス・D・ルージュ。女は我々の頭にある常識を遥かに越えて、子を想う一心で実に20ヵ月もの間! 子を腹に宿していたのだ!!!
そしてお前を産むと同時に力尽き果て、その場で命を落とした」
「………!!」
エースはその話に、目を見開いた。
「“父親の死”から一年と3ヵ月を経て…世界最大の悪の血を引いて生まれてきた子供、それがお前だ」
センゴクはエースを見下ろす。そして強い口調で言った。
「知らんわけではあるまい……!! お前の父親は!!! “海賊王”ゴールド・ロジャーだ!!!!」
「「「!!!?」」」
ざわざわと驚きの波が広がる。それはシャボンティ諸島でも起こっていた。
「“火拳のエース”はゴールド・ロジャーの息子!?」
「これは大ニュースだ!! すぐ本社へ!! 号外を出すぞ!!!」
「………!! 生きてたのか……まだ“海賊王”の血が…!!!」
マリンフォードではざわめく波が過ぎ、静寂が訪れていた。しかし皆はまだ驚きの中にいる。
『……“火拳”のエースさんがあの“海賊王”ゴールド・ロジャーの息子…』
「ルフィの……実の兄ではなかったのか……」
ジンの隣でハンコックが呟く。
『……』
「実の息子が生き延びてたのか…!! こりゃ奇跡だ…!!! ロジャーに関わるあらゆる人間が当時刑を受けたってのによ…!!!」
「ほう………」
モリアは愉しそうにエースに目を向け、ドフラミンゴは不敵に口角を上げる。他の七武海は相変わらず静観を保つ。
「―――2年前か……お前が母親の名を名乗り…“スペード海賊団”の船長として卓抜した力と速度でこの海を駆け上がっていった時……我々はようやく気づいたのだ…ロジャーの血が絶えていなかった事に!!」
「……」
「――だが、我々と時を同じくしてそれに気づいた“白ひげ”はお前を次の“海賊王”に育てるべく、かつてのライバルの息子を自分の船にのせた…!!」
「違う!!! おれがオヤジを“海賊王”にする為に、あの船に…」
「そう思ってるのはお前だけだ。現に我々がウカツに手を出せなくなった…お前は“白ひげ”に守られていたんだ!!!」
「………!!」
エースはセンゴクの言葉に息を飲む。
「―――そして放置すれば必ず海賊次世代の頂点に立つ資質を発揮し始める!!! だからこそ今日ここでお前の首を取る事には大きな意味がある!!!」
センゴクの手にグッと力が入った。
「たとえ“白ひげ”との全面戦争になろうともだ!!!」
ウォォォォォォ!!!!
センゴクの言葉に指揮の上がった海兵達が剣を掲げ、呼応する。この光景に笑う者、ただただ静観する者、気が高ぶる者…七武海の反応は様々だ。
「…“渡り鳥”」
『?…なんでしょうか、ボア・ハンコックさん』
“あの時以来”話さなかったハンコックがジンに話しかけてきた。
「そなたは“白ひげ”がどこから現れると思う?」
『…やはり正面からだと思いますが』
「正義の門 を開けてか?」
ハンコックの問いにジンはシルクハットに手を添える。
『そうですね…開門はすると思いますよ。戦略がどうであれ後退出来るようにする必要はありますから。しかし“登場”はそうとは限らないかと…』
「??」
ジンは怪訝な顔をするハンコックにニコッと笑いかける。
『僕が“白ひげ”さんなら、相手の予想外の所……そうですね、処刑台の“目の前”に現れたいと思います』
「門を開けるが、侵入は湾内へ来ると? どうやって…」
『それは…』
ジンはそう言うと下に広がる海を見下ろした。
*
「センゴク元帥!! 報告します!!」
「!?」
「“正義の門”が誰の指示もなく開いています!!! 動力室とは連絡もつかず………!!!」
「何だと!?」
「来たぞォ―――!!!」
「全員戦闘態勢!!!」
「突如現れたぞ。一体どこから!!?」
センゴクは急速に動く状況に目を追うばかり。
ゴゴゴゴゴゴ………!!
