笠松くんと終わらない日々
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わたしたちの、先輩達の……海常バスケ部の夏が終わる。黄瀬の鮮烈さもあり、去年のショックはほとんど思い出さない。わたしが泣くのは違うよ、と、自分に言い聞かせて、奥歯食い縛って会場をあとにする。無事に解散に持ち込んで、ほっとしたところ、早川に腕を引っ張られて今に至る。学校の裏の海の手前の曲がり角の自販機でサイダーを2本買って、そのまま砂浜に。
「どしたの?疲れてるし帰ろうよ」
「青葉、がんばったな、あいがと」
「は!?」
「おまえが頑張ってんの、みんなちゃんと見てうぞ」
「そんなこと言うためにこんなとこ来たの?」
「そうだ、いいだお!」
ら行、言えてねーよ。
泣かしにかかってんじゃねーよ。
キャプテンの泣き腫らした目を見て、ちょっと安心したんだよね。
大きな目んたまをもっとまんまるにして、両手を広げる早川の胸に思い切り顔を埋めて、鼻水もよだれも容赦なく全部拭いてやった。そういえば去年も、わたしのことそっと助けて側にいてくれたのは早川だったな。いつもは幼稚園児みたいなくせに、こんな時だけどんと構えられたら、こうするしかないじゃんね。日差しは強いし、暑いし蒸すし、砂浜の照り返しもひどいし、おまけに早川はでかくてごつくて汗かいてしっとりしている。このまま全部とけてなくなっちゃうんじゃないかな。
「ありがとね早川」
「おう」
「やさしいね」
「おえは青葉のことだいすきだからな」
「ふふ、わたしも早川のことだいすきだよ」
「先輩たちとできんの、あとちょっとだな」
「ウィンターカップでリベンジだねえ」
一番近くの、やさしい友達と、帰りにはおまけに、アイスを食べてわかれた。
「どしたの?疲れてるし帰ろうよ」
「青葉、がんばったな、あいがと」
「は!?」
「おまえが頑張ってんの、みんなちゃんと見てうぞ」
「そんなこと言うためにこんなとこ来たの?」
「そうだ、いいだお!」
ら行、言えてねーよ。
泣かしにかかってんじゃねーよ。
キャプテンの泣き腫らした目を見て、ちょっと安心したんだよね。
大きな目んたまをもっとまんまるにして、両手を広げる早川の胸に思い切り顔を埋めて、鼻水もよだれも容赦なく全部拭いてやった。そういえば去年も、わたしのことそっと助けて側にいてくれたのは早川だったな。いつもは幼稚園児みたいなくせに、こんな時だけどんと構えられたら、こうするしかないじゃんね。日差しは強いし、暑いし蒸すし、砂浜の照り返しもひどいし、おまけに早川はでかくてごつくて汗かいてしっとりしている。このまま全部とけてなくなっちゃうんじゃないかな。
「ありがとね早川」
「おう」
「やさしいね」
「おえは青葉のことだいすきだからな」
「ふふ、わたしも早川のことだいすきだよ」
「先輩たちとできんの、あとちょっとだな」
「ウィンターカップでリベンジだねえ」
一番近くの、やさしい友達と、帰りにはおまけに、アイスを食べてわかれた。