松川くんの片思い
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2年4月
「え?」
「あ゛…まっづんおはよ」
「どしたの?そんな厚着して風邪?」
「…せーり、なんか今回ひどくて薬きかん…さむいしはらいたいししぬ…」
「え?なにそれ、保健室行きなよ」
「んー…歩くのもしんどい」
「ついてってやるよ、ほらおいで」
生理がどうこうって
姉ちゃんがゾンビみたいになることはあったけど
そういえば他人がこうなってるところは
初めて見た気がする
毎月一週間近く出血するなんて
自分が女子に生まれなくてよかったと
つくづく思う、じゃなくて
俺のブレザーを掴む力がぐっと強くなって
振り返ると名前が廊下にしゃがみこんだところだった
「んー、」
「…大変だよな、毎月だもんな」
「……わるいね、ごめんね………きもちわるいね」
「そんなことねえよ、俺のねえちゃんも家でしんどそうだったし、かわってやれないけど」
「…そっかー、………ん、おさまった、歩くから」
「運ぼうか?」
「…いい、歩けるけど、待ってほしい」
ぎゅっと結んだ拳を
包み込むことしかできない
名前は大きく息を吐くと
俺の腕や肩を掴んで立ち上がった
「ありがと、恩に着る」
保健室の前で
手を放して
帰りの冷たい廊下、
1人ですたすた歩いて
(小さい手だった)
(別人みたいだった)
(大変だよな)
「え?」
「あ゛…まっづんおはよ」
「どしたの?そんな厚着して風邪?」
「…せーり、なんか今回ひどくて薬きかん…さむいしはらいたいししぬ…」
「え?なにそれ、保健室行きなよ」
「んー…歩くのもしんどい」
「ついてってやるよ、ほらおいで」
生理がどうこうって
姉ちゃんがゾンビみたいになることはあったけど
そういえば他人がこうなってるところは
初めて見た気がする
毎月一週間近く出血するなんて
自分が女子に生まれなくてよかったと
つくづく思う、じゃなくて
俺のブレザーを掴む力がぐっと強くなって
振り返ると名前が廊下にしゃがみこんだところだった
「んー、」
「…大変だよな、毎月だもんな」
「……わるいね、ごめんね………きもちわるいね」
「そんなことねえよ、俺のねえちゃんも家でしんどそうだったし、かわってやれないけど」
「…そっかー、………ん、おさまった、歩くから」
「運ぼうか?」
「…いい、歩けるけど、待ってほしい」
ぎゅっと結んだ拳を
包み込むことしかできない
名前は大きく息を吐くと
俺の腕や肩を掴んで立ち上がった
「ありがと、恩に着る」
保健室の前で
手を放して
帰りの冷たい廊下、
1人ですたすた歩いて
(小さい手だった)
(別人みたいだった)
(大変だよな)