こまちちゃんと沢北くん
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田植えを終えて親戚が帰り、それぞれの実家で一晩過ごしたあと、朝一番に駅に送ってもらって東京を目指す。車や電車の窓の外を、名残惜しそうにながめる姿に胸が締め付けられる。キャリーバッグを引きずって、アパートにたどり着いた頃には空が茜色になっている。昼飯は母ちゃんの握り飯、晩飯は東京駅で済ませて、2人で床に崩れ落ちた。
「長旅だったべなあ」
「んー、よく眠れそうだあ」
「大丈夫か」
「まさしくん」
「ん?」
「来ちゃった、とうとう」
「んだべ」
「夢叶っちゃったべ」
「ん、あんがとよ」
「ん~、ふふふ、河田夏だべぇ」
ふにゃあ、と笑った夏を、ぎゅうと抱き締めた。
「いいこといっぱいあるといいね」
「んだべな」
「でも大丈夫、まさしくんがいれば何があってもなんとかなると思う」
「ん、だなあ」
「ふぁ、まさしくん暖かいから…ねむい…」
「おーおー、寝ちまえ」
「んー、お風呂まだ」
「明日にすんべ」
「んー、まあいっかあ」
よく知ってる、落ち着くにおいだ。無機質で味気なかった部屋に、温もりが点る。