トラファルガー・ロー率いるハートの海賊団、ユースタス・キャプテン・キッド率いるキッド海賊団は突如現れた“七武海”バーソロミュー・くまと対立していた。


ﾋﾟｭﾝ……ドカァーン！！

ローに放たれたビームを避ける。


「ﾁｯ…あのビームが面倒だな。ベポ出過ぎるな！！」

「アイアイ！！」

「なんだあの固さは……！！」

「じれってェな…」

キラーが退く、キッドが両手広げ金属を引き付ける。


『“栞（ブックマーク）”…！！』

ﾋｭﾝﾋｭﾝ

「！！？」

くまは死角からの突然の攻撃に怯み、キッドやロー達から大きく距離を取る。


「なんだ！？」

「紙……？　クロスロード屋か！！？」

キッドとローは紙が飛んで来た方に目を向ける。そこにはジンが居た。


『トラファルガー・ロー。そしてユースタス・キャプテン・キッドさん、参戦をお許しください』

「“渡り鳥”…！！？」

「クロスロード屋……なんだその“瞳（め）”は……！！？」

キッドとキッド海賊団がジンの出現に驚き、ローとハートの海賊団は初めて見たジンの右の瞳に驚いていた。


「ジン危ない！！」

ベポが叫ぶ。先程倒したくまが起き上がりジンを見ていたからだ。


「―――……！！」

くまは口からビームを出す。


「おい、逃げろ！！」

キラーが叫ぶ。 ジンは平然とくまに向き直った。


『“原紙の紙（オリジンペーパー）”……“紳士の鎌（ジェントルシクル）”』


ﾋﾟｭﾝ……ドカァーン！！


「「「！！？」」」
「ジン――！！」

ビームが放たれた。ベポは叫ぶ。


「………？」

みんなが目を見張る中、柄も刃も純白の身の丈程ある大きな鎌を構えたジンがさっきと変わらず立っている。 ビームはジンのいる場所ではなく、すぐ隣に傷跡を残していた。


『“黄猿”のビーム…ですか。格段に強くなっていますね』

ジンはそう言うとパシフィスタを見る。


『お久しぶりです“平和主義者（パシフィスタ）”』

「………“渡り鳥”と認識。“捕獲行動”に変更…」

平和主義者（パシフィスタ）はジンを見下ろす。


「ジン、良かった！！」

「すげェよ、ジン！！」

少し離れた所でベポやキャスケットが言う。ジンはそれに答える様にベポ達に笑いかけた。


「クロスロード屋！」

ローがジンを呼ぶ。ジンはローに顔を向け、人差し指を口元に添える。


「………」

ローは渋々頷く。ジンはそれに笑顔で返し、鎌を器用に回しながらくま…否、平和主義者（パシフィスタ）に視線を戻した。


『さて…平和主義者（パシフィスタ）。久しぶりの再会ですが…生憎、僕は先を急いでいます』

ジンは純白の鎌の刃を構え、平和主義者（パシフィスタ）に不敵な笑みを向ける。


『手加減は致しませんので、ご了承くださいね』







【懸賞金5億、“渡り鳥”の本領！！】