堂本の妻、高齢出産の巻
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ウィンターカップの予選、1回戦はシードで2日目に初戦を迎える。目覚ましの時間より早く、妻にグーで叩かれて起こされた。
「どうした?」
「い、たい、痛い、っぐぅ…」
「は!?え!?どーした!?」
「うまれる……」
「はあ!?」
「もう10分間隔になってる…やばい、来週くらいかと思ってたのに、っぐぅ~んんんんたたたたたぁっ」
「えっ!?うそ!どーすんだこれ!病院!病院に!」
じたばたのたうって、寝巻きのまま食堂に登場した俺を見て、部員たちが腰をあげた。そうだ、試合、
「先生?」
「やばい、うまれる」
「……うっそお!」
「どーすりゃいいんだ!し、試合は!」
「落ち着いてください!」
「先生、バスは来ますよね」
「くる!それは、くる!」
「じゃあ行けます。学校の緊急連絡先あるんで、校長から順にかけますから。誰かに来てもらうんで。先生は病院行って下さい」
「だってお前ら、初戦だぞ」
「わかってます。大丈夫です。」
キャプテンの後ろから深津が顔を出してベシ、と付け加えた。河田はメモを取ってきて、病院の名前を訊いてきた。
「早苗さん向こうで1人でしょ!先生行って下さい!河田と野辺ついてって荷物とか運べ」
「ウッス」
結局わたわたするだけの俺を尻目に河田と野辺が早苗を抱えてあっさり車の後部座席に座らせた。
「先生運転できるべか」
「できる」
「病院、うちから行けるとこなんで、そのうち母ちゃんが顔だすと思います」
「おお、わかった、頼む」
ひどい監督だ
だめな監督だ
そしてだめな夫だ
どっちもフラフラでボロボロだ
俺に、俺にできるのはそうだ安全運転だ。
陣痛がくるたびにうめいてる妻をどうすることもできずに、田舎道をボロの4WDで走る。