クラスメイトの牧くん
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1年生らしい女の子が、廊下からちらちら中を覗いているので声をかけると、バスケ部のマネージャーの原田です、と言われて驚く。
「先輩を探してるんですが」
「牧くんでいい?同じクラスなんだけど」
「助かります」
「あれ、マネージャーか?」
牧さん、と安心したように笑ったその子と牧くんを残して教室に戻る。どうしたんだ、とか、すみません教室まで、とか声が聞こえて、階段のほうに歩いていくのが見えた。
しばらくして戻ってきた牧くんは、目に見えてちょっとごきげんだ。かわいい子だねと言うと牧くんは、更にごきげんな顔になった。
「バスケ部な、マネージャーすぐやめちまうんだ」
「まあきつそうだもんね」
「1年に清田って奴がいてな。あいつは清田の幼馴染みなんだ。変わり者だけどよく頑張ってくれてる」
「なるほど、それで牧くんはごきげんなのか」
「えっ、ごきげんか?」
「告白の呼び出しの10倍は嬉しそう」
「そうか?まあそうかもな」
「……すきなんだ」
「……は?」
「違うの?」
「それは違うな。ここだけの話、マネージャーは2年生の自主練に付き合ってるんだけどな、そいつはどうやら気があるみたいなんだが、暖簾に腕押しって顔してた」
「なるほど、マネージャー強いな」
「だろ。俺はまあ、清田の幼馴染みってこともあって、妹ができたみたいで可愛いとは思うよ」
「今までの人はちがったの?」
「なんだろうな、値踏みするような目で見られてる感じはしてたけどな。あいつは部員に全然興味ないんだ。ずっと掃除と洗濯しててな、監督に洗剤買ってくれってねだってる」
「よかったね、いい子がきてくれて」
「ああ、続いてくれるといいんだけどな」
ニヒルに笑った牧くんは口角をあげたまま席に着いた。バスケ部は選手でさえどんどんやめてしまうと有名だから、マネージャーがやめちゃうってのはそりゃあそうなんだろうな。
あの様子だと牧くん、いい先輩なんだろうな。