「……!!」
「海賊船の大艦隊だァ!!!」
「!!?」
「“白ひげ”はどこだ!? 確認を!!!」
「はっ!! 確認出来ているのは“遊騎士ドーマ”“雷卿マクガイ”“ディカルバン兄弟”“大渦蜘蛛スクアード”……!!」
「錚々 たる面々…!! いずれも“新世界”に名の轟 く船長ばかり!!!」
「総勢43隻“白ひげ”と隊長達の姿はありません!!!」
「しかし間違いなく“白ひげ”の傘下の海賊達です!!!」
「………お前らまで…!!!」
エースは処刑台から驚きの声を上げる。新世界をねぐらにする海賊達の登場は戦争の大きさが半端なものではない事を証明した。
「攻撃しますか!!?」
「まだ待て!!! “白ひげ”は必ず近くにいる!!! 何かを狙ってるハズだ!!! 海上に目を配れ!!!」
海軍内では怒号が飛び交う。
「「「……」」」
『総勢43隻、周りの軍艦とほぼ同数ですか…。傘下の海賊団も轟く名の方ばかり。さすが“白ひげ”海賊団、規模が凄まじいですね』
「なるほどな。配下に開けさせるか」
ジンは転写した手配書を検索しながら言う。ハンコックは納得したように頷いた。ジンを含めた七武海の中にこの状況で浮足立つ者はもちろん一人もいない。そんな七武海の真ん中にいるドフラミンゴが歓喜の声を上げた。
「フッフッフッフッフッフッ!!コリャ面白ェ……!! ゾクゾクしてきたぜ!! 早く来い“白ひげ”!!!」
(“本隊”はまだ見えないですね)
ドフラミンゴに触発された訳ではないが、ジンもまもなく目の前に現れる“伝説”に好奇心が芽生えていた。
ゴボゴボ
「「「!」」」
処刑台の下に構える三大将達は水の音を捉え、気配を窺う。
ゴボボ…
「! まさか……!!」
「え?」
「どこからだ!?」
センゴクが驚きと気付かなかった悔しさが混ざった声で言う。10万もの海兵達もざわざわし始めた。
「……こりゃあとんでもねェ場所に現れやしねェか…!?」
「布陣を間違えたかねェ」
ガープとつるは眉間にしわを寄せる。その間もゴボゴボという水の音は大きくなった。
「湾内海底に影が!!!」
海兵が叫ぶ。
ゴボゴボゴボ…ゴボボ……!!
「……そうだったのか、あいつら全船…!! コーティング船で海底を進んでたのか………!!!」
センゴクが湾内の影を見ながら言う。湾内の影はゴボっと最後の音を立てた。その瞬間―――
ザッパァァン!!!!
「うわァアアアア!!!」
「「「!!!?」」」
「“モビーディック号”が来たァ~~~~!!!!」
海底から現れたのは船首がクジラを模した船、モビーディック号。湾内に近い最前線の海兵達から驚きの声が上がる。少し離れた海兵達が冷静を取り繕いながら口々に報告した。
「次いで3隻の白ひげ海賊団の船!!!」
「湾内に侵入されました!!!」
「14人の隊長達もいます!!!」
「“白ひげ”……!!!」
センゴクが鋭い目つきでモビーディック号の舳先に上がって来る男の名を呼ぶ。
「グラララ…何十年ぶりだ? センゴク」
「………」
カツンカツンと一段一段上げってくる、“白ひげ“ことエドワード・ニューゲート。“白ひげ”は舳先に立つとエースやセンゴク達がいる処刑台に目を向け力強く言った。
「おれの愛する息子は無事なんだろうな………!!!!」
“白ひげ”の言葉とその存在感でマリンフォードが一気に戦場へと装いを変えた。緊張が走る。
「……!!」
「グラララララ……!!!」
“白ひげ”はそんなことを気にも留めず、処刑台にいる今にも叫びそうなエースに力強く言った。
「ちょっと待ってな……エース!!!」
「オヤジィ!!!!」
⇒あとがき
「「はっ」」
「センゴク元帥!!」
『?』
ざわめく海兵達を見て、ジンは処刑台の方へ目を向ける。 ちょうどセンゴクが電伝虫を受け取っている所だった。センゴクの声が電伝虫を通してスピーカーから聞こえる。
「諸君らに話しておく事がある。ポートガス・D・エース……この男が今日ここで死ぬ事の大きな意味についてだ………!!」
「?」
「………」
「アンタに罪はないよ……」
「ぶわっはっは。こういう時の女は優しいな、おつるちゃん!」
ガープとつるが話をしている間も、センゴクは厳しい目付きで話す。
「なんだァ?」
『……』
七武海とジンもセンゴクに視線を注ぎ、声に耳を傾ける。
「エース、お前の父親の名を言ってみろ!!」
「!」
エースは目を開け、睨む様にセンゴクを見る。
「……………!!」
「オヤジ?」
「何だ? こんな時に…」
海兵達が首を傾げる中、エースは目を閉じ、ハッキリと言った。
「おれの親父は“白ひげ”だ!!」
「違う!!!」
センゴクは強く否定する。エースは怒鳴った。
「違わねェ!! 白ひげだけだ!!! 他にはいねェ!!!」
『………』
センゴクはエースを横目で見ながら電伝虫に向かって話す。
「当時我々は目を皿にして必死に探したのだ。ある島にあの男の子供がいるかも知れない。“
センゴクは話し続ける。
「―――それもそのハズ…お前の出生には母親が命を懸けた、母の意地ともいえるトリックがあったのだ………!!―――それは我々の目を……いや、世界の目を欺いた!!」
海兵達のどよめきが増す。
「“サウスブルー”にバテリラという島がある。母親の名はポートガス・D・ルージュ。女は我々の頭にある常識を遥かに越えて、子を想う一心で実に20ヵ月もの間! 子を腹に宿していたのだ!!!
