クラスメイトの牧くん
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「牧って今彼女いんの?」
「今っていうか…まあいるぞ」
突然切り出しておいてぽっかり口を開けて驚いている武藤に軽く抗議する。秋田と付き合い始めてもうじき3年になるが、遠距離だったこともあってたぶん誰にも気付かれてない。静岡の短大を出た秋田は、こっちの楽器店で働きながらおばさんの店を手伝っている。
「え、誰?」
「高校の同級生」
今度は高砂がぽっかりしている。失礼だなお前ら、俺は別に隠してないぞ、こと高校を卒業してからは。そかでマネージャーが横からあの人ですよね 、と口を挟んできて今度は俺がぽっかりする羽目になった。
「長い三つ編みの、大人っぽくてきれいな人」
「驚いた、よくわかったな」
「牧さんに用事で教室行ったとき、あの先輩が声かけてくれて、牧くんでいい?って。それで話してる牧さんが見たことない表情筋の使い方してたんで。まあ女の勘ってやつです」
「おんなのかん!?」
「ねえ武藤さんほんと私にひどいですよね」
「お前それ神の顔見てもう一回言ってみろよ」
「すげえな、自分に向いてるもんには全く気付いてなかったのに」
「驚いた」
「先輩たちもっと言ってください」
「わ、神さんごきげんななめですね」
「で、誰?牧の彼女」
「秋田だよ、秋田いろは」
「秋田…?」
「まつ毛が長くて、笑ったときの口元がかわいい人です」
「お前よく見てるなあ」
「秋田…って、俺のイメージだと大人しくて地味な感じだけど。違う人かな」
「いや、たぶんあってる。目立たないようにしてるって言ってたから。こんど駅のイベントでピアノ弾くって言ってたぞ、ジャズが好きでな」
「おい高砂いこうぜ」
「野次馬じゃねえか」
5歳扱いして悪かったよマネージャー、だけど神には心から同情するよ。
(おわり)