誰にもなびかないマネージャー
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インターハイが終わって2週間、俺は頭を抱えていた。あの敗戦から何かこう、何か刺激がほしい。部員のモチベーションをあげるようななにか、そして俺は何を血迷ったか、宿敵湘北高校の電話番号をダイヤルした。のんびりした語り口の安西監督から、神奈川の国体の選抜合宿にきてはどうですか、と言われ、二つ返事に頷く。
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「ってわけなんだ」
盆明け最初の練習の途中、牧とマネージャー、と呼ばれて体育館の外に連れ出される。あっけらかんとした先生の説明に私と牧さんは顔を見合わせた。
「つまり神奈川の強化合宿に山王が来るってことですか」
「そうだ。どうせ自然の家だから寝床には困らん。それでマネージャーには色々事務も頼みたい」
「なるほど、やるしかないですね」
「当日は湘北のマネージャーも来てくれるらしいから手は増えると思う」
「ええ、あのお姉さまが!どうしよ、ドキドキして直視できません」
「なんでお前がそうなるんだ」
先生に任されて、部屋のベッド数に合わせてポジションごとの生活班をつくり、寝室や風呂の時間の割り振り、食事や洗濯、体育館の水回りについての打ち合わせや、必要な備品の買い出しなんかをしていく。マネージャー業にも慣れてきたので、ちゃんと領収書をもらう癖もついてきた。
山王のみなさんは今晩の寝台に乗っているらしい、わたしはあしたの朝、ノブを起こすところからスタートだ。猛者だけが選抜されてくる合宿だけに、ゲロまみれ屍だらけってことはないだろうけど、どうか無事に一週間終わりますように。