神さんになびかないマネージャー
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(絡まれるマネージャー)
「あっ、海南のマネージャーさんだよね」
「おつかれーっす」
「はあ、何か」
「いや、試合の前からかわいいって話してたんだよな俺ら」
「そうそう」
「は?」
「名前は?試合終わったんだし喋ろうよ」
はー、胸糞悪いピョン。
ここの会場ではわりと静かで落ち着くベンチに座って集中していたのに、絵に描いたようなつまらないナンパの台詞に遮られる。大学で関東に出てきて3年になってから、海南のマネージャーの原田のことを知った。高校からマネージャーを務めていたらしく牧をはじめ選手からの信頼の厚い働き者だ。公式戦だけでなく合同練習やら練習試合やら、顔を合わせる機会も多く、事務連絡で声をかけられたことも何度もある。
多少、大学生としては子どもっぽい雰囲気が強く、こういうのをうまくかわせるものか心配にもなる。
「すみませんけど、忙しいので」
「つれないこと言うなよ~、彼氏でもいるの」
「あの!牧さんが!」
「は?」
「牧さんから、お前はぼけっとしてるんだから知らないやつから私的なことで話しかけられたら俺を通せと厳しく言いつけられてるので」
「お!もしかして牧と付き合ってるの?意外とこーゆーのがタイプか」
全然状況を理解してない2人が退こうとしないので、俺はとうとう立ち上がって声をかける。あっ深津さん!と返事をしてきた原田にピョン、と更に返す。
「おまえら馬鹿ピョン、こんなつまんねーことで海南に喧嘩売るのか、そんなんだから試合でぼこぼこにされるピョン」
「は、おい、」
「あっ!もー心配してくれたんですか?ばれたら牧さんにぼけっとすんなって怒られるんでそそくさと戻ります!ありがとうございます!」
「馬鹿か、連れてってやるからこっぴどく怒られろピョン」
「うげえ」
かごをひとつ奪い取ると、原田は大人しくついてきた。海南の集団がこちらに気付いてなんで?という顔を見合わせている。
「深津」
「牧」
「またこいつなんかしたのか」
「牧さんひどい!」
「つまんねーナンパにひっかかってたから引っこ抜いてきたピョン。関東のやつじゃなかったな」
「それは助かった。おい原田」
「ちがうんです!牧さんの言うとおりに言いましたから」
「なかなか馬鹿なやつだったピョン。お前も吹き込むならもーちょっとわかりやすく物騒な台詞にかえとけピョン」
「おう、ありがとな」
「まきさん!おうじゃないですよ!」
「ありがとな深津」
「悪いな深津」
「うちの子がすみません深津さん」
「いいピョン、関東のよしみピョン」
手を上げて、背を向けて、もとのベンチを目指す。牧はともかくあいつ、
(神のやつ、名前でも書いとけピョン)
「あっ、海南のマネージャーさんだよね」
「おつかれーっす」
「はあ、何か」
「いや、試合の前からかわいいって話してたんだよな俺ら」
「そうそう」
「は?」
「名前は?試合終わったんだし喋ろうよ」
はー、胸糞悪いピョン。
ここの会場ではわりと静かで落ち着くベンチに座って集中していたのに、絵に描いたようなつまらないナンパの台詞に遮られる。大学で関東に出てきて3年になってから、海南のマネージャーの原田のことを知った。高校からマネージャーを務めていたらしく牧をはじめ選手からの信頼の厚い働き者だ。公式戦だけでなく合同練習やら練習試合やら、顔を合わせる機会も多く、事務連絡で声をかけられたことも何度もある。
多少、大学生としては子どもっぽい雰囲気が強く、こういうのをうまくかわせるものか心配にもなる。
「すみませんけど、忙しいので」
「つれないこと言うなよ~、彼氏でもいるの」
「あの!牧さんが!」
「は?」
「牧さんから、お前はぼけっとしてるんだから知らないやつから私的なことで話しかけられたら俺を通せと厳しく言いつけられてるので」
「お!もしかして牧と付き合ってるの?意外とこーゆーのがタイプか」
全然状況を理解してない2人が退こうとしないので、俺はとうとう立ち上がって声をかける。あっ深津さん!と返事をしてきた原田にピョン、と更に返す。
「おまえら馬鹿ピョン、こんなつまんねーことで海南に喧嘩売るのか、そんなんだから試合でぼこぼこにされるピョン」
「は、おい、」
「あっ!もー心配してくれたんですか?ばれたら牧さんにぼけっとすんなって怒られるんでそそくさと戻ります!ありがとうございます!」
「馬鹿か、連れてってやるからこっぴどく怒られろピョン」
「うげえ」
かごをひとつ奪い取ると、原田は大人しくついてきた。海南の集団がこちらに気付いてなんで?という顔を見合わせている。
「深津」
「牧」
「またこいつなんかしたのか」
「牧さんひどい!」
「つまんねーナンパにひっかかってたから引っこ抜いてきたピョン。関東のやつじゃなかったな」
「それは助かった。おい原田」
「ちがうんです!牧さんの言うとおりに言いましたから」
「なかなか馬鹿なやつだったピョン。お前も吹き込むならもーちょっとわかりやすく物騒な台詞にかえとけピョン」
「おう、ありがとな」
「まきさん!おうじゃないですよ!」
「ありがとな深津」
「悪いな深津」
「うちの子がすみません深津さん」
「いいピョン、関東のよしみピョン」
手を上げて、背を向けて、もとのベンチを目指す。牧はともかくあいつ、
(神のやつ、名前でも書いとけピョン)