クラスメイトの牧くん
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決勝リーグ初戦、湘北に無事勝っての月曜。今朝は朝練も休みなのでいつもより少し遅く家をでて、コンビニに寄ると、見慣れたお下げ髪を見つける。
「[dc=1]」
「わ、牧くん!おはよう」
「早いな、飯か?」
「ううん、金曜早退してたでしょ。英語のノートコピーしておいた」
「俺の分か?悪いな」
「いえいえ、いつも大変そうだから。余計じゃなかった?」
「ああ、助かる」
「お昼買うの」
「いや、弁当はあるんだけど小腹がすくから」
「今日は朝練ないの?」
「そうだ、試合明けだからな。また週末続きがあるんだ」
「大変だねえ、バスケ部って休みないの?」
「予選が終われば週末は土曜の朝だけだぞ」
「そうなんだ。牧くんって休みの日なにしてるの?」
「サーフィンだ」
「サーフィン」
口をぽかんとあけて立ち止まった秋田は、俺の顔をじっと見て、それから小走りで追い付いてきた。
「それで牧くん日焼けしてるんだ。バスケ部って色白の人が多いもんね」
「まあ、室内だからな」
「海の近くに住んでるの?」
「まあ、電車でちょっとだ」
「え、じゃああの、サーフィンの乗るやつどうしてるの?」
「従兄と共同でな、海辺のサーフショップに置かせてもらってる」
「なるほど!担いでいくには大きいもんね」
「運転できれば車の上に乗っけて運ぶやつもいるけどな」
「たしかに、見たことあるわ」
「今週試合が終わるんで、来週末久々に行こうかと思ってるんだ。しばらくぶりだ」
「部活忙しいもんね。やー、絵になりそう。見てみたいわ」
「……来るか?」
「え?」
「あ、いや、忘れてくれ」
「今もしかして誘ってくれた?」
「いや、つい…」
「迷惑じゃなければ行ってみようかな」
「退屈だろ」
「なによ、そっちが口を滑らせたのに」
「うん、たしかに滑った」
「……牧くんって、ほんと全然顔以外怖くないよね」
「喜んでいいのか?」
「さあ、どうでしょう」
「実は、お前を見かけたことがあって」
「!!!」
うそ、わかった!?と真っ赤になって辺りをきょろきょろしている。わかりやすく2本のお下げの端を握っているが、ウェーブかけてんだな、と言うともっと赤くなってしまった。
「先生には言わないでね」
「言うわけないだろ」
「恥ずかしいから目立たないようにしてたのに」
「おしゃれでいいじゃないか」
「いいのよ、休日だけで」
「…デートでもしてたのか」
「やだ、ちがうって、その、趣味で…」
「趣味?」
「……一緒に来る?」
「、行く」
思わぬ事態が飲み込めない。これはその、
(デート………!?)
これはもう神のことを笑えない。あいつを見かけたのは海の近くの駅の近くだった。じゃあ日曜の朝に、駅に集合ね、と言われて頷く。学校まで、他愛ない話をしながら歩いていく。授業と部活とでいっぱいの生活だった。こういう気持ちは新しく、どう扱えばいいのかわからない。