天竜人に手をかけるということ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「あれは……麦わら屋のクルーか?」
『……なぜ、ここに』
ジンは戸惑った。
(彼らがこんな非人道的な場所に来るはずないと、安心していたのに……)
ナミ達に釘付けになっているジンを見たローが言う。
「とりあえず、頭を下げろクロスロード屋」
ローはジンの肩に手を置き、席に座らせる。
『……今、彼らに会うのは避けたい…』
「……。だが、今すぐ出る訳にはいかねェしな。まぁ、今のその姿じゃすぐにはバレないだろう」
『…そうですね』
ボニーによって縮んだジンの姿を指す。ローはジンを見ながら考える。
「まぁ、それも時間の問題か。クロスロード屋、帽子を脱いでローブか何か作ってかぶれ。その方がお前だと判断されにくい」
『わかりました』
ジンはシルクハットを取り、ポンッと一枚の白い紙製のローブに変える。 そしてそれを頭にかける。髪や顔を隠したことにより周りからジンの顔がほとんど見えなくなった。
所変わって24番GR。
「号外~~!! 号外だよ~~~!!!」
号外新聞が空を舞う。その近くにいた海賊達や、人々が新聞を手にとった。皆が一様に目を見開く。
「正気か!? 世界政府………!!!」
“海鳴り”アプーがいつものおちゃらけた表情が一変、青ざめていた。
「はあ!??」
「………」
「………」
「船長大変な事に!!!」
ボニーや怪僧ウルージ、ギャング・ベッジも同じ様に青ざめる。ホーキンスは部下が慌てていた。
「そういう事か……!!」
「何か? ドレーク船長」
「……納得したんだ」
周りが騒がしい中ドレークはひとり、状況を把握した。
「これだけ“海軍本部”に近いこの島でやけに海兵が手薄だと思ったが」
「何があったので!?」
「“白ひげ”の船の2番隊隊長、火拳のエースの“公開処刑”が確定した」
「え!?……」
「「「ええ~~~~!!?」」」
「そんな事したら“白ひげ”が動くのでは!!?」
ドレークは前見据える。
「戦争が起きるぞ……!!!」
1番GR オークション会場
オークションは相変わらず盛況だった。
「なんと破格!! 美しい踊り子パシア!! 80万スタートで720万ベリーという高額での落札となりました~~~~~~っ!!!」
『………』
ジンはナミ達の気配を探りながら気持ちを落ち着かせる。 すると、新たな天竜人が会場に入って来た。
「お前がノロマだからだえ!! コイツ本当にムカツクぇ~~~~っ!!! おいコレついでに売って来い。もういらんえ!!」
入ってきた天竜人は奴隷の男をドカドカと蹴っていた。その後、ピエロの案内で席にすわる天竜人。舞台ではディスコが次の商品を出していた。
「この男、名をラキューバ!! 繊細な計略家として知られた海賊なのです!! 懸賞金1千700万ベリー!!鍛え抜かれた肉体が自慢!! “人馬”にするもよし“力仕事”に“サンドバック”!!用途は様々!!―――さて………」
「きゃ――っ!!!」
客の女性が叫ぶ。
「うわっ!! どうしたんだ、あいつ…!!」
会場は騒然とする。舞台の上の商品が血を流し、ゆっくりと大きな音を立てて倒れる。
「うわ!! 倒れたァ――!!」
会場が大きくざわめく。一旦幕がひかれた。
「……舌を切った様だな」
『その様ですね。彼は奴隷よりも死を選んだと言うことでしょうか』
「フン。楽な死に方じゃねェがな」
しばらくして幕が開く。ディスコは冗談めかした言葉を述べ、会場を沸かせる。
「――しかし皆様っ!! これからご紹介させて頂きます商品は、こんなトラブル一瞬で吹き飛ばしてしまう程の~~~~ォ。超~~~ォ目玉商品っ!!!」
「……ふふ。自信満々だな。なんだろうなクロスロード屋」
『さあ。……!!?』
笑みを浮かべるローにジン興味無さげに答えたが、ライトアップされたシルエットに見覚えがあった。
