クラスメイトの牧くん
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
牧くんの試合を見に行く2-2
「そういえば、どうしてあいつと一緒だったんだ」
「え?」
「原田」
初めての素敵なレストランでお食事の最後に運ばれてきた大きな花束は、牧くんが靴洗い用にしてるバケツにお水をはって入れておいた。ぱかっとしてくれた箱の中におりこうに鎮座していた指輪は左手の薬指に。牧くんに頼んでワンピースのチャックを下ろしてもらって、もぞもぞ腕を抜こうとしているところにのんびりした声で話しかけられる。
「受付で一緒になったの」
「仲良かったか?」
「高校の頃、牧くんに用事で来たときに何回かと、私が手紙預けたこともある」
「あーたしかにな。全く、妙なこと吹き込まれてないだろうな」
「なによ、わたしが聞いたらまずいことでもあるの」
「そうじゃない、あいつこう、なんか女性から好かれるんだよな、大学のときのマネージャーといい、清田の彼女といい、」
「素敵な子じゃない。飾り気なくて、素直で、人のよさがにじみ出てるよ」
「べた褒めだな」
「バスケのことはわからないって言ってたけど、いろんな人に声かけられて丁寧に挨拶してさ。牧くんのこともたのしそうに話してた、本当は可愛くてしかたないくせに。電話番号交換したから今度ゆっくり話したいな」
「なんだって、油断の隙もないな」
なんとか脱いだワンピースをハンガーにかけて形を整えたところで、後ろからがっちり抱き締められる。一人暮らしには少し広いこの部屋には、ずいぶん私のものが増えてきた。お泊まりに必要なものはもちろん、着替えもいくらかは置いてあるのでこうして流れで泊まることになっても慌てることはない。熱い吐息が耳を掠めて、わたしはぶるりと身をすくませた。
ーーーーーーーーーー
「あー!やっちゃったよお~」
「ジンジン酔ってる」
「酔わなきゃやってらんないんだと思いますよ。ふっきーさん相変わらず超強いですね」
「まどかさんには負ける」
「人生最大のやらかしだ~」
「いいじゃないですか、結果オーライですって。いろはさんもすごく喜んでましたから」
「いやあしかし、牧さんが結婚かあ」
「いや高校の頃からお父さん感滲み出てましたけどね」
久々の神奈川でふっきーさんに誘われていたので、しょぼくれた神さんをノブと2人で引き摺ってお店に向かう。扉をあけると座敷に座っていた面々をみてわたしは「あー、陵南の」というと、向こうは向こうで「あー、海南の」と言った。誰が誰やらはっきりしない私のためにこしの、せんどー、うえくさ、と名前を教えてくれたふっきーさんは、今度はわたしのことを「ジンジンの奥さん、まどかさん、マネージャーやってた」とわかりやすく紹介してくれたけど、しおしおの神宗一郎が気になるらしいみんなの耳には入ってない気がする。
「もおー神さん元気だしてくださいよお、センドーに笑われてるっすよお」
「気にしすぎですって、心配しなくても今頃忘れてイチャイチャしてますよ!ほらーせっかくご飯おいしいんですから!」
「いやあ海南のマネージャーさん、こんなに面白い子だったとはね~」
へにゃへにゃの神さんの口に刺身を1切れ押し込む。うまい~という声もへにゃへにゃだ。この人牧さんのこと大好きなんだよね。珍しい姿が見れたので、ビールをぐびぐび飲みながら反対の手で雑によしよしし続ける。
(おわり)
「そういえば、どうしてあいつと一緒だったんだ」
「え?」
「原田」
初めての素敵なレストランでお食事の最後に運ばれてきた大きな花束は、牧くんが靴洗い用にしてるバケツにお水をはって入れておいた。ぱかっとしてくれた箱の中におりこうに鎮座していた指輪は左手の薬指に。牧くんに頼んでワンピースのチャックを下ろしてもらって、もぞもぞ腕を抜こうとしているところにのんびりした声で話しかけられる。
「受付で一緒になったの」
「仲良かったか?」
「高校の頃、牧くんに用事で来たときに何回かと、私が手紙預けたこともある」
「あーたしかにな。全く、妙なこと吹き込まれてないだろうな」
「なによ、わたしが聞いたらまずいことでもあるの」
「そうじゃない、あいつこう、なんか女性から好かれるんだよな、大学のときのマネージャーといい、清田の彼女といい、」
「素敵な子じゃない。飾り気なくて、素直で、人のよさがにじみ出てるよ」
「べた褒めだな」
「バスケのことはわからないって言ってたけど、いろんな人に声かけられて丁寧に挨拶してさ。牧くんのこともたのしそうに話してた、本当は可愛くてしかたないくせに。電話番号交換したから今度ゆっくり話したいな」
「なんだって、油断の隙もないな」
なんとか脱いだワンピースをハンガーにかけて形を整えたところで、後ろからがっちり抱き締められる。一人暮らしには少し広いこの部屋には、ずいぶん私のものが増えてきた。お泊まりに必要なものはもちろん、着替えもいくらかは置いてあるのでこうして流れで泊まることになっても慌てることはない。熱い吐息が耳を掠めて、わたしはぶるりと身をすくませた。
ーーーーーーーーーー
「あー!やっちゃったよお~」
「ジンジン酔ってる」
「酔わなきゃやってらんないんだと思いますよ。ふっきーさん相変わらず超強いですね」
「まどかさんには負ける」
「人生最大のやらかしだ~」
「いいじゃないですか、結果オーライですって。いろはさんもすごく喜んでましたから」
「いやあしかし、牧さんが結婚かあ」
「いや高校の頃からお父さん感滲み出てましたけどね」
久々の神奈川でふっきーさんに誘われていたので、しょぼくれた神さんをノブと2人で引き摺ってお店に向かう。扉をあけると座敷に座っていた面々をみてわたしは「あー、陵南の」というと、向こうは向こうで「あー、海南の」と言った。誰が誰やらはっきりしない私のためにこしの、せんどー、うえくさ、と名前を教えてくれたふっきーさんは、今度はわたしのことを「ジンジンの奥さん、まどかさん、マネージャーやってた」とわかりやすく紹介してくれたけど、しおしおの神宗一郎が気になるらしいみんなの耳には入ってない気がする。
「もおー神さん元気だしてくださいよお、センドーに笑われてるっすよお」
「気にしすぎですって、心配しなくても今頃忘れてイチャイチャしてますよ!ほらーせっかくご飯おいしいんですから!」
「いやあ海南のマネージャーさん、こんなに面白い子だったとはね~」
へにゃへにゃの神さんの口に刺身を1切れ押し込む。うまい~という声もへにゃへにゃだ。この人牧さんのこと大好きなんだよね。珍しい姿が見れたので、ビールをぐびぐび飲みながら反対の手で雑によしよしし続ける。
(おわり)