渡り鳥は自ら鎖に繋がれる
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『………』
ジンは目を開ける。そこは空と地面以外全てが“白い世界”。ジンはその世界の真ん中立っていた。
『……良かった』
ジンはここに来れたことに安心していた。
(しかし、この世界は夢なのでしょうか……? それとも……)
ジンは改めて考えを巡らせながら辺りを見渡す。いつも見る景色、何も変わらない。
(……)
ジンは目を瞑り願う様に想った。
(お嬢様……出てきてください……!!)
…………
………………
『………』
ジンは目を開ける。いつも感じる気配がどこからも感じられない。
『………いない…のですか…?』
ジンは悲しそうに空を見上げる。この世界の空はいつもの様に黒い闇だ。その闇はジンを絶望に似た感情にさせた。
『今までのは夢だったのですか……? 本当は生きているんですか……?』
ジンは白い世界に問いかける。しかし反応はない。
『………っ』
手に自然に力が入った。ギッとジンは空を睨み叫んだ。
『答えてください! ーーーー“クオン”!!』
その声は哀しくて痛々しい。
ジンの脳裏に浮かぶのは無邪気に笑う黒髪の少女。
そして“あの日”…自分の胸の中で力尽き閉じられた赤い瞳。
助けることすら叶わなくて、
抱き締めることしか出来なかった自分……
『……答えて、ください……!!』
ジンは膝をつく、地面に広がる水は波紋を描くだけで温度も何も感じない。
『…でないと、僕は……信じてしまいますよ…“貴女が生きている”のだと』
地面に手をつき、絞り出す様に呟く。
ゴゴゴ…
『!!』
白い世界が揺ぐ。その揺れはこの世界の時間の終わりを告げるもので、ジンは泣きそうに歪んだ顔を上げる。
(……僕を、拒まないで…)
しかし世界の崩壊止まらない。ジンは崩れゆく世界に叫んだ。
『僕は……ただ…貴女の……。貴女の側にいたいだけなんだ!!』
【渡り鳥は自ら鎖に繋がれる】
.
ジンは目を開ける。そこは空と地面以外全てが“白い世界”。ジンはその世界の真ん中立っていた。
『……良かった』
ジンはここに来れたことに安心していた。
(しかし、この世界は夢なのでしょうか……? それとも……)
ジンは改めて考えを巡らせながら辺りを見渡す。いつも見る景色、何も変わらない。
(……)
ジンは目を瞑り願う様に想った。
(お嬢様……出てきてください……!!)
…………
………………
『………』
ジンは目を開ける。いつも感じる気配がどこからも感じられない。
『………いない…のですか…?』
ジンは悲しそうに空を見上げる。この世界の空はいつもの様に黒い闇だ。その闇はジンを絶望に似た感情にさせた。
『今までのは夢だったのですか……? 本当は生きているんですか……?』
ジンは白い世界に問いかける。しかし反応はない。
『………っ』
手に自然に力が入った。ギッとジンは空を睨み叫んだ。
『答えてください! ーーーー“クオン”!!』
その声は哀しくて痛々しい。
ジンの脳裏に浮かぶのは無邪気に笑う黒髪の少女。
そして“あの日”…自分の胸の中で力尽き閉じられた赤い瞳。
助けることすら叶わなくて、
抱き締めることしか出来なかった自分……
『……答えて、ください……!!』
ジンは膝をつく、地面に広がる水は波紋を描くだけで温度も何も感じない。
『…でないと、僕は……信じてしまいますよ…“貴女が生きている”のだと』
地面に手をつき、絞り出す様に呟く。
ゴゴゴ…
『!!』
白い世界が揺ぐ。その揺れはこの世界の時間の終わりを告げるもので、ジンは泣きそうに歪んだ顔を上げる。
(……僕を、拒まないで…)
しかし世界の崩壊止まらない。ジンは崩れゆく世界に叫んだ。
『僕は……ただ…貴女の……。貴女の側にいたいだけなんだ!!』
【渡り鳥は自ら鎖に繋がれる】
.