そしてお前を産むと同時に力尽き果て、その場で命を落とした」
「………!!」
エースはその話に、目を見開いた。
「“父親の死”から一年と3ヵ月を経て…世界最大の悪の血を引いて生まれてきた子供、それがお前だ」
センゴクはエースを見下ろす。そして強い口調で言った。
「知らんわけではあるまい……!! お前の父親は!!! “海賊王”ゴールド・ロジャーだ!!!!」
「「「!!!?」」」
ざわざわと驚きの波が広がる。それはシャボンティ諸島でも起こっていた。
「“火拳のエース”はゴールド・ロジャーの息子!?」
「これは大ニュースだ!! すぐ本社へ!! 号外を出すぞ!!!」
「………!! 生きてたのか……まだ“海賊王”の血が…!!!」
マリンフォードではざわめく波が過ぎ、静寂が訪れていた。しかし皆はまだ驚きの中にいる。
『……“火拳”のエースさんがあの“海賊王”ゴールド・ロジャーの息子…』
「ルフィの……実の兄ではなかったのか……」
ジンの隣でハンコックが呟く。
『……』
「実の息子が生き延びてたのか…!! こりゃ奇跡だ…!!! ロジャーに関わるあらゆる人間が当時刑を受けたってのによ…!!!」
「ほう………」
モリアは愉しそうにエースに目を向け、ドフラミンゴは不敵に口角を上げる。他の七武海は相変わらず静観を保つ。
「―――2年前か……お前が母親の名を名乗り…“スペード海賊団”の船長として卓抜した力と速度でこの海を駆け上がっていった時……我々はようやく気づいたのだ…ロジャーの血が絶えていなかった事に!!」
「……」
「――だが、我々と時を同じくしてそれに気づいた“白ひげ”はお前を次の“海賊王”に育てるべく、かつてのライバルの息子を自分の船にのせた…!!」
「違う!!! おれがオヤジを“海賊王”にする為に、あの船に…」
「そう思ってるのはお前だけだ。現に我々がウカツに手を出せなくなった…お前は“白ひげ”に守られていたんだ!!!」
「………!!」
エースはセンゴクの言葉に息を飲む。
「―――そして放置すれば必ず海賊次世代の頂点に立つ資質を発揮し始める!!! だからこそ今日ここでお前の首を取る事には大きな意味がある!!!」
センゴクの手にグッと力が入った。
「たとえ“白ひげ”との全面戦争になろうともだ!!!」
ウォォォォォォ!!!!
センゴクの言葉に指揮の上がった海兵達が剣を掲げ、呼応する。この光景に笑う者、ただただ静観する者、気が高ぶる者…七武海の反応は様々だ。
「…“渡り鳥”」
『?…なんでしょうか、ボア・ハンコックさん』
“あの時以来”話さなかったハンコックがジンに話しかけてきた。
「そなたは“白ひげ”がどこから現れると思う?」
『…やはり正面からだと思いますが』
「
ハンコックの問いにジンはシルクハットに手を添える。
『そうですね…開門はすると思いますよ。戦略がどうであれ後退出来るようにする必要はありますから。しかし“登場”はそうとは限らないかと…』
「??」
ジンは怪訝な顔をするハンコックにニコッと笑いかける。
『僕が“白ひげ”さんなら、相手の予想外の所……そうですね、処刑台の“目の前”に現れたいと思います』
「門を開けるが、侵入は湾内へ来ると? どうやって…」
『それは…』
ジンはそう言うと下に広がる海を見下ろした。
*
「センゴク元帥!! 報告します!!」
「!?」
「“正義の門”が誰の指示もなく開いています!!! 動力室とは連絡もつかず………!!!」
「何だと!?」
「来たぞォ―――!!!」
「全員戦闘態勢!!!」
「突如現れたぞ。一体どこから!!?」
センゴクは急速に動く状況に目を追うばかり。
ゴゴゴゴゴゴ………!!
