彼氏に意外な友達を紹介される
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
大学3年で同じゼミに配属された木暮くんは、丸いメガネで物腰柔らか、ちょっとのことではくよくよしない頼りになる相棒で、そして今ではわたしの彼氏だ。高校時代の部活の仲間が帰ってくるから飲みに行くんだけど、と誘われ、あれ、木暮くんって何部なんだろう、とその場で確認しなかったことを後悔する。
「えっと、はじめ、まして」
「赤木です。木暮が世話になります」
「……えっと……同級生……?」
「言っただろ~~赤木はでかいし老けてて後輩にはゴリって呼ばれてるけど同級生だぞ~~」
「ゴリ……(まんまだ……)」
「おい木暮」
「はは、最近はあんまり呼ばれてないか?」
「あんなの桜木くらいだ」
「そうだったっけ?」
「てゆーか、木暮くんって何部なんだったっけ」
「あれ?言ってなかったっけ?俺バスケ部だったんだけど」
「な、なるほど…!」
おい言ってないのか、と赤木くんが木暮くんに問いただす。わたしは心のなかで、おい聞いてねーぞ、と問いただす。木暮くんはそうだっけ?なんてにこにこしている。
「赤木さんは、今でもバスケを?」
「自分は体育大学なので」
「なるほど!さすが、なんというか大きいですね」
「赤木はこないだ日本代表にも呼ばれてるんだよ、なかなかやるだろ?」
「………待って、ってことは、木暮くんもけっこうマジのガチだった?」
「まあ、補欠だけど一応マジだったよ」
「3年の夏、インターハイを決めたのは木暮のスリーポイントだ」
「えっ!?出てるじゃん!なんなの木暮くんって!部活の仲間なんていうからてっきり将棋部とか吹奏楽部とかかと思ったよ」
「えっ!?俺そんなにひよわ?」
「ひ弱というか……メガネだし……」
「たしかにメガネだな」
べちべちと木暮くんの肩をたたくと、向かいにどっかり座ったゴリ、もとい赤木くんが少しだけ笑った気がする。
バスケ部時代のことが聞きたいとねだると、2人はお酒を飲みながら饒舌に話し始めた。どうやらなかなか手のかかる部員が多かったようで、殴り込みとか血が出たとか赤点とか、これまでの木暮くんからはひとかけらも想像のつかない物騒ワードがならぶ。木暮くんはにこにこしたまま、あの時はどうしようかと思ったなあ、ほんとにあいつには手を焼いたなあ、とむしろ楽しそうに話している。
「木暮くんが頼りになるの、なんかわかった気がする」
「えっ?俺頼りになる?はは、お前には負けるけどなあ」
「木暮くんは酔うと陽気になるよねえ」
不良に凄まれても殴られてもこのトーンが保てるのはある意味すごい。物腰の柔らかさのなかに、心の強さがあるんだろうなと思っていたけど、想像以上に壮絶な話に、わたしはもうツッコミを入れることを放棄した。
食事を終えて店を出る。立ち上がると赤木くんはよりいっそうでかく見える。木暮のことを頼む、と言われたら、おう、以外なんて、答えたらよかったんだろうね。
「えっと、はじめ、まして」
「赤木です。木暮が世話になります」
「……えっと……同級生……?」
「言っただろ~~赤木はでかいし老けてて後輩にはゴリって呼ばれてるけど同級生だぞ~~」
「ゴリ……(まんまだ……)」
「おい木暮」
「はは、最近はあんまり呼ばれてないか?」
「あんなの桜木くらいだ」
「そうだったっけ?」
「てゆーか、木暮くんって何部なんだったっけ」
「あれ?言ってなかったっけ?俺バスケ部だったんだけど」
「な、なるほど…!」
おい言ってないのか、と赤木くんが木暮くんに問いただす。わたしは心のなかで、おい聞いてねーぞ、と問いただす。木暮くんはそうだっけ?なんてにこにこしている。
「赤木さんは、今でもバスケを?」
「自分は体育大学なので」
「なるほど!さすが、なんというか大きいですね」
「赤木はこないだ日本代表にも呼ばれてるんだよ、なかなかやるだろ?」
「………待って、ってことは、木暮くんもけっこうマジのガチだった?」
「まあ、補欠だけど一応マジだったよ」
「3年の夏、インターハイを決めたのは木暮のスリーポイントだ」
「えっ!?出てるじゃん!なんなの木暮くんって!部活の仲間なんていうからてっきり将棋部とか吹奏楽部とかかと思ったよ」
「えっ!?俺そんなにひよわ?」
「ひ弱というか……メガネだし……」
「たしかにメガネだな」
べちべちと木暮くんの肩をたたくと、向かいにどっかり座ったゴリ、もとい赤木くんが少しだけ笑った気がする。
バスケ部時代のことが聞きたいとねだると、2人はお酒を飲みながら饒舌に話し始めた。どうやらなかなか手のかかる部員が多かったようで、殴り込みとか血が出たとか赤点とか、これまでの木暮くんからはひとかけらも想像のつかない物騒ワードがならぶ。木暮くんはにこにこしたまま、あの時はどうしようかと思ったなあ、ほんとにあいつには手を焼いたなあ、とむしろ楽しそうに話している。
「木暮くんが頼りになるの、なんかわかった気がする」
「えっ?俺頼りになる?はは、お前には負けるけどなあ」
「木暮くんは酔うと陽気になるよねえ」
不良に凄まれても殴られてもこのトーンが保てるのはある意味すごい。物腰の柔らかさのなかに、心の強さがあるんだろうなと思っていたけど、想像以上に壮絶な話に、わたしはもうツッコミを入れることを放棄した。
食事を終えて店を出る。立ち上がると赤木くんはよりいっそうでかく見える。木暮のことを頼む、と言われたら、おう、以外なんて、答えたらよかったんだろうね。
1/5ページ