神さんになびかないマネージャー
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(うちのこ結婚するってよ)
「あのさー、卒業したら大阪いくわ」
「へ?」
大阪のチームにはいった彼氏の神くんの試合を見に行って帰ってきたら、晩御飯を食べながら娘があっさりいってのける。コンビニでアイスを買ってくるというのと同じくらいのトーンだ。
「あら、プロポーズでもされた?」
「んー、まあ、近い」
「そりゃあよかったじゃん」
「えっ?とーさんもかーさんもそんなトーン?そのうちたぶん神さん来るよ」
「だってお前別に結婚したいタイプじゃないだろ」
「神くんがいなかったら一生独身だったかも」
「ノブとの結婚は回避されたなあ」
マネージャーをはじめて最初のウィンターカップ、清田家に誘われて見に行ったら俺よりよっぽど貫禄のあるキャプテンに丁寧に挨拶をされた。
「うちのこちょっと変なんだけど迷惑かけてないでしょうか」
「…たしかにちょっと変ですけど、働き者で頼りになります」
そう言った牧くんのまわりで他の部員がうんうん頷いていたのがおかしくて笑ってしまったのを思い出す。よく考えればあのときスリーポイントをぼかすか決めていたのが神くんだったなあ。
年末になるとまどかのほうは、資格もとれて卒論も書き終わって、のんびりした大学生活の余生を満喫している。神くんのお世話で向こうでの働き口も見つかったらしい。いつもよれよれのTシャツにジーパンでやってくる神くんが、紺色のスーツで現れた。相変わらず手足が長くてかっこいい。
「おかえり神くん、頑張ってるなあ」
「ありがとうございます、あの、」
「まあまあ上がりなよ。ほんとにいいの?うちの子で」
「もぉ~お父さん~ちゃんとご挨拶しようと思って来たんですよ~」
もおー、と頭を抱えた神くんは、いつものようにケラケラ笑いながらリビングに入ってきた。あらスーツかっこいいと喜ぶ母さんにねだられてくるくると3周くらいまわった。まどかも神さんスーツだ!と他人事のようにはしゃいでいる。
ーーーーーーーーー
「あの、今日はこう見えて、まどかさんと結婚したくてお願いに来ました」
「うん、知ってる知ってる」
「ですよねぇ」
「若いと思うけどさ。30でも40でもだめになるもんはなるんだし。」
「う、はい」
「まどかが弱ってるとき飛んできてくれたことあるでしょ。何はともあれ俺は応援してる」
「母さんも、うれしいわ~晴れて神くんが息子になるんだから~あ!あんた神くんのご家族にもちゃんとご挨拶いきなさい!きれいな洋服もってんの!?」
「う、リクルートスーツなら」
「あっそれは、親もさることながら弟妹がぜったい離さないので心配ないです」
「それならいいけど~」
「あ、あの、もうひとつおまけですが信長も春から大阪です」
「………はあ!?」
タイミングよく玄関のあく音がする。じんさーん!と乗り込んできた信長は注目をあびてキョトンとしてみせた。うんうんお前も一緒に連れてくからね。
「あのさー、卒業したら大阪いくわ」
「へ?」
大阪のチームにはいった彼氏の神くんの試合を見に行って帰ってきたら、晩御飯を食べながら娘があっさりいってのける。コンビニでアイスを買ってくるというのと同じくらいのトーンだ。
「あら、プロポーズでもされた?」
「んー、まあ、近い」
「そりゃあよかったじゃん」
「えっ?とーさんもかーさんもそんなトーン?そのうちたぶん神さん来るよ」
「だってお前別に結婚したいタイプじゃないだろ」
「神くんがいなかったら一生独身だったかも」
「ノブとの結婚は回避されたなあ」
マネージャーをはじめて最初のウィンターカップ、清田家に誘われて見に行ったら俺よりよっぽど貫禄のあるキャプテンに丁寧に挨拶をされた。
「うちのこちょっと変なんだけど迷惑かけてないでしょうか」
「…たしかにちょっと変ですけど、働き者で頼りになります」
そう言った牧くんのまわりで他の部員がうんうん頷いていたのがおかしくて笑ってしまったのを思い出す。よく考えればあのときスリーポイントをぼかすか決めていたのが神くんだったなあ。
年末になるとまどかのほうは、資格もとれて卒論も書き終わって、のんびりした大学生活の余生を満喫している。神くんのお世話で向こうでの働き口も見つかったらしい。いつもよれよれのTシャツにジーパンでやってくる神くんが、紺色のスーツで現れた。相変わらず手足が長くてかっこいい。
「おかえり神くん、頑張ってるなあ」
「ありがとうございます、あの、」
「まあまあ上がりなよ。ほんとにいいの?うちの子で」
「もぉ~お父さん~ちゃんとご挨拶しようと思って来たんですよ~」
もおー、と頭を抱えた神くんは、いつものようにケラケラ笑いながらリビングに入ってきた。あらスーツかっこいいと喜ぶ母さんにねだられてくるくると3周くらいまわった。まどかも神さんスーツだ!と他人事のようにはしゃいでいる。
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「あの、今日はこう見えて、まどかさんと結婚したくてお願いに来ました」
「うん、知ってる知ってる」
「ですよねぇ」
「若いと思うけどさ。30でも40でもだめになるもんはなるんだし。」
「う、はい」
「まどかが弱ってるとき飛んできてくれたことあるでしょ。何はともあれ俺は応援してる」
「母さんも、うれしいわ~晴れて神くんが息子になるんだから~あ!あんた神くんのご家族にもちゃんとご挨拶いきなさい!きれいな洋服もってんの!?」
「う、リクルートスーツなら」
「あっそれは、親もさることながら弟妹がぜったい離さないので心配ないです」
「それならいいけど~」
「あ、あの、もうひとつおまけですが信長も春から大阪です」
「………はあ!?」
タイミングよく玄関のあく音がする。じんさーん!と乗り込んできた信長は注目をあびてキョトンとしてみせた。うんうんお前も一緒に連れてくからね。