笠松くんと終わらない日々
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「何かお探しですか」
「はい、あ!」
「あ、ヤマさん」
「ヤマでいいっすよ、俺らタメでしょ」
「そうか?」
入学したときから、バレーボールサークルで使っていたシューズにとうとう穴が空いてしまった。大学近くのスポーツ用品店に入ると、最近見かけた男前。
「バイト?」
「そう。部活の先輩の紹介で」
「そういえばなに部なん」
「アイツから聞いてないのか?バスケ部だよ。何探してんの」
「バレーの時にはく、体育館シューズがこわれちゃって」
「あ、そんならこっちにちょっと安くできるやつあるぞ、サイズ合わせる」
「まじ?サンキュー」
笠松が奥から出してきたのは、型落ちらしいけど十分かっこいい、白地に青ラインの軽いシューズ。
「色がこれしかねーんだけど」
「はければなんでも」
「うん、そんなら悪くないと思う」
「2500円でどう」
「えっ、そんなに安いの」
「値札つけかえるとこだったんだ。タイミングよかったな」
「わー、ありがとう!」
「青葉が世話になってるし」
「やーでもほんと、ほっこり系だと思ってたほのかちゃんにこんな体育会系の彼氏がいるとは」
「はは、あいつ怒らせたらこえーぞ、気ぃつけて」
「えっそーなの!?」
「黄瀬りょーたっていんだろ、モデルの。あれ後輩なんだけどな、青葉まじで手懐けてるから」
「黄瀬!?え、じゃあバスケめちゃめちゃ強いんじゃ、」
「俺らも全国には出てるけどな、あいつも中学までは選手で全国行ってる」
「えっ!?そんな!?笠松もほのかちゃんもマジじゃん」
「あいつなんか大男ぞろぞろ従えてな、ポケモンマスターとかジムリーダーって呼ばれてたんだぞ」
「ぶっ、それはやばい」
「ほら、いつも唇に塗ってるやつ、ピンクのさ、あれ黄瀬が選んできて、絶対似合うっすって」
「えっなにそれ、好きじゃん」
「なんかあいつのこと着飾りたがるんだよ、素材はいいのにとかって言ってな、でも全然、化粧もしないし洋服も興味なくていつも残念がってたわ」
「なんかわかるわ」
わははと笑って、なんだもう俺こいつのことめっちゃ好きじゃん。バイトしている焼鳥やの割引券を渡してわかれた。いい買い物もできて、気分はルンルンだ。