神くんのマブダチ
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「またかい」
「またです」
同じ学科のよく喋る子とか、バスケ部と同じ体育館を使ってるバレー部の子とか、時々誰かに告白されてそれをお断りすると、八つ当たり的に呼び出されて近所のがやがやした居酒屋で酒につきあわされる。
「俺明日からどんな顔で学校行けばいいんだよ~」
「そんなこと言うなら付き合ってみればいいじゃん」
「他人事だと思って」
「他人事だもん。だいたいあんたが誰にでも愛想よくしてるのがいけないのよ、誤解を与えるわけ」
「へえ、お前は誤解しないの?」
「ハン、誤解させるような扱いしてみてから言いなさいよ」
「そりゃあそうだ」
からっと笑った神の前に腕を伸ばして焼鳥の串をつまむ。よく食べるなあ、と呆れたような声は聞き流す。内輪で告白なんかして、だめだったらどうしようとか考えないんだろうか。俺は友達だと思ってたのに、といっちょまえにため息つくマブダチに肘打ちをしてビールをあおる。
「神は別に彼女がほしいわけじゃないんだ」
「んー、そうだね、忙しいし、そんなに欲求不満でもないし、寧ろ束縛されたら面倒」
「なるほどね」
「お前はどうなの」
「んー、わたしも別にかなあ~あんたがいるから話し相手には困らないし」
「同感」
わたしはあんたのこと、好きにならないから安心しなよ、と心の中で呟く。金網の柵をはってある、心の中に。絆されない、好きにならない、大丈夫だよ。