神さんになびかないマネージャー
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「えっ、かわいい!絶対いい!」
「えー、脚出しすぎじゃないです?恥ずかしいですよ」
「まどかは素材はいいのにもったいないのよ。ほらつぎ顔いくよ、手ぇ出して」
「え、まどかちゃん…?」
「ゲッじんさん」
「ふん、どーよ可愛かろう!今日はガールズトークの日だから借りるわよあんたの彼女」
「えー、こわいなあ…あ、そのかっこうで自転車乗っちゃダメだよ」
「わかってますよ」
「あ、それでいつもジーパンなの?」
「いや、わたしの服大抵ノブのおさがりなんで。中2くらいのとき急に背が伸びてまだきれいなのがいっぱいあったからごっそりもらったんです」
「ボーイッシュどころか男物じゃんか!わたしのお下がり着なさいよ!」
「え、女子みたい…どうしよ…ねえねえ、マミ先輩がお肉寄せてくれたらシーカップになったんですよ!すごくない?まな板からの成長が!」
「それ、俺どうリアクションすればいいんだよ…」
「あっちょっと!アイシャドウ塗るから目瞑って」
「はひぃ…」
「へー、すごいなあ~」
ガールズトークの日なんて背筋が凍る恐ろしいことばを口にした野原さんは、まどかちゃんの顔にちょっとずつ色を乗せていく。ブルーのブラウスにあうゴールドのアイシャドウ、細長く伸びたまつげ、眉毛も綺麗に塗りつぶされてて大人の女の人みたいだ。世の中の女子大生ってみんなこんなことしてるんだろうか。わたし口紅も塗ったことないですよ、とまどかちゃんは恥ずかしそうに笑った。
変身の過程がおもしろくて、じっとみていたら更衣室で話し込んでいた先輩たちがぞろぞろ出てくる。馬子にも衣装だなと言った武藤さんに今動けないんで覚えててくださいよ…と恨めしそうに視線を送っている。青みのあるピンクの口紅を塗って完成したのかと思ったら、今度はこてで髪の毛を巻きはじめた。
「マミ先輩、美容師なれますよ」
「何いってんのよ、誰でもできるわよ」
「えーほんとですか?もうわたし人権ないじゃん」
「大丈夫、虫取りなら野原さんに勝てるよ」
「それ小学生男子のコンテストじゃん」
「マミさーん!おつかれさまでーす!」
「おっモモコ来たね」
「わー!こないだ会ったよね、まどかちゃん?めっちゃ塗られてる」
「こんにちは、これは全部マミ先輩が」
モモコさん、って聞き覚えのある名前にまどかと目を合わす。なるほどスポ科の先輩である野原さんが呼び出したらしいけどすごいメンツだ。好きな人がやってきていちばんに飛び出していきそうな信長は、腰が抜けたみたいに高砂さんの後ろに隠れている。水族館で告白するって言ってたあの勢いはどこに消えたんだろう。
「でーきた!どう?」
「うわあ…」
「えーなにその反応!ねえ神!どう!」
「どうって言われても…野原先輩の技術力には恐れ入りました」
「よーし、準備できた!いこいこ、じゃあみんなおつかれ~」
「ひええ、お疲れ様です」
「ねえねえ裏の喫茶店行かない?」
「えー、外でいいんですか?まじで語るなら私の部屋来ていいですよ!」
「神には悪いけどあれだな、後ろ姿がなんつーか、連れてこられた宇宙人」
「俺も思ってました」
「あのモモコって子なんで来たんだ?」
「マミと仲いいんじゃね?」
「あれ?信長は?」