神さんになびかないマネージャー
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
玄関の方からノブは?と声がして階段を上がる音がきこえる。ばーんと扉をあけたまどかは、パジャマの上にスエットを着込んで、枕を抱えている。もこもこの靴下はどう考えたって自分ちでしかはかねえと思うけどな、まあいいけど。
「なんだてめー寝るき満々じゃねーか」
「全然眠れん」
「は?おまえに限って眠れないとか、あ!まさか!」
「全部きいたからね!教えてくれたってよかったじゃんか!」
「だってお前!神さんあんなにわかりやすかったのに!」
「うそお!妹って言ってくれたから1ミリも疑ってなかったんだよー!」
「それはおめー……おれらがこんなかんじだからじゃん………っつーかなんだよ!神さんと会ったのか!」
「会った」
「会って?」
「会って…」
「付き合うのか」
「うん、たぶん」
「なんだよたぶんって…手くらい握ったのか!」
「そんなのいつもじゃん!」
「たしかに………えっ!ま!まさか!」
「………自転車の後ろにのって…海にいって……手袋をいっこ貸してくれて…もう片方は手を繋いで、それで」
「それで!?ウワアーーー!!!聞きたいけど聞きたくない!!!映像が浮かんでしまう!退散退散!!」
わなわなと震えながら蹲ったまどかは、どうやら唇をおさえている。まじか、神さん。まじですか。
「相手がお前ってこと以外はめちゃめちゃ羨ましいぜ神さん…」
「は?喧嘩売ってる!?」
「はーまじか…長かったぜ…牧さんにも報告だ…」
「なんでそこで牧さんがでてくんのよ」
「お前牧さんだってめちゃくちゃ神さんに同情してたんだぞ」
「まじかあ………わたしだけがなにも考えてなかったんじゃん………」
「そーだよてめえ………ハァー肩の荷が下りたぜ」
「なんであんたがよ」
「うるせーな鈍感女、お前に俺様の機微が理解できるかよってな」
「う、なんかでも、そんな気がしてきたわ。眠れないから漫画でも読も」
「おーおー、勝手にしやがれ」
誰だよ眠れないって言ったのは。人のベッドに単行本を山積みにして、ぐっすり寝ているまどかを足で壁の方に追いやって電気を消した。