堂本の妻、高齢出産の巻
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「えーーっ!!赤ちゃん産まれるんすかーー!!!!すっげえーーー!!!!!!!」
沢北のでっかい声に全員が耳をふさいだ。なかなか心音が確認できず、母子手帳を交付されたのは妊娠14週になってからだった。この年齢でこんなにすぐ妊娠できたのは奇跡的と病院で言われて胸を撫で下ろしたが、近頃伏せりがちの妻のことを部員が心配しはじめたので、体調のいいタイミングで話したらこのリアクションだ。
「そういうことなので、いなくても心配しないでね」
「俺達どうしたらいいすか、重いものとか持ちますから言ってくださいね」
「ありがとうね、いい子に育ったねあんたたち」
「俺が名前つけます!」
「うるさい沢北」
「うちの姉ちゃんも秋に産まれるんですよ」
「えー、姉ちゃんか~いくつよ」
「24す」
「ほらー!そうだよねー聞いたか五郎」
「ウッス」
「うちの母ちゃんも来月の予定っす」
「は!?野辺くんおかあさんいくつよ」
「俺が21の子なんで37です」
「同級生だ………信じられん……こんな大きな息子がいてもおかしくないのか…」
「こんどのが7人目っす。妹楽しみっす」
「ヒェ…経産婦強い……」
思いの外和やかな雰囲気に、俺は驚いている。そんなに子供じゃない、という深津の言葉を思い出し、墓穴を掘らないように口のチャックを固く閉めた。
いつのまにか保護者の間にも話が伝わっていたようで、何なら食べれるべかと河田の母親が日持ちする梅干しやら漬け物やらをたくさん差し入れてくれた。ほかにも近隣の保護者が、私はこれが食べたかったなどとインスタント麺やキムチ、アイスクリームなどをもってしょっちゅうやってくる。沢北は俺きょうだい欲しかったんすよ~と毎日お腹に話しかけている。お前のきょうだいじゃないけどな。