あこがれの武藤先輩
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うちの先輩たちはわたしのことをアホな犬だとおもっている節がある。神さんはほんとにひどくて、目を離したらいなくなると思われてるような扱いをしてくるから、そのうちハーネスでもつけられるかもしれない。3年の先輩たちも最近は、犬の撫で方でよしよしわしわししてくる。どうかしてるぞ。大丈夫か、と絡まった髪をほぐしてくれる高砂さんにしか良心を感じない。武藤さんなんか渡り廊下で友達と歩いてても手をだしてくるので暇だなあと思っていたけど、今日はちょっと話が違う。いつものようにわたしに「じゃー部活でな」と手を振ったあと、友達の方を振り返る。
「藤本もな~」
「!!」
武藤さんが大股でとっとと去ったあとに、残された真っ赤な晶子と目を合わせる。
「へえ…」
「ち、ちがうの」
「何が違うのよ」
「そっちこそなによう」
「なんで武藤さんが晶子の名前知ってるの」
「委員会の先輩に用で3年の教室に行って…それで書類を預かってくれたの」
「あのさあ、放課後見にきてみたら?バスケしてると幾分かかっこよくみえるんじゃない?」
「まどかいる?」
「いや、洗濯と掃除が忙しいんだよね。喋るのは無理かも。ノブと川本はいる」
「行ってみようよ、今日帰りちょっと」
「そうそう!わたしまどかが部活してるとこ見てみたい!」
「ちょっと陽子!」
「大丈夫、4時過ぎなら牧さんのファンクラブのお姉さまとかいっぱいいるから」
「えー、それはそれでこわいんだけど」
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「おまえの友達きてるじゃん」
「あ、はい」
「…誰か見にきてんの」
「気になります?ふふふ」
「うるせーお前!5歳のくせに!」
「おいまた武藤が原田に絡んでる」
「まあ強いて言えば私を見にきてるんですけど」
「は!?マネージャー見て何になるんだよ」
「失礼な人ですね」
ーーーーーーーーー
遠目に見ていると、武藤先輩はまどかの後ろから頭に顎をのせてしばらく喋ってると思ったら、シャ!と飛びのいたまどかやいやい文句を言っている。
「まどかはああ言ってたけどさあ」
「ん?」
「武藤先輩はまどかのこと好きなんじゃないかなあ」
「んー………嫌いではなさそうだけど」
「だって距離感おかしくない?」
「んー、でも付き合ってるならわかるけどさ、片想いの距離感ではない気がするけど?まどかって清田くんともあんな感じだし」
「んー、」