烏養くんのカノジョ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「あれ?おばちゃんどしたん?お店夕方まで私がいるよ?」
「あー名前ちゃん!おつかれさま!それがじいちゃんがちょっと体調崩しちゃって、病院行かないといかないの。夕方までに帰ってこれなかったら、お店閉めちゃっていいよ、どーせこんな新年買い物来る人いないから」
「いやけっこう来てるって、いいよわたしが最後までおるから、じいちゃんとこ行ってあげて!」
「いやいやそこまで名前ちゃんに甘えるわけにはいかん!」
「いいからいいから!繋心もいまいないし、緊急事態だと思って!私は自分の仕事もさせてもらってるから安心して」
「ほんと?悪いね~、繋心が帰ってきたらおすわりでおごってもらって」
「わ、それ最高」
春の高校バレーに出場する
烏野高校バレー部
引率の武田先生と、繋心
新年早々、東京に行ってしまった。
まこちゃんやたっつあんは観戦
冴子もたしか二回戦あたりを
めがけて応援に行くんだと言っていた
私は、いかない。
まあ店にもテレビはあるし
ネットでも中継は見れる
私は私のやりかたで
繋心の力になる。
***
烏野は一回戦を勝ち進んだ。
二回戦は優勝候補という
兵庫の高校に競り勝った。
今日、音駒。あの、噂の。
あーじいちゃん行きたかったろうな。
いや、仕方ないけど。
金髪に黒いジャージは
人相の悪さを際立たせる。
アサヒくんや冴子の弟の龍ちゃんと
繋心を並べると完全にヤンキーだ。
東京の体育館は画面越しでもでかくて
照明もギラギラして、
県の予選をやってる仙台市体育館なんかとは
比べ物にならない、カッコイイ。
長身でオシャレメガネのまん丸おめめがツッキー
スガちゃんはドリンク両手に今日もホット
山口くんにヒナタ、唇とんがってるのがカゲヤマ
冬でもアイス食べてるノヤちゃん
あーわたしもいつの間にか
みんな顔と名前も一致している
繋心は今すごく一生懸命だし
楽しい時間を過ごしている。
私は別に自分の仕事に支障が出ているわけではないし
特別苦労をしている感覚はないけど
繋心は私に対して
ちょっと後ろめたく思っている、のを
ちょっと感じている、けどね
私も楽しいよ、
高校の頃みたいにバレーに打ち込む繋心を見るのも
高校生と顔なじみになって友達みたいにしゃべるのも
私だってたのしいんだよ。
今頃烏野食堂はPVで盛り上がっているだろうし
じいちゃんのとこも教え子のみんなが集まって
楽しくやっていることだろう。
私は煙の臭いの残る坂之下でひとり
繋心、みんな、がんばれ