松川くんの片思い
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一年の頃、及川がテニス部の女の子と付き合い始めた。
俺たちがオフになる月曜、女テニは練習で
一緒に帰るの待ってるからという及川に付き合って
教室からこっそりテニスコートを見ていた。
「なんだ、スコートはいてないのか」
「試合の時しかはかないんじゃない?」
「あ、ほら今打ってるあの子!背中向いてるけど!」
「ふーん、」
ま、どーでもいいけど、と
ぐるっとテニスコートを見回す。
及川の彼女はポニーテールで
動くたびにぴょんぴょん揺れた
こいつそういうのに弱いのかな。
その及川のカノジョと打ち合っていたのが
同じクラスの名前
しばらく見てたが1年の中ではけっこう上手い
先輩らしい人に
サーブのフォームを教わって
コートの隅でトスの練習をしている
「ちょっとまっつん真剣じゃん!俺のカノジョに見とれるなよ!」
「ちげーわ」
***
「お前さ、テニス上手いよね」
「なにさ突然。全然上手くないよ」
「昨日さ、及川が彼女見に行くっつーから一緒にいたんだけど…素人目には十分上手かったよ」
「え、見てたの?ぱっと見そこそこ打ててるかもしれないけどね。私中学まで軟式だったから、今は硬式になかなか慣れなくて」
「へえ…やっぱボールが変わると違うんだ」
「うん、特にサーブなんかね」
テニスのことはよくわからないけど
目を輝かせて話す名前が面白い
その日から俺は部活のことや
美味い飯の話なんかをして
すっかり名前と仲良くなっていくのだった