松川くんの片思い
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柔らかい香りで目が覚めると
腕の中に好きな女がいて
びっくりする、飛び起きるのを抑えて
柔らかい髪の毛や
腕を回したわき腹のぬくもりなどを
いちいち意識してしまって
過敏に反応する素直な息子に気づき
慌てて背を向ける
「…まっつん?」
「ん、おきた?おはよう」
「どしたの?」
「んー、考え事してた」
「わたしのこと?」
「そうだよ」
背中の方から今度は俺が抱きしめられて
「わたしね、彼氏が欲しかったわけじゃないけど、みんなけっこう好き勝手やってて、愚痴や文句ばっかりで、他人の修羅場に慣れちゃって、ふとね、いやだなって思ったの。わたしはわたしのことで、怒ったり笑ったりしたいなって思ったの。そしたらなんかまっつんに会いたくなって」
「それが、昨日」
「そう」
「じゃあ、俺の話は聞きたくなかったかな」
「でもわたし、まっつんのことだったらずっと好きでいられると思う」
「…それって、オッケーってこと?」
「…それって、わたしたち付き合うってこと?」
「そうなるね」
「わたし、うまくできないよ」
「お前のそーゆうところが好きなんだって」
「…こっち向いて言って」
「……好きだよ、お前さんのアホなとこも、全部ね」
「…けんかうってる」
もともとパーソナルスペースの狭いやつだったけど
ぎゅうと抱きしめられるとさらにピンチなので
ごめん、と断って
名前を少し引きはがす
「ごめん、生理現象だから、ちょっと待って」
「…据え膳だもんね」
「お前が言う?」
「わたしやったことないからよくわかんないけど、まっつんとだったらいいよ」
「…まじで言ってる?」
「わたし、そういう冗談言わないけど」
「俺はね、追いつかないよ」
「まっつん?」
「据え膳は今に始まったことじゃないからね。とりあえず今日一日俺のカノジョとしてすごして。デートしよう」
「デート?今更?」
「いいから支度して。ドライヤーかけてやるから、座りなよ」