「ご覧ください、このシルエット!! 探し求めておられる方も多いハズ!! 多くは語りません。その目で見て頂きましょう!!」
ディスコの合図で商品の布が取られた。
「魚人島からやって来た!!!“人魚”のォケイミー~~~!!!」
人魚の登場で大きな拍手が会場を埋め尽くす。ところどころで歓声が上がる。 ジンは首輪をつけられ、水槽に閉じ込められたケイミーを見て全てを悟った。
『ケイミーさん……』
「知り合いか?」
ジンの言葉にローが反応する。
『ええ。この諸島に導いてくれた人魚さんです』
「なるほど…」
『ナミさん達がここにいる理由は彼女を助けるため…』
会場にいるのはここのルールでケイミーを取り戻す気なのだということ。その予算は先日手に入れたスリラーバーグの宝。ジンは安心していた。あれだけあればケイミーを買うことは可能だろうと。
しかし、たった一言でその可能性は消える。
「5億で買うえ~~!!! 5億ベリーィ~~~~!!!」
先ほど入ってきた天竜人が大声で言った金額に会場は静まりかえった。
「……何それ……!! いきなり!!?全然足りない………!!」
ナミは目を見張り、冷や汗をかく。
『……』
ジンは奥歯を噛み締める。 周りの客も、相手が悪かったと肩を落とすばかり。会場が静まりかえる中、ディスコ声だけ響く。
「……か………会場、言葉を失っておりますが。えー一応!! 5億以上!!ありますでしょうか!? なければこれで早くも打ち止めという事に!!」
「5億…一介の海賊団が出せる額じゃねェな」
ローが言う。
「時間いっぱいです!! それでは本日の大目玉!!“人魚”のケイミーは、世界貴族チャルロス聖の5億ベリーにて―――」
ディスコの声が響く。ローは静かに言った。
「クロスロード屋、オークションが終わり次第人混みに紛れて出るぞ」
『え……!!?』
「人魚は麦わら屋一味に任せろ。ここに居たら時機に見つかる」
『………』
ジンは舞台にいるケイミーを見る。
(僕はまた何も出来ない……)
「――まるで世の縮図だな。とんだ茶番だ帰ろうぜ」
会場に背を向けるキッドが言った。
「あああああ」
何かの叫び声が聞こえ、キッドはふと顔を上げる。
「あああああああ!!!」
「何だ」
キッドが首を傾げる。すると入口の扉を派手に破壊して何かが突っ込んできた。
「ぎゃああああ~~~!!!」
ドガァァン!!!
「うわぁぁあ」
「きゃーっ!!」
「何だァ!!?」
会場は悲鳴や驚きに包まれる。ディスコも突然の事にマイクをもったまま声を出す。
「ルフィ!!!」
サンジが驚きの声をあげる。ルフィはそれが聞こえなかったのか、トビウオライダーズに怒鳴る。
「何だお前、もっとうまく着地しろよ!!」
「出来るか!! トビウオだぞ。おめーが突っ込めっつたんだろ!!?」
「だから、とにかく乗れって…言うがお前らサニー号に戻るのに何をそんなに急いでんだよ。……ここはどこだ?」
「ゾロも!!?」
「ん!? お前ら……」
ゾロも一緒にいたことに驚いたチョッパーが名前を呼ぶ。ゾロはいまいち状況がわからないでいた。
「あいつ…“麦わらのルフィ”じゃ……!!」
キッドが言う。
「ほぅ…あれが“麦わら”屋か。噂通りなかなかイカれた野郎だな」
『ルフィさんに、ゾロさんまで……』
ローは口角をあげる。ジンはローブから状況を見る。ルフィは舞台にいるケイミーを見つけた。
「あっ!! ケイミー~~~~~~~!!!」
「ルフィちん…」
ルフィは笑顔で駆け出す。
「ケイミー探したぞ~~~!!! よかった――――!!!」
「ちょっと!!!待て麦わら!!! 何する気だよ!!!」
駆け出したルフィを必死に止めるハチ。ルフィの肩を持つ。 周りではルフィが海賊であることがわかり、ざわざわとしていた。
「何ってケイミーがあそこに!!」
「いるけど、爆弾首輪がはめられてる!! 連れ出せねェんだ!!それに今“天竜人”がからんできてて…」
「関係あるか」
ハチの制止を聞かず、走るルフィ。ハチは残りの4本を出し、ルフィを止めようとする。
