神さんになびかないマネージャー
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神さんだけじゃなく、武藤さんも入ったときは今よりずいぶん細かったらしい。最初に買ったやつは小さいから、と一式ゆずってもらった。半袖のジャージの存在は清田家からうちの親に伝わりありがたくインターハイ前に買ってもらえることになった。すっかりバスケ部員らしく仕上がったわたしは、なぜか制服姿で新横浜に降り立つ。もろもろの荷物があるので、ノブと学校に寄ってきたところだ。いよいよ広島、インターハイである。
マネージャー、足、と言われて手放しかけていた意識を取り戻す。顔を上げると牧さんは気まずそうにスカートを指差した。
「なんで制服移動なんですか…絶対寝ちゃう………」
「うわ、白目だ」
「かけとけ」
「まきしゃん……」
朝早かったんで許してください。牧さんが膝にかけてくれたタオル、ふわふわでいいにおいだ。となりのノブも早々にいびきをかいている。お父さんですか、と言う前に意識を手放した。
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京都のあたりで目を覚ますと、向かいで信長とまどかちゃんはもたれあってぐーすか寝ている。大阪を過ぎて目を覚ました信長が、どうしようという顔をして、まどかちゃんの足元にかかったタオルを器用に直しながら俺と牧さんの顔を交互に見ている。
「か、かわりますか」
「なんでだよ、無理じゃん」
「だって、合宿のとき、」
「なんか案外さ、まどかちゃんの方が信長のことあてにしてるよね」
「あ、それは俺も思ってた」
「……生まれたときから一緒なんで」
「うん」
「でも神さんなら許すっす」
「それお父さんの台詞じゃん」
「あれ?そうですか?」
広島につくと湘北と大阪の豊玉が駅前でもめている。初全国の湘北をフォローするためかわざわざ巻き込まれた牧さんは、豊玉のやつらを適当にあしらうと宿に向けて歩きながらマネージャーをつかまえて、ああいう奴らがいるから一人でうろちょろすんなよ、ちゃんとチーム名が書いてあるものを着て、誰かつれて歩けよ、と怖い顔で言い聞かせている。牧さんの方がよっぽどお父さんだ。マネージャーを泣かせたらたぶん許してもらえない。