「……!!」
「海賊船の大艦隊だァ!!!」
「!!?」
「“白ひげ”はどこだ!? 確認を!!!」
「はっ!! 確認出来ているのは“遊騎士ドーマ”“雷卿マクガイ”“ディカルバン兄弟”“大渦蜘蛛スクアード”……!!」
「
「総勢43隻“白ひげ”と隊長達の姿はありません!!!」
「しかし間違いなく“白ひげ”の傘下の海賊達です!!!」
「………お前らまで…!!!」
エースは処刑台から驚きの声を上げる。新世界をねぐらにする海賊達の登場は戦争の大きさが半端なものではない事を証明した。
「攻撃しますか!!?」
「まだ待て!!! “白ひげ”は必ず近くにいる!!! 何かを狙ってるハズだ!!! 海上に目を配れ!!!」
海軍内では怒号が飛び交う。
「「「……」」」
『総勢43隻、周りの軍艦とほぼ同数ですか…。傘下の海賊団も轟く名の方ばかり。さすが“白ひげ”海賊団、規模が凄まじいですね』
「なるほどな。配下に開けさせるか」
ジンは転写した手配書を検索しながら言う。ハンコックは納得したように頷いた。ジンを含めた七武海の中にこの状況で浮足立つ者はもちろん一人もいない。そんな七武海の真ん中にいるドフラミンゴが歓喜の声を上げた。
「フッフッフッフッフッフッ!!コリャ面白ェ……!! ゾクゾクしてきたぜ!! 早く来い“白ひげ”!!!」
(“本隊”はまだ見えないですね)
ドフラミンゴに触発された訳ではないが、ジンもまもなく目の前に現れる“伝説”に好奇心が芽生えていた。
ゴボゴボ
「「「!」」」
処刑台の下に構える三大将達は水の音を捉え、気配を窺う。
ゴボボ…
「! まさか……!!」
「え?」
「どこからだ!?」
センゴクが驚きと気付かなかった悔しさが混ざった声で言う。10万もの海兵達もざわざわし始めた。
「……こりゃあとんでもねェ場所に現れやしねェか…!?」
「布陣を間違えたかねェ」
ガープとつるは眉間にしわを寄せる。その間もゴボゴボという水の音は大きくなった。
「湾内海底に影が!!!」
海兵が叫ぶ。
ゴボゴボゴボ…ゴボボ……!!
「……そうだったのか、あいつら全船…!! コーティング船で海底を進んでたのか………!!!」
センゴクが湾内の影を見ながら言う。湾内の影はゴボっと最後の音を立てた。その瞬間―――
ザッパァァン!!!!
「うわァアアアア!!!」
「「「!!!?」」」
「“モビーディック号”が来たァ~~~~!!!!」
海底から現れたのは船首がクジラを模した船、モビーディック号。湾内に近い最前線の海兵達から驚きの声が上がる。少し離れた海兵達が冷静を取り繕いながら口々に報告した。
「次いで3隻の白ひげ海賊団の船!!!」
「湾内に侵入されました!!!」
「14人の隊長達もいます!!!」
「“白ひげ”……!!!」
センゴクが鋭い目つきでモビーディック号の舳先に上がって来る男の名を呼ぶ。
「グラララ…何十年ぶりだ? センゴク」
「………」
カツンカツンと一段一段上げってくる、“白ひげ“ことエドワード・ニューゲート。“白ひげ”は舳先に立つとエースやセンゴク達がいる処刑台に目を向け力強く言った。
「おれの愛する息子は無事なんだろうな………!!!!」
“白ひげ”の言葉とその存在感でマリンフォードが一気に戦場へと装いを変えた。緊張が走る。
「……!!」
「グラララララ……!!!」
“白ひげ”はそんなことを気にも留めず、処刑台にいる今にも叫びそうなエースに力強く言った。
「ちょっと待ってな……エース!!!」
「オヤジィ!!!!」
⇒あとがき