神さんになびかないマネージャー
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インターハイの予選の会場では、海南のみんなが歩いていくだけで視線を感じる。ジャージ一式揃えるとけっこう高いので、神さんのお古のバスパンをもらって、あとは部員のみんなとお揃いのTシャツ。練習試合のときにスコアの付け方はばっちり習ったのでオッケーだ。決勝リーグの初戦、湘北高校にはマネージャーがいる。ウェーブヘアをひとつにまとめて、キャップを後ろ向きにかぶった、ぷりんぷりんの美女だ。そして向こうのチームにも、ノブと同じくらいかそれ以上にバカっぽい、赤いリーゼントがいる。これはすごい。どうやら知り合いなのか試合前からごりごりに絡むノブが、幼馴染みとして恥ずかしい。まさに類友だ。
今日の動きは事前に牧さんと神さんと、それから宮益さんにも確認してある。ドリンクとタオルは用意したし、スコアブックと筆記用具もばっちりだ。控え室に忘れ物がないか見に行ってから鍵をかけて、練習の球拾いをする。
「よし、行くぞ」
牧さん、今日は迫力三倍増しです。みんながんばれ。
ーーーーーーーーーーーー
流川にやられまくって、ブチブチにキレた先生にめちゃめちゃ怒られる俺たちをよそに、マネージャーはドリンクを補充したり、タオルを取り替えたりしているようだった。時間になってみんながでていく時も、ドアの脇に立って最後に鍵をかけようとしているみたいだ。
「まどかちゃん」
「神さん?行きますよ」
「意外だな、信長に喝でもいれるのかと思った」
「んー、ノブのことはよくわかりますけど、バスケのことはよくわかんないんで」
「ふーん」
「あいつが私のこと視界に入んないようなときは、放っておくのが一番いいんです」
「へえ、さすがだな」
「神さん、シュート楽しみにしてます」
「うん、まかせて」
「いつも通りでほんと息止まります」
「宮さんの方が楽しみなくせに」
「へへ、さっきもう、ドキドキして声かけられませんでした」
「もー、仕方ないな」
さすがに緊迫した試合中なので、俺にもドキドキしてよなんて口が裂けても言えない。事前に試合の日は何をすればいいか、俺だけじゃなく牧さんたちにも聞いてたらしい。がんばり屋の新米マネージャーが鍵を閉めるのを見届けて、列から少し後ろをアリーナに向かう。
今日の動きは事前に牧さんと神さんと、それから宮益さんにも確認してある。ドリンクとタオルは用意したし、スコアブックと筆記用具もばっちりだ。控え室に忘れ物がないか見に行ってから鍵をかけて、練習の球拾いをする。
「よし、行くぞ」
牧さん、今日は迫力三倍増しです。みんながんばれ。
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流川にやられまくって、ブチブチにキレた先生にめちゃめちゃ怒られる俺たちをよそに、マネージャーはドリンクを補充したり、タオルを取り替えたりしているようだった。時間になってみんながでていく時も、ドアの脇に立って最後に鍵をかけようとしているみたいだ。
「まどかちゃん」
「神さん?行きますよ」
「意外だな、信長に喝でもいれるのかと思った」
「んー、ノブのことはよくわかりますけど、バスケのことはよくわかんないんで」
「ふーん」
「あいつが私のこと視界に入んないようなときは、放っておくのが一番いいんです」
「へえ、さすがだな」
「神さん、シュート楽しみにしてます」
「うん、まかせて」
「いつも通りでほんと息止まります」
「宮さんの方が楽しみなくせに」
「へへ、さっきもう、ドキドキして声かけられませんでした」
「もー、仕方ないな」
さすがに緊迫した試合中なので、俺にもドキドキしてよなんて口が裂けても言えない。事前に試合の日は何をすればいいか、俺だけじゃなく牧さんたちにも聞いてたらしい。がんばり屋の新米マネージャーが鍵を閉めるのを見届けて、列から少し後ろをアリーナに向かう。