神さんになびかないマネージャー
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なんだ、うちのバスケ部ってめっちゃ強いって聞いてはいたけど、こんなにごりごりに強いのか、と思い知った、練習試合の週末があけ、いつものように自主練をする神さん。騒々しい試合の最中も、なんかそこだけ時間が止まってるような感じだった。そして今日も同じように。今日のうちにやってしまいたいことを終えて、ボール拾いをしていると、500を数えたらしい神さんがおしまい、と言う。さっと片付けをしたら、体育館を施錠消灯して家路へ。
「試合、どうだった」
「なんてゆーか、めちゃめちゃ強いんですね」
「知らなかったの」
「いや、聞いてはいましたけどね。神さんのシュート、いつも通りで息止まりました」
「いや、息はしてよ」
「宮益さんが出たときはびびりました」
「はは、宮さんもがんばり屋だからね。活躍してたでしょ」
「なんてゆーか、生きてる!って感じでかっこよかったです。泣きそうになっちゃった」
「そんな大袈裟な」
「えっ、けっこうまじなんですけど」
「まじで……」
神さんの自転車の後ろにまたがると、遠慮なくジャージのおなかに手を回す。細いけど、筋肉がついてあったかい背中にくっついて、10分あまり揺られて帰るのが日課だ。最初こそバランスを取るのやお尻の振動に困ったけど、すっかり慣れてきた。
「明日からテスト週間だね」
「あれ、そういえば部活はどうなるんですか?」
「ああ、今週は金曜までトレーニングだけやって、そっからは休み」
「なるほど。テスト難しいですか?」
「まあまあね。信長が赤点とらないといいけど」
「それはやばいかも」
「一緒に勉強とかするの?」
「先生とかおばちゃんに頼まれて仕方なくですよ?バカすぎるしうるさいし集中できないんで」
「なるほどね」
家の前でスピードをおとして止まった自転車から、軽く飛び降りる。神さんはいつも通りまた明日、と行って帰っていった。となりの中学校の出身らしく、ここから10分もかからないらしい。お腹の虫がぐうとなくので、急いで玄関のドアをあけた。