こまちちゃんと沢北くん
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練習に行く前に、出掛けるときはちゃんと住所の紙をと地図持ち歩けよ、と念押しして、夕方帰ってきたら、夏はアパートの隣の平屋にすんでる大屋さんとすっかり仲良くなっていた。趣味の家庭菜園の手入れを本気で手伝って、庭中の雑草を抜いたらしい。昼御飯は大屋さんちでそうめん食べさせてもらった、とにこにこして笑っていて俺は愕然とする。次の日は休みだったので、東京タワーに連れていった。高い高いと喜んで、透明の床で絵に描いたように座り込んでしまった。晩飯まで外ですませて、昨日までと同じように布団に横になって夏の体に腕を回す。
「明日、朝休みとったから、東京駅までついてくべ」
「んー」
「どした」
「帰りたくねえなあ」
「バカ言うな」
「まさしくんと一緒がいい」
俺にとってそれは、定型文。俺が5歳で夏が4歳の頃から、大きくなったらまさしくんのお嫁さんになる、としょっちゅう聞かされてきた。俺は男前でもなければ数年前まではチビだった。そのうちどっかの男と結婚して出ていく夏に、俺の嫁さなるって言ってたべ、と茶化して言うシミュレーションもしていた。沢北が夏にちょっかいをかけはじめたとき、ああコイツかあ、と頭をよぎったが、どうやら話がちがっていた。稲刈りの手伝いですっかり夏と仲良くなった沢北は「俺はこまちちゃんが好きだけど、こまちちゃんは河田さんが好きでしょ」とけろっとした顔で言ってのけた。同じ事をたぶん夏にも言っていたようで、お嫁さんになる、という定型文を外れて好きだべ、と恥ずかしそうに言うようになったのもその頃だったと思う。どうすべかな、と悩んでいるつもりだったが、もうどうやらそんな場合ではない。
「夏」
「ん?」
「あれまだ有効か」
「あれ?」
「大きくなったら、ってやつ」
「…まさしくん?」
「手が届かねえと困っちまうのは俺の方だったべ」
「それは、その、」
体を起こすと、夏も飛び起きた。カーテンの隙間から差し込んでくる外の光と、慣れた目で表情をうかがう。
「夏」
「ん」
「頼む、卒業したらおれと結婚して、東京さ来てくれ」
「えっと、まさしくん、あの、」
「や、そんなすぐ決めらんねえよな」
「や、あの、出ていくなんて考えたことなかったからびっくりして、」
「そーだよなあ」
「うん、でも、答えはずーっと前から決まってんべ。ありがとうまさしくん。ずっと一緒にいんべ」
「…かっこわりいとこ見せちまったから、がっかりさせたと思った」
「んーん、まさしくんが踏ん張って頑張ってるのわかってるつもりだべ。わたしが一緒にいて力になれるって思ってくれたんならうれしい」
「ありがとな」
暗闇のなかでもわかるほど真っ赤になって目を泳がせた夏は、ぐしゃぐしゃになっていたタオルケットを頭からかぶって、小さく丸まって横になってしまった。
「どした」
「迷惑だったらどうしよとか、いつかほんとうにあしらわれるんだって時々思ってた」
「悪かった、お前はずっとこっち向いてくれてたのに」
「嬉しいし、なんか急に恥ずかしいべ」
「おめえ、それは、」
タオルケットからのびる白く柔らかなふくらはぎを、後ろから抱いたときに触れる柔らかな腹や乳の感触を、まさしくん、と握ってくる掌のふっくらした心地よさを、妹のようなもんだ、家族とかわらないべと呪文のように、夏がもう「大きくなったら」を果たして女になっていることを、絶対考えないようにしてきた、その反動が。
大きな芋虫をぎゅう、と抱き締めて、顔にぎゅっと力を込めて、うなり声も出たかもしれにいけど、なんとか立ち上がって顔を洗って水を飲んだ。
布団に戻ると上を向いて寝転んだおれに、そっと腕を伸ばしてきた夏があっという前に馬乗りになってしまった。
「まさしくん、んわ!」
唇でそっと、おれの鼻先と下唇を吸ったそのすべてが、なけなしの理性を打ち崩す。後ろ頭を打たないように気を付けながらぐりんとひっくり返したら、変な声を漏らしたきり目をぎゅっと瞑ってしまった。同じ石鹸で洗ったはずの、甘い匂いの漂う首もとに顔を埋めて、脇腹から胸に掌を這わす。柔らかく温かい乳房の感触だけでおかしくなりそうだ、パンツのなかで苦しそうにしてるやつに、ちょっと待ってくれと心のなかで声をかける。先っちょの固くなっているところを下からそっと擦ると、甘くて甲高い声が響いて、思わず目を見開いた夏と目が合う。
「ここがいいべな」
「待って、あっ、ヒッ」
握った拳を口許に押し当てて、鼻息で熱を逃しながら、快感に耐えている。声出せと言おうとして、これはこれで興奮材料なのでやめる。えろい、まずい、お前がこんな風に乱れるなんて、ついさっきまで意識的にずっと考えないようにしていたのに。
腰がびくびくし始めて、尻の方から下着に手を差し込む。ぷりんとした感触を越えてどろどろの割れ目を指先で丁寧に往復していると、また指が掠めた先端のところでさっきよりもすごい声が出て、しまった、という顔でまさしくん、と弱々しく声をかけてくる。
「脱ぐの」
「だべ」
「っん、はずかし、」
少し動くだけで揺れる乳房の映像が脳に悪い。おれの理性はどっかで迷子になってる。ぷっくりした先端を親指と人差し指で弄ぶと、夏はもう声を我慢するのを諦めて、いや、忘れたのかもしれないけど、腰をびくびくさせて、まさしくん、と何度も俺を呼んだ。揺れる胸の先を唇で挟んで、舌で何度も擦ると、もういよいよわけがわからなくなってきたようだ。
「夏、」
「や、あ、まさしくん、まさ、まさしくん、あっ、あーっ、」
「指いれる」
「へ、あ?んんん、あ、まさしくん、」
「痛くねえか」
「ん、ん、いたくね、や、おなかあつい、」
「ほんとはコレ突っ込みてーんだけどな」
「んぁ、なかぁ、あ、」
「おめ、後ろ向け」
「へ?なに?え?ひゃあ、なに、」
まさかこんなことになるとは思いもしてなかったのでもちろんコンドームなんてものはなく、未来の妻とは言え女子高生を妊娠させるわけにはいかない。四つん這いの膝を閉じさせて、後ろから覆い被さってそこに擦り付ける。あったかくてぐちゃぐちゃで、今にも消し飛びそうな最後の理性をつかまえて、先端が入ってしまわないように気を付けながらだけど夢中で腰を振り、俺は射精した。ティッシュに手を伸ばしたのが間に合わず、夏の尻にかけてしまった。暗い部屋のなかで、ドロッと垂れるものを見ておれは唾を飲んだ。まだ肩で息をしている夏のからだを拭うと、まだびくびくしている。
「シャワー浴びてこい」
「ん、ゃ、立てない、あっ、」
「えろいべ」
「ま!まさしくんがしたのに!」
「や、まだ入れてねえから。続きは次こっちきたらな」
「う…ずる…」
「父ちゃんたちに何て言うかな、マルヤでパートすんべって言ってんべ」
「そりゃ、おめ、今度帰ったとき俺が頭下げんだから、まだ言わなくていいべ」
「そう?」