「きゃあああ~~~~~~~!!!」
客の女性が悲鳴をあげた。
『……なぜ、ここに』
ジンは戸惑った。
(彼らがこんな非人道的な場所に来るはずないと、安心していたのに……)
ナミ達に釘付けになっているジンを見たローが言う。
「とりあえず、頭を下げろクロスロード屋」
ローはジンの肩に手を置き、席に座らせる。
『……今、彼らに会うのは避けたい…』
「……。だが、今すぐ出る訳にはいかねェしな。まぁ、今のその姿じゃすぐにはバレないだろう」
『…そうですね』
ボニーによって縮んだジンの姿を指す。ローはジンを見ながら考える。
「まぁ、それも時間の問題か。クロスロード屋、帽子を脱いでローブか何か作ってかぶれ。その方がお前だと判断されにくい」
『わかりました』
ジンはシルクハットを取り、ポンッと一枚の白い紙製のローブに変える。 そしてそれを頭にかける。髪や顔を隠したことにより周りからジンの顔がほとんど見えなくなった。
所変わって24番GR。
「号外~~!! 号外だよ~~~!!!」
号外新聞が空を舞う。その近くにいた海賊達や、人々が新聞を手にとった。皆が一様に目を見開く。
「正気か!? 世界政府………!!!」
“海鳴り”アプーがいつものおちゃらけた表情が一変、青ざめていた。
「はあ!??」
「………」
「………」
「船長大変な事に!!!」
ボニーや怪僧ウルージ、ギャング・ベッジも同じ様に青ざめる。ホーキンスは部下が慌てていた。
「そういう事か……!!」
「何か? ドレーク船長」
「……納得したんだ」
周りが騒がしい中ドレークはひとり、状況を把握した。
「これだけ“海軍本部”に近いこの島でやけに海兵が手薄だと思ったが」
「何があったので!?」
「“白ひげ”の船の2番隊隊長、火拳のエースの“公開処刑”が確定した」
「え!?……」
「「「ええ~~~~!!?」」」
「そんな事したら“白ひげ”が動くのでは!!?」
ドレークは前見据える。
「戦争が起きるぞ……!!!」
1番GR オークション会場
オークションは相変わらず盛況だった。
「なんと破格!! 美しい踊り子パシア!! 80万スタートで720万ベリーという高額での落札となりました~~~~~~っ!!!」
『………』
ジンはナミ達の気配を探りながら気持ちを落ち着かせる。 すると、新たな天竜人が会場に入って来た。
「お前がノロマだからだえ!! コイツ本当にムカツクぇ~~~~っ!!! おいコレついでに売って来い。もういらんえ!!」
入ってきた天竜人は奴隷の男をドカドカと蹴っていた。その後、ピエロの案内で席にすわる天竜人。舞台ではディスコが次の商品を出していた。
「この男、名をラキューバ!! 繊細な計略家として知られた海賊なのです!! 懸賞金1千700万ベリー!!鍛え抜かれた肉体が自慢!! “人馬”にするもよし“力仕事”に“サンドバック”!!用途は様々!!―――さて………」
「きゃ――っ!!!」
客の女性が叫ぶ。
「うわっ!! どうしたんだ、あいつ…!!」
会場は騒然とする。舞台の上の商品が血を流し、ゆっくりと大きな音を立てて倒れる。
「うわ!! 倒れたァ――!!」
会場が大きくざわめく。一旦幕がひかれた。
「……舌を切った様だな」
『その様ですね。彼は奴隷よりも死を選んだと言うことでしょうか』
「フン。楽な死に方じゃねェがな」
しばらくして幕が開く。ディスコは冗談めかした言葉を述べ、会場を沸かせる。
「――しかし皆様っ!! これからご紹介させて頂きます商品は、こんなトラブル一瞬で吹き飛ばしてしまう程の~~~~ォ。超~~~ォ目玉商品っ!!!」
「……ふふ。自信満々だな。なんだろうなクロスロード屋」
『さあ。……!!?』
笑みを浮かべるローにジン興味無さげに答えたが、ライトアップされたシルエットに見覚えがあった。
「ご覧ください、このシルエット!! 探し求めておられる方も多いハズ!! 多くは語りません。その目で見て頂きましょう!!」
ディスコの合図で商品の布が取られた。
「魚人島からやって来た!!!“人魚”のォケイミー~~~!!!」
人魚の登場で大きな拍手が会場を埋め尽くす。ところどころで歓声が上がる。 ジンは首輪をつけられ、水槽に閉じ込められたケイミーを見て全てを悟った。
『ケイミーさん……』
「知り合いか?」
ジンの言葉にローが反応する。
『ええ。この諸島に導いてくれた人魚さんです』
「なるほど…」
『ナミさん達がここにいる理由は彼女を助けるため…』
会場にいるのはここのルールでケイミーを取り戻す気なのだということ。その予算は先日手に入れたスリラーバーグの宝。ジンは安心していた。あれだけあればケイミーを買うことは可能だろうと。
しかし、たった一言でその可能性は消える。
「5億で買うえ~~!!! 5億ベリーィ~~~~!!!」
先ほど入ってきた天竜人が大声で言った金額に会場は静まりかえった。
「……何それ……!! いきなり!!?全然足りない………!!」
ナミは目を見張り、冷や汗をかく。
『……』
ジンは奥歯を噛み締める。 周りの客も、相手が悪かったと肩を落とすばかり。会場が静まりかえる中、ディスコ声だけ響く。
「……か………会場、言葉を失っておりますが。えー一応!! 5億以上!!ありますでしょうか!? なければこれで早くも打ち止めという事に!!」
「5億…一介の海賊団が出せる額じゃねェな」
ローが言う。
「時間いっぱいです!! それでは本日の大目玉!!“人魚”のケイミーは、世界貴族チャルロス聖の5億ベリーにて―――」
ディスコの声が響く。ローは静かに言った。
「クロスロード屋、オークションが終わり次第人混みに紛れて出るぞ」
『え……!!?』
「人魚は麦わら屋一味に任せろ。ここに居たら時機に見つかる」
『………』
ジンは舞台にいるケイミーを見る。
(僕はまた何も出来ない……)
「――まるで世の縮図だな。とんだ茶番だ帰ろうぜ」
会場に背を向けるキッドが言った。
「あああああ」
何かの叫び声が聞こえ、キッドはふと顔を上げる。
「あああああああ!!!」
「何だ」
キッドが首を傾げる。すると入口の扉を派手に破壊して何かが突っ込んできた。
「ぎゃああああ~~~!!!」
ドガァァン!!!
「うわぁぁあ」
「きゃーっ!!」
「何だァ!!?」
会場は悲鳴や驚きに包まれる。ディスコも突然の事にマイクをもったまま声を出す。
「ルフィ!!!」
サンジが驚きの声をあげる。ルフィはそれが聞こえなかったのか、トビウオライダーズに怒鳴る。
「何だお前、もっとうまく着地しろよ!!」
「出来るか!! トビウオだぞ。おめーが突っ込めっつたんだろ!!?」
「だから、とにかく乗れって…言うがお前らサニー号に戻るのに何をそんなに急いでんだよ。……ここはどこだ?」
「ゾロも!!?」
「ん!? お前ら……」
ゾロも一緒にいたことに驚いたチョッパーが名前を呼ぶ。ゾロはいまいち状況がわからないでいた。
「あいつ…“麦わらのルフィ”じゃ……!!」
キッドが言う。
「ほぅ…あれが“麦わら”屋か。噂通りなかなかイカれた野郎だな」
『ルフィさんに、ゾロさんまで……』
ローは口角をあげる。ジンはローブから状況を見る。ルフィは舞台にいるケイミーを見つけた。
「あっ!! ケイミー~~~~~~~!!!」
「ルフィちん…」
ルフィは笑顔で駆け出す。
「ケイミー探したぞ~~~!!! よかった――――!!!」
「ちょっと!!!待て麦わら!!! 何する気だよ!!!」
駆け出したルフィを必死に止めるハチ。ルフィの肩を持つ。 周りではルフィが海賊であることがわかり、ざわざわとしていた。
「何ってケイミーがあそこに!!」
「いるけど、爆弾首輪がはめられてる!! 連れ出せねェんだ!!それに今“天竜人”がからんできてて…」
「関係あるか」
ハチの制止を聞かず、走るルフィ。ハチは残りの4本を出し、ルフィを止めようとする。
「きゃあああ~~~~~~~!!!」
客の女性が悲鳴